新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2022年春アニメ簡易感想 その34

 

 

www.youtube.com

 

 6月も終わりが近づき、いよいよ2022年も後半に差し掛かろうとしている今日この頃。同時に夏の新アニメは何を見るか、それを考える時期が来ました。毎回この時期はずっと前から視聴する予定だった作品の他にも、どれを見るかで悩んでいる気がします。今現在も、頭を抱えながら夏アニメの情報を集めている最中です。

 その中で最近気になっている作品が連盟空軍航空魔法音楽隊 ルミナスウィッチーズ。『ストライクウィッチーズ』をはじめとしたシリーズの最新作とのことです。(余談ですが、いつのまにかシリーズが10周年を迎えていることに衝撃を受けました)しかし本作は従来のシリーズのようにウィッチがネウロイ相手に空中戦を繰り広げるのではなく、歌で人々を癒していく概要には驚きました。空中戦が似たり寄ったりになってしまいがちなシリーズなため、こうした変化球を用意したのでしょうね。中々に面白い試みだと思います。

 また上のPVから読み取れるストーリーも興味深いです。実技において落ちこぼれの落第生たちや飛べなくなってしまった子など、戦うことが出来ないウィッチたちが歌うことで世界を守る選択を取っていくことが予想されます。戦時下においてウィッチが戦うことを求められているからこそ、戦い以外での存在理由を模索していくであろう展開にワクワクさせられます。これまでとは全く異なるウィッチたちの活躍を見るのが楽しみです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

ポケットモンスター

第115話「開幕!マスターズトーナメント!!」

 ついにマスターズトーナメントが開幕。サトシを含めた出場者のオールスターぶりにまず興奮させられましたね。(しかし出場者が全員サトシと顔見知りな辺り、この業界が広いようで狭いことを思い知らされた気分です)またサトシがこの中では1番新参者の雰囲気を出しているのが個人的にはそそられますね。

 そんなトーナメントの第1戦・ダンデVSアランは予想よりもあっさりとした決着でした。ダンデの圧倒的な実力を前に、流石のアランも歯が立たなかったとも言うべき勝負には唖然としてしまいましたね。ブリガロンVSゴリランダーの草御三家対決など熱い対面もあったものの、全体的には肩透かし感が強かったです。(キョダイマックスリザードンVSメガリザードンYの対決を予想していただけになかったのは残念)アランの出番がこれで終わりなのはもったいないので、何らかの形で彼に活躍の場を設けてほしいところ。

 あとはダンデの弟である「ホップ」がようやく登場したのもポイント。いきなりサトシにバトルを挑んでくるはかと思いきや瞬殺されるわと、あまりにも唐突な登場にちょっと動揺してしまいました。とはいえすぐサトシやゴウと意気投合していく様子は微笑ましかったので、今後は彼らと仲良くやっていく様子を見せてほしいですね。

 

 

まちカドまぞく 2丁目

第10話「ごせんぞ道場!? まぞく究極の武器!」

 夏休みの終盤を描いたであろう今回は、ある意味でいつも通りのドタバタ劇が展開されました。前半はミカンの部屋の片づけとG退治が繰り広げられましたが、話が段々と脇道に逸れていくのが面白かったですね。何より桃が全て不幸をおっかぶってくれたおかげで、ミカンの表情豊かな一面を堪能することが出来て大満足です。同時に虫退治やチラシの活用法などの知識を披露するシャミ子が妙に頼もしかったのも印象深いです。

 後半はシャミ子のステッキを活かすための特訓エピソード。以前からステッキを物干しざおといったものに変身させていることは聞いていましたが、予想以上に生活用品として活用していて笑ってしまいました。その後もシャミ子のイメージ依存故の弱点など、色々描かれていたのが興味深かったです。(とりあえずシャミ子はゲーム好き、良ちゃんは神話好きがわかりました)そして夢の中でリリスと良ちゃんが初対面する流れはちょっとエモかったですね。子孫を可愛がりたいリリスと、自分の一族に興味津々な良ちゃんがあっという間に仲良くなっていく様子にほっこりさせられました。

 

 

かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-

第11話「白銀御行は告らせたい④」「子安つばめは断りたい」「白銀御行は告らせたい⑤」

 ハートの風船が全て無くなるという大事件が発生しながらも、文化祭そのものは変わらず行われた今回。前半は何といってもつばめ先輩が見ものでした。これまで明るくみんなを引っ張ってきた彼女が後輩への告白(本人にそのつもりなし)に動揺が止まらなくなっている様子は実に可愛らしかったです。つばめ先輩に限らず、石上が告白するとは夢にも思わなかったミコやかぐやでさえ衝撃を受けるなど、彼の行動に周囲が振り回される珍しい光景が見られましたね。そのくせ当の本人は前回と同じく無自覚でいるのがタチが悪いです。

 そして序盤と終盤では久々に会長とかぐやの2人きりのエピソードが展開されました。バルーンアートの件はいつも通りの無駄な心理戦と暴走が見られたものの、その後の会長からのお誘いは今までとは異なるラブコメっぷりに唖然となりましたね。周りの邪魔が入らなかったのもありますが、この2人はどちらかが意地を張らずに積極的になれば上手くいくことがよくわかる絵面でもありました。

 それはそれとして、今回登場したオカルト研究部部長「阿天坊ゆめ(あてんぼう・ゆめ)」が非常に濃かったですね。ドストレートな下ネタや個人情報を色々知りすぎている点など、登場早々から多大なインパクトを残していきました。何より彼女がしてくれた占いが、かぐやと会長の運命を的確に予言していたのが実に面白いです……

 

 

処刑少女の生きる道(バージンロード)

第12話(最終話)「ふたりの旅路」

 宣言通りモンスターパニックものらしい騒動を巻き起こしたパンデモニウム。彼女に対しメノウが如何に立ち向かっていくかが描かれましたが、アカリの参戦によって逆転する展開には興奮しましたね。アカリの純粋概念を最大限活用して斬撃を放つ構図は中々にカッコよかったです。何よりここまで互いの真意を隠し続けてきた2人が、駆け引きなしに本音で協力する光景が見られたことにちょっと感動しました。戦いの後は本音を隠し合う関係に戻ったものの、彼女たちなりに関係が少しだけ進んだように思えます。

 またマノンの復活には驚かされました。(しかも復活に使われたのが1話でメノウに殺された少年の死体という……)そのうえパンデモニウムが姉であるなど、最後の最後に爆弾を大量投下された気分です。しかしながらずっと存在理由を否定されてきたマノンにとって、パンデモニウムの存在はいくらかの救いになったのではないかと感じました。今後も騒動を引き起こそうとするのは迷惑極まりないものの、マノンとパンデモニウムの関係にも進展があってホッとさせられました。

 

総評

 今期のラノベ原作枠として視聴した本作ですが、予想通りの展開と予想外の展開が交互に襲い掛かってくるのが最大の特徴でしたね。異世界から来た者を保護していると見せかけて暗殺するメノウのキャラクターは事前に知っていたので驚きはなかったものの、中盤で明らかになったアカリの真意には衝撃を受けました。

 本作がループものであると判明すると同時に、2人の少女が真意を隠し合い、表面上は仲良く過ごす光景に一気に惹かれましたね。実際アカリが本性を見せてからのエピソードは毎回目が離せなかったです。そのように「本音」を隠し合う少女たちの嘘だらけの物語を俯瞰することこそ本作の醍醐味だったと言えます。

 このようにメノウとアカリの関係が中心だったのですが、個人的にはモモアーシュナ王女の組み合わせが好きでした。悪態をつくモモとそれをものともしない姫ちゃまのやり取りは毎回面白かったです。何より主人公2人とは対照的に、自分の本性を隠さずにぶつけ合う関係が見ていてとても心地よかったです。

 

 

阿波連さんははかれない

第12話(最終話)「果たし合いじゃね?」

 前回ラストの大城さんの殺意に戦々恐々していたものの、決闘内容がオセロだとわかってからは一安心。阿波連さんを想うからこそ暴走する大城さんを、阿波連さんへの素直な恋心を以て止めるライドウにまず胸打たれます。キャンプでの告白とそこから生じたすれ違いを、ライドウの愛の告白という形で解消する展開にはスカッとしましたね。何より距離感がはかれずにいた阿波連さんたちを理解し、ありのままで受け止めて恋人になっていく過程に胸のときめきが止まりません。

 そんなエモさ全開の告白を終えた後は、いつも通りの日常が描かれました。ルピナスの花やお茶会のくだりは例によってライドウの勘違い妄想が繰り広げられましたが、それ以外はいつも以上に仲良くしている2人が見られたので大満足。(ライドウの鈍感ぶりに怒る阿波連さんがここすきポイント)そしてお茶会を2人だけでなく、みんなで楽しむ光景が微笑ましかったですね。ちょっとした喜びを全員で楽しもうとする、阿波連さんたちの粋な面に心が温かくなりました。

 

総評

  わかりにくいようでわかりやすいラブコメ作品、といった印象を受けた本作。他人との距離感をはかるのが苦手な少女との何かがズレているドタバタ劇が話の基本でしたが、それ故に癒される要素が満載でした。友達を作るのを諦めていた阿波連さんに、今のままでいいと肯定して付き合ってくれるライドウの健気さ、そして2人を優しく見守るクラスメイトや先生たちの気遣いなどもあり、どこかバカバカしいやり取りも安心して見ることが出来ましたね。

 色々と個性的なキャラが多く出てきましたが、個人的に印象的だったのは大城みつきですね。阿波連さんを大事に想う一方で、ライドウとは別ベクトルで思い込みが激しく暴走しがちなキャラに目が離せなかったです。そんな彼女が「友達の成長」を見送ることを知っていったからこそ、最終回の内容がより輝いていたと思います。あとは桃ちゃん先生が出番がある度に全てを持っていったように思えます。(それでいて最終的には視聴者も先生と同じように「あはれ」を感じていくというのが面白い)

 

 

理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ(ハート)

第12話(最終話)「君がありのままでいられる事を証明してみた。」

 最終回冒頭は式城くんの豹変ぶりがまず印象に残りました。今までの優男はどこへ行ったのやら、チンピラとつるむだけでなく仲間にも容赦なく殴り掛かる姿に恐怖を覚えます。式城くんの本性に衝撃を受けるばかりだった一方で、彼の家庭環境や普通のワードを連呼する様子に痛々しさを覚えます。さながら彼は奏とは別の意味で「普通」に囚われてしまったのだろうと思いましたね。

 そんな状況の中、奏がとうとう感情が爆発させるシーンも目に焼き付きました。ここまでの境遇には胸が痛みましたが、同時にようやく自分の気持ちを口にしたことにホッとしましたね。その後の雪村の登場、彼が示した奏が奏のままでいられる簡単な方法にも思わずウルっときてしまいます。何より最終的に「普通」に惑わされることなく、雪村への好意をしっかりと見せてくれた奏の姿に、ここまで見てきて良かったという感情がわいてきました。

 

総評

 理系バカップルによるおかしなラブコメ2期は、1期の時よりもドラマ性が増していました。好きの感情を実験で検証していくうえでそもそもの問題を提示しつつ、互いの気持ちに正直になっていく雪村と氷室のやり取りが前半エピソードのメインだったという印象です。ようやく好きを証明し合う瞬間など見ていて呆れながらも、どこかほっこりさせられるシーンが多く、より2人の関係を注視出来たと思います。

 そして後半に入ってからは本作のツッコミ役である奏言葉が主役となっていました。彼女を中心としたエピソードはいずれも重く、本作の明るい雰囲気とは大きく異なっていたのが特徴的です。しかしながらここまで変人ながらもひた向きな主人公たちを描いていたからこそ、凡人であろうとする彼女の物語がより目を引いていました。あまりにも危うい奏の様子は本編のギャグよりも見入ってしまいましたね。それだけに最終回で奏がようやく自分らしさを得たラストにカタルシスを感じることが出来たと言えます。

 

 

 上記のルミナスウィッチーズ以外にも気になる夏アニメはたくさんあります。しかし全てを見る時間も気力もない中、取捨選択が必要になってくるのが悲しいところです。しかしだからこそ、自分がこれだ!と思って見た作品に対し愛着が湧いてくるのだろうと最近思い始めてきました。そうした気持ちも抱えながら、アニメの出会いをもっとじっくりと考えていきたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。