陽気に楽しく、自分らしく
ブブゼラとパリピのノリは偉大なり
前回女王様とのデュエマに勝利し、無事ジョラゴンを取り戻したジョー……でしたが、ジョラゴンの雰囲気が何やら陽気になる過ぎているという素っ頓狂なシーンから今回は始まりました。元々ジョラゴンは明るくてで子どもっぽいところがあったものの、今の状態は輪をかけてノリノリになっているといった印象です。しかも何かと動画配信のネタを探しまくっている辺りが今風ですね。(それにしても、まさか前回女王様が言っていた「背信行為」が「配信」の方だったとは……)
何故そんなことになってしまったのか、それについての話もまたぶっ飛んでいます。ドラゴンとしての本能を抑えるために各文明で様々な修行に励んでいたのはまだいいんですが(婚活サバイバル番組についてはツッコミたい)、心の平穏を手にした結果ブブゼラ片手にパリピと化すまでの流れを端折りすぎていた時は笑ってしまいましたね。この自由奔放さには最初驚きましたが、思えばジョラゴンは以前から興味のあることにすぐ首を突っ込むような性格でした。非常に騒がしいことこの上ない一方で、あのジョラゴンが戻ってきたことを実感させてくれる前半になっていたと思います。
- 気分ジョージョー↑↑な“俺らしさ”
さてそんなジョラゴンのパリピな行動に振り回されるジョーが目に飛び込んできたわけですが、ジョラゴンの真意を知ってからは一転。ここまでの行動もジョーの気持ちの和らげるため……というジョラゴンなりの気遣いに感動させられました。「ようやくジョーらしい顔つきになったな」という言葉にもウルっとさせられます。父の件など過酷な目に遭い続けてきたジョーにとって、これ以上ない贈り物だったことでしょう。
さらにジョラゴンのメンタルケアが今回のハイドとのデュエマでも活かされたのが見事でした。前作31話を彷彿とさせる煽りでジョーの心をかき乱していくハイドに対し、ブブゼラのリズムで跳ねのけるジョーの姿には思わず興奮しましたね。ジョーが「俺らしく」という宣言通り、周りに負けない強さを身に着けたことがよくわかります。そしてジョーの相棒の中でも特に同年代の友達のような印象が強いジョラゴンだからこそ、彼の明るい性格をここまで取り戻せたのだと実感させられました。(こうした遊びでジョーを助けてあげられるのはなるほどジョラゴンならでは、と納得出来るのがまた面白いです)ジョラゴンが戻ってきてくれて本当に良かったと、改めて思いましたね。
- 猛きビートをぶっ放す!咆哮MAXの弾丸龍
MAX(マックス)-G(ガン)ジョラゴン 自然文明[ジョーカーズ] (6)
S-MAX進化クリーチャー:マスター・ドラゴン/ジョーカーズ/レクスターズ
パワー11000
▪️S-MAX進化:自分がゲームに負ける時、かわりにこのクリーチャーを破壊するか、自分の手札から《MAX-Gジョラゴン》を1枚捨てる。(このクリーチャーは進化元を必要としない。自分のS-MAX進化クリーチャーが2体以上あれば、そのうちの1体を残し、残りをすべて手札に戻す)
▪️W・ブレイカー
▪️このクリーチャーが召喚によって出た時、または自分のターンのはじめに、カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚マナゾーンに置く。こうしてマナゾーンに置いたカードが、ジョーカーズまたはレクスターズの、クリーチャーまたはタマシードなら、次の相手のターンの終わりまで、その置いたカードが持つ能力をすべて、このクリーチャーに与える。
ジョーがジョニーに続いて手にした新たな力。「双極篇」にてジョーとデッキーが生み出したドラゴン《ジョット・ガン・ジョラゴン》が自然文明とパリピの力でS-MAX進化クリーチャーと化した姿です。(何気に基本無色だったジョラゴン派生形態の中では珍しく有色持ちという点も特徴的*1)獣の骨や蔓植物をかたどったような装飾をこれでもかと身に纏っており、自然の野性的パワーを獲得したことが伺える姿に変化しています。所々肌が露出している分、筋肉質なボディがチラリと見えるのがワイルドかつセクシーですね。
カードとしての基本スペックはコスト6、パワー11000のW・ブレイカーと上々。基本的にはそれだけのプレーンなS-MAX進化クリーチャーですが、登場時とターン開始時にマナに置いたジョーカーズorレクスターズの能力をコピーするというユニークな能力によって他にはない挙動を行えるカードに仕上がっています。ジョットガンの頃に使用していたcip連打は使えないものの、あちらではコピー不可能だったアタックトリガーや常在時能力、それにpigを使えるようになっているのがわかりやすく強いです。(ただしこのカードの上に進化クリーチャーを重ねた場合、コピー元のcipを使える可能性があります)クリーチャーに限らずタマシードの効果もコピー出来るのがまた便利ですね。
この時点で圧倒的な自由度の高さを誇り、様々な使用法が模索される可能性を秘めていることがわかります。単純に《ジョリー・ザ・ジョニー》や《勝熱英雄 モモキング》などのジョーカーズの切り札をコピーするだけでも十分に強力ですし、コストの重さから出し辛かった重量級ジョーカーズやレクスターズの能力を代わりに行使する活用法も考えられるでしょう。他にぱっと思いつくものであれば……
- ロック戦術を行える《ラドン・ベップバーン》や《自然の四君子 ガイアハザード》、《マンハッタンの心絵》
- 召喚した次のターン限定ながら、さらなる展開を狙える《キリコ皇鬼の封》
- 攻撃を確実に通しつつ、条件さえ満たせばシールド焼却出来る《王盟合体 サンダイオー》
- ド派手なアタックトリガーに加え、敗北回避で自壊しても2体目以降を出せる《ダイナボルト <カツキング.Star>》
- 相手カードを除去しつつ手札補充も行える《切札ジョー&ジョラゴン -自由の物語-》
といった感じに幅広いです。これ以外にも組み合わせられるカードは数多く存在しているので、目的にあったカードを探してみるといいでしょう。
敢えて難点をあげるとすれば、能力コピーのテキストが全て強制になっていることでしょうか。1ドロー出来るものの、マナに置きたくないカードしか手札にない場合も置かなければならないのは少々キツいです。またデメリット持ちのカードをコピーしてしまった場合のリスクも考えられます。もしマナに置けるカードが基本攻撃出来ない《禁断英雄 モモキングダムX》だけだった時は悲惨なことになってしまいます。このカードを中心にした構築をする場合は、これらの問題も念頭に置いておくべきです。
しかしながら無限の可能性を持った切り札としては申し分ない性能を誇っています。元のジョラゴンを思わせるコピー能力を仲間の力を纏うように使うデザイン、そしてジョーカーズらしい自由さはまさにジョラゴンの新形態に相応しいです。今後このカードを使ってどのようなコンボやデッキが生まれていくのか、非常に楽しみですね。
今回は上述の通りジョラゴンのメンタルケアが光る回でしたが、同時に彼とジョーのS-MAX進化も見どころの1つでした。ジョニーとは異なる野性的なスタイルに変化したジョーの衝撃的デザインはもちろんのこと、ジョラゴンが帽子をジョーに託すプロセスが描かれていたのが個人的に印象深かったです。かつてジョニーからジョラゴンへと託された帽子が、今度はジョーの手に渡る構図にエモさを感じずにはいられません。
他にもガイアハザードから託されたカードを早速活用してくれるなど、グッとくる場面もちらほら見られましたね。この調子でアバクたちに対抗していってほしいです。(一方アバクはジョラゴンが出した「はたレジョー(果たし状)」を暗号と勘違いしていた模様。妙なところで真面目なアバクが今回のここすきポイントです)
そして次回は謎の大運動会が開幕。小学生らしい行事にほっこりさせられるものの、開催したのがウサギ団かもしれないということもあってただでは済まないことはほぼ確定でしょう。何気にウサギ団3人をそのままクリーチャーにしたかのような謎の新カードも出るようですし、彼らなりにいつもよりも気合の入った攻勢に出るのかもしれません。
それはそれとして、その運動会では懐かしのキャラがたくさん出てくる模様。予告映像で確認出来た限りではシャチョーらかつての同級生や伊集院研究所のハカセたち、さらにはコニーたちアバクの元手下たちなどジョー編の脇役が総登場するようです。(というかそこにゼーロJr.までいるのはどういうことなの……)大賑わいとなるであろう次回、どうなってしまうのか気になるばかりです。
ではまた、次の機会に。
*1:有色のジョラゴンは既に《ジョラゴン・ビッグ100》が存在するが、こちらは必殺技としての趣が強いのでこの場では除外しておく。