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仮面ライダーリバイス 第45話「終わらぬ悪夢、守る者と守られる者」感想

戦いの中の不和と絶望

戻ってきて早々ノリノリのカゲロウに微笑みが止まらない

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  • 魔王がもたらす破滅の序章

 ついに大二が戻ってきただけでなくギフを封印することに成功してハッピーエンド……とはいかなかった今回のリバイス封印されたかと思われたギフが普通に復活する展開が早速襲い掛かってきました。前回の予告の時点でこうなることは予想していたものの、思った以上にあっさり出てきたので前回の激闘が徒労に終わった感が強かったです。

 謎の繭から羽虫のようなものが大量発生し、人々を襲うショッキングな光景も目に飛び込んできました。羽虫からギフテリアンが現れるシーンも言いようのない恐ろしさを覚えそうになります。余談ですが、個人的には「黙示録」に登場するアバドンのイナゴ*1を彷彿としましたね。そう考えるとギフは今度こそ、人類に裁きを与えようとしているのかもしれません。

 また今回はバイスがギフによって操られてしまう様子も衝撃的でした。前回の件でバイスを引き込んだからなのか、ギフとバイスの間に繋がりのようなものが生まれてしまったのでしょうか。大二がようやく戻ってきて家族が元通りになった矢先に、このような目に遭ってしまうバイスには同情するほかありません。

 どういうわけかギフに攻撃が通じなくなったのも興味深いですね。上述の通りバイスと繋がったことで一輝たちの攻撃に耐性が出来たのか……など様々な憶測が思い浮かびました。アルティメットリバイの引き寄せる技など一輝側も新しい技を披露しているのに、全く通用しない辺りに絶望感を覚えます。とはいえギフが初登場から数10話かけ、ようやく大ボスらしくなってきたのは嬉しいところ。(これまで赤石長官のインパクトが強すぎてギフ自体の影が薄かったですからね……)この後も強敵として君臨し続けてほしいです。

 

 

  • “守りたい”気持ちのすれ違い

 今回もう1つのポイントだったのがさくらとラブコフの関係ですね。背中に謎の傷がついたラブコフを心配するあまり戦いから遠ざけてしまうさくらと、それでも彼女の力になりたいラブコフの間で不和が発生していく様子は何とも辛かったです。さくらの不安もわからなくはないのですが、これまで何度も共に戦ってきた相棒を今になって突き放すのはいくら何でもあんまりだと思ってしまいます。

 今回ヒロミが玉置に「誰だって守りたい」という言葉を贈るシーンもあって、さくらの空回りぶりが余計に際立っていたようにも見えました。というかさくらもこの言葉を聞いているのに、ラブコフがさくらを守りたい気持ちに気付いていないというのは鈍感過ぎない?とつい思ってしまいますね。今のさくらにはラブコフが自分にとってどういう存在なのか、それを今一度見つめ直す必要がありそうです。

 それにしてもラブコフの背中の傷が何なのかも気になるところ。よく見ると傷が何度か縦に広がっているのもあり、これは本当に傷なのか?と疑ってしまいます。そういえばラブコフはコブラモチーフ、コブラつまり蛇といえば脱皮……もしかしたらこの傷はさくらが心配するようなものではなく、むしろ喜ばしい結果の予兆なのかもしれませんね。

 

 

 というわけで今回は一輝とさくらが自分の悪魔との問題に振り回される印象が強い内容でした。特にさくらは上述の通り、自分の我の強さがかえって相手とすれ違いを引き起こしてしまっているように感じてもどかしかったですね。

 一方でカゲロウが戻ってきた大二は割と絶好調でした。というかカゲロウが戻ってきて早々テンション高めで協力してくれているのもあって、結構微笑ましかったです。兄弟2人が悪魔との付き合い方に悩む中、長い迷走期間を経て良好な関係になった大二とカゲロウは本編のささやかな清涼剤になってくれていたと思います。

 

 

 そして次回は打倒ギフの兄弟の結束、そしてさくらとラブコフの関係の決着が描かれる模様。中でもさくらがどのように反省し、ラブコフを向き合うのか非常に気になります。(そんな友人に花がどのような叱咤をするのかも楽しみ)加えてジャンヌが新たなフォームを獲得するようですし、次回はさくらたちに目が離せないことになりそうですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:七つの災害」の5番目を担当する天使「アバド」が呼び出すイナゴのこと。異教徒に毒針を刺し死ぬよりも恐ろしい苦痛を与えるという。ちなみに劇場版『仮面ライダーゼロワン』にはイナゴモチーフの「仮面ライダーアバド」が登場したりしている。