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ウルトラマンデッカー 第13話「ジャンブル・ロック」感想

僕らのマルゥル先輩

デバン「マルちゃんが先輩らしく頑張っていてボクも鼻が高いよ……」

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  • 毒舌な先輩と“寄せ集め”の強さ

 今回のデッカーは総集編……ということで大きな事件も起こらず話が進むかと思いきや、カナタたちが割と大変なトラブルに見舞われる内容になっていて驚きました。ナースデッセイ号の停電だけで終わらず、カナタたちが死にかける展開になった時はかなりビビりましたね。

 それはともかく、でしょう。特別総集編に続いて本編でカナタたちと出会う様今回の見どころはやはりマルゥルの登場子にはテンションが上がります。しかも彼がカイザキ副隊長をはじめとした現GUTS-SELECTメンバーに「先輩」として扱われているのが新鮮でしたね。あのマルゥルがさん付けかつ敬語で対応してもらっている光景には変な笑いが出てくる一方で、あの子も初代GUTS-SELECTとして尊敬される立場になったのだなぁ……と感慨深いものを覚えます。

 

 またマルゥルによるカナタたちの評価も興味深かったです。若い彼らの長所・短所を的確に分析しつつそれぞれにキレッキレなあだ名を与えるシーンには爆笑してしまいました。「生真面目サイボーグ(ソウマ)」「天然爆弾(イチカ」「ノープランゾンビ(カナタ)」と、ここまで見てきた身としては納得しかないネーミングセンスがまた笑いを誘います。(それでいてハネジロー「真の主役」とやたら高く評価していたのがマルゥルらしいです)

 他にもカナタの正体をデッカーだとすぐに見抜くなど君もホッタのおっちゃんにケンゴの正体ウッカリバラしちゃったんだけどね。彼らのボロをドンドン出していくものの、その頑張りを労ってくれるような言動もちらほら見られたのが良かったですね。カナタたちのことを「寄せ集め」と評していましたが、だからこその熱さや泥臭さをしっかりと見ていてくれていたのも嬉しかったです。かつて自分がケンゴたちと共に戦ってきた頃のように、今地球を一生懸命に守っている後輩たちに向けたマルゥルなりの叱咤激励が感じられる回でした。

 

 

  • 発展途上な若者への期待

 上述の通りマルゥルから厳しい評価を貰ったカナタたち。実際スフィアに閉じ込められている状況に慣れてしまっていることや機械への一方的な信頼など、当人たちにとってはドキッとさせられるようなことを指摘されていました。それに加えて今回のカナタは絆創膏入れと偽っていたカードホルダーを置き忘れて閉じ込められる体たらくだったので、見ていてほっこりしつつどこか苦笑いしてしまいましたね。しかし上述の通り3人で困難に立ち向かう姿はとてもカッコよかったです。特に5話で登場したメガアースがまさかの解決のカギになる展開にはグッときました。

 他にも今回はカナタがマルゥルから相談を受けているような絵面が印象に残りました。これまでケンゴやアサカゲ博士といった相手から戦う理由がないことを話していたカナタでしたが、今回は「デッカーの正体について」の謎を交えて話していたのが面白かったです。自分が望む力をデッカーが与えてくれる状況を「デッカーに導かれている」と表現していたカナタが、自分の目的の無さも合わせてデッカーに引っ張られぱなしであることを悩んでいるかのように見えました。何をしたいのかまだまだわからないなりに、そのことに危機感を覚えているのかもしれません。

 ただラストのムラホシ隊長の評価を借りるならば「このチームはまだ未完成」……言うなればカナタもまだまだ発展途上でもあるわけです。どうせならその未完成ぶりがどのように成長していくのか、それに期待しながら今はカナタのひた向きさを見守っていきたいですね。

 

 

 そんなカナタたちの真っ直ぐな部分やマルゥルのコミカルなところに癒されたところで、次回は再出現したスフィアザウルスと戦う模様ノイズラーもいるよ!)。例によってデッカーとテラフェイザーの最強コンビで迎え撃つわけですが、不穏な描写が予告の時点でいくつか見られることにゾッとしました。黒い銃を構える謎の手や苦しそうに火花を散らすハネジロー、そしてテラフェイザーに殴り掛かるデッカーとわずか数秒の内にこれでもかと詰め込まれているのが怖いです。加えて次回のサブタイが「魔神誕生」……これで嫌な予感をするなという方が無理です。ここまでテラフェイザーに抱いていた不安が、いよいよ現実のものになってしまうのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。