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ガンダムビルドメタバース 第1話「DIVE」感想

いざ、試行錯誤のガンプラ世界(メタバース)へ

輝かしい伝説と共に、少年は未知なる領域に立つ

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 2013年放送の『ガンダムビルドファイターズ』から始まった「ガンダムビルドシリーズ」。歴代ガンダムの機体をガンプラという形で魅せてくれるお祭りのような作品であり、ここまで10年様々な作品が作られてきました。特に無印ビルドファイターズから続く『ガンダムビルドファイターズトライ』や、また別時空の『ガンダムビルドダイバーズ』『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』などをまとめた4作品が最も有名かと思われます。(個人的にはここに『ガンプラビルダーズ』と『ガンダムビルドリアル』もシリーズの1つとして加えてほしいところ

 そうして広がっていったこのシリーズもついに10周年。その記念として制作された本作『ガンダムビルドメタバース』は、歴代ビルドシリーズのキャラクターが一堂に会するお祭りの中のお祭り作品となっていました。歴代キャラの夢の共演については事前に知っていたものの、実際に目の前にした時の感動は計り知れなかったです。というわけで今回はそんなビルドメタバース1話の感想を書いていきたいと思います。

 

 

  • 1つの世界で共演する者たち

 まず目に留まったのが上述にもある通り歴代キャラ総登場ですね。舞台となっているガンダムメタバースプロジェクト」という特殊空間で繰り広げられるガンプラバトルにて、過去のビルドシリーズのメインキャラが登場してきた時は困惑と感動が同時に襲い掛かってきました。第1話では『ビルドダイバーズ』の主人公リクとその仲間たちの登場が主にメインになっており、彼らの姿に早くも懐かしさが込み上げてきた次第です。

 彼ら以外にも『ビルドファイターズ』からメイジンカワグチやフミナも登場し、他のキャラたちと会話するシーンもあってびっくり仰天。ほんの少しだけですが、メイジンとサラが言葉を交わす絵面は過去作を知っている人ほど驚かされるシーンだったと思います。この他にも彼らの搭乗機体である「ガンダムダブルオーダイバーアーク」や「F9ノ1改」「アメイジングガンダムバルバトスルプス」などは、それぞれが本編のその後に制作していそうな塩梅なので納得感も凄まじかったです。ダイバーアークはチャンプリスペクトなのか羽のデザインがAGE-2っぽいのがイイ……まさに過去作を見てきたファンだからこそ嬉しい映像のオンパレードでしたね。

 このようにファンなら歓喜乱舞してしまうレベルの光景が早くも広がってきましたが、ここで気になってくるのはこの世界で彼らが存在している理由。ファイターズとダイバーズは厳密には別の世界観であるうえに、登場キャラの見た目が本編の頃とほぼ同じであるまま共演していることにはやはり違和感を覚えてしまいますね。当初はAIなどが人気作品のキャラを再現しているといったものを想像していましたが、それもまた違うようですし……もしかしたらこの世界そのものが「全てのビルドシリーズのキャラが存在している世界観」なのかもしれません。細かいことは抜きにしても、その辺りの説明もほしいところです。

 

 

  • 未知なる想いを乗せて羽ばたく少年たち

 さて歴代キャラの懐かしさに浸れたことに感激するのとはまた別に、本作の主人公サイドにも目を向けていきたいところ。主人公の「ホウジョウ・リオ」はハワイ在住という点ではこれまでの主人公の中でも異質でしたが、一方で歴代ビルドシリーズの主人公と比べると「そこそこ普通」という印象を抱くキャラクターでしたね。セイのようにガンダムが好きすぎるわけでも、セカイのように最初ガンダム初心者のわけでもない、普通にガンダムガンプラが好きな一般的な子どもです。実力も初心者そのもので、戦闘ではまだまだといったことがよく伝わってきました。そのため実力者であるリクたちの戦いについてこれずにいましたが、その分最後バズーカによる援護でリクを勝利に導いてくれるシーンが映えます

 そしてこのことから本作においてリオは「ヒーローたちのそばで成長していく視聴者目線の少年」という存在であると思いました。ガンプラ製作技術も操作技術も未熟な少年が、伝説的な存在である彼らの戦いを見て学び、少しずつ強くなっていく過程を描いていくのがリオのコンセプトなのかもしれません。劇中で出てきた「失敗してもいい」「試行錯誤が大事」といったセリフからも、これからリオが重ねていくトライ&エラーの可能性が見えてきますね。(初めてのチーム戦に戸惑いつつもワクワクしている様子がここすきポイント)さらにリオ自身リクたちへの憧れを見せることで、上述の歴代キャラに感動するファンと同じ目線に立ってくれる点も重要です。視聴者と同じように伝説に見惚れながら、少しずつ成功・成長していくリオの物語も俄然気になってきました。

 あとはリオの師匠である着こなしがエッチなお姉さんウルツキ・セリア」もとい「マスクレディー」も見逃せません。(2人が同一人物であることは声優が同じ点からも薄々気付いていましたが、1話ラストでいきなりリオにバレるとは思ってもみなかったです)こちらはガンプラバトルではかなりの実力者らしく、フミナやメイジンたちとの親交もあると既にただ者ではない雰囲気を纏わせているのが興味深いところ。そんな彼女がリオを指導するようになった経緯や、ラストに彼女を襲った「マスカリージャ」との関係なども気になりますね。歴代キャラに限らず、本作からのキャラの魅力もしっかり見せてくれることを期待したいです。

 

 

  • 新たな未来と可能性に満ちた初々しき太陽

 そんなリオが制作・登場したガンプラの名は「ラーガンダム」。ファーストガンダムことRX-78-2をベースに改造した機体です。何気にシリーズ初のエントリーグレードを使用した機体であり、改造箇所も少なくカラーリングを除けばファーストの要素が多く残っているのが特徴的。ちなみに名前にある“ラー”はリオの出身であるハワイの言葉で「太陽」を意味しているとのことで、シンプルなネーミングも相まってまだまだ駆け出しであるリオらしさが詰まっていると思います。

 戦闘に関しては冒頭の「ガンダムパーフェクトストライクフリーダムルージュ」戦で完敗、リクとのチーム戦ではモモといい勝負を繰り広げるものの押し負けたりとそこまで良い活躍はしなかったですね。これは初心者故に仕方ないでしょうし、上述の援護も光っていたのでまぁそこまで悪い感触はしません。むしろここからリオの成長に合わせてどのように活躍していくのかという期待が沸いてきます。また現状はファーストの色変えですし、ここからラーガンダム独自のギミックや戦法なども編み出してほしいところ。残る戦いで如何なる試行錯誤を重ねて進化していくのか、その辺りを楽しみに注目していきたいです。

 

 

 というわけでビルドメタバース1話の感想でした。いやぁ初っ端からリクたちが所狭しと戦っているシーンで胸が熱くなってしまいましたね。無印ファイターズからのファンとしては、「細かいことはいいんだよ!!」の精神と共に楽しませてくれるご褒美のような特別映像でした。それ以外にもリオの初々しさに癒され彼らの物語にも注目させられますし、全3話であることがもったいないくらいのワクワクに満ちた内容だったとつくづく思います。他にも気になるところざっと箇条書きにすると……

  • OPやEDで歴代主人公が映るだけで涙が出てくる
  • リオくんはガンプラ以外にも趣味や友達が多そうで、実に健全で良き
  • 『ZZ』全話を徹夜で一気見するセリアさん恐るべし
  • やっぱりガンプラ制作風景はいいよね……
  • アスタロトオリジンの箱を受け取ってドキドキしている男の子もここすきポイント
  • メロウちゃん可愛いよメロウちゃん
  • メイジンの作るガンプラのような「スターピース」もリオの目標かな?
  • フミナ先輩髪型変えた?
  • 拳で語り合うモモちゃんやSDキャラ乱舞を使えるアヤメさんが相変わらず無法すぎる
  • サラのマスクレディーに向けた「また戻ってきて嬉しい」の意味は……?
  • メイジン「こう見えて私は自分の立場というものをわきまえている」←(過去作のフリーダムぶりを思い出しながら)何言ってるんだこの人
  • リクがプロフィールで「フレンドのBUILD DiVERSもよろしく」とヒロトたちを紹介してくれているのがイイネ
  • マスカリージャの「人は自分を見るのが不愉快なんだよ」とは……?

 

 といったところでしょうか。とにかくここすきポイントが多すぎて語り尽くせなくなりそうです。残り2話でもこのような楽しみがあることに期待しつつ、航海される10月20日を楽しみに待っていく所存です。

 

 

 ではまた、次の機会に。