来月に春アニメが始まるだけでなく、夏アニメや秋アニメの情報も飛び交っている昨今。ある程度アンテナを立てているつもりのメタレドの目にあるアニメの情報が飛び込んできました。
その作品こそ『しかのこのこのここしたんたん』。早口言葉のようなタイトルからただの日常系アニメではないことを察した人の予感通り、原作が漫画である本作は驚異的なまでの狂気に包まれた「ガール・ミーツ・シカコメディ」です。人によっては『ボボボーボ・ボーボボ』とか真っ先に思い浮かべるであろう内容になっており、1ページに約3回は登場キャラクターがとんでもない行動に出て視聴者の度肝を抜いてくる不条理ギャグが売りとなっています。そんな本作がアニメ化するという情報には驚きを隠せません。
↑気になった人は上のリンクから原作をチェックだ!
僕自身この作品を昔ニコニコ静画で見つけ読んだ時に唖然となった経験があります。途中で配信がストップしてしまい何事かと思っていた中、最近マガジンポケットで連載が再開された時はこれまた驚きましたね。(調べたところ元々の連載先である少年マガジンエッジの休刊に伴い、マガポケに移籍したとのこと)アニメ化情報を聞いた時は最初正気か!?本気でこの作品を30分で流すのか!?と思わずにはいられなかったです。とはいえ上のPVでの作画クオリティ、というかシカのツノの質感やシカのCGが異様に力が入っている点に慄いてしまいます。あとは原作のテンポ感を如何にして映像化出来るか、そこに期待してアニメを待つ所存です。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
ポケットモンスター テラパゴスのかがやき
第43話「エクスプローラーズからの果たし状」
ついにエクスプローラーズ幹部の1人、サンゴとの戦いが描かれた……のですが、そのきっかけがお菓子だったというおかしさに思わず脱力してしまいました。店の前で暴れるクレーマー行為だけならまだしも、リコとロイにまで突っかかってくるのでサンゴの大人げ無さがこれでもかと伝わってきましたね。ただ自分の目の前で売り切れになった時のやるせなさや、限定品を開封されたなどのショックはわからなくもないのが複雑なところです。
一方でリコたちは困っているお爺さんを助けたお礼で、サンゴが狙っていた銘菓「海のディグダまん」を貰っていたのが興味深いです。完全な偶然でしたが、だからこそ見返りを求めない人助けの結果お菓子にありつけたというのは上述の自分勝手なサンゴとは見事に対照的ですね。まさに劇中でランドウのじっちゃんが言っていた「情けは人の為ならず」とも言うべき展開だったと言えます。
それはともかくサンゴとオニキスとの対決ではリコとロイそれぞれの奮闘ぶりが大きな見どころ。タイプ相性の不利をものともしない相手に対し、あの手この手で意表を突いて対抗する主人公たちの姿に思わずグッときました。敵が途中で退散したとはいえ、フリードたちの助けなしでも善戦出来た子どもたちなりの成長ぶりを実感します。
ダンジョン飯
第11話「炎竜1」
ついに始まったレッドドラゴンとの決戦。前回の時点から不安がありましたが、綿密に計画していた作戦がいざ実行するや否や全く役立たなくなっていく様子の絶望感は半端なかったです。ただライオスたちの策などものともしないドラゴンの強さはある意味で予想通りで、怪物の王に相応しい貫禄と恐ろしいまでの生命力にはかえって見惚れてしまいました。他にもケン助が逃げ出すなど、こちらの思い通りにいかない魔物たちの強さ・生存本能などがハッキリと映されたと言えます。
そんな状況下でもとっさの判断とコミュニケーションで立ち向かうライオスたちの活躍も目に焼き付きました。センシが死にかけたりとハラハラさせられる場面がてんこ盛りでしたが、自分たちが出来る範囲でドラゴンに一矢報いようとする姿勢は本当にカッコよかったです。(ミスリル包丁を突き刺すくだりなど妙に余裕があるところにはフフッときましたが)特にファリンを助けるために足すらも捨てる覚悟で逆鱗を狙った、ライオスの決死の覚悟には感服しました。それだけに全員が無事に生き残ったことにホッとさせられます。
そんな見応えたっぷりの戦闘シーンに興奮した直後、ファリンを探すくだりで一気に肝を冷やされることに。体が中々見つからない場面から髪の毛が見つかってからはさっきまでの熱が下がっていく感覚を覚えました。そして極めつけである頭蓋骨を映すラスト……あまりにもショックンぐすぎて、ここからどうやってファリンが蘇生するのか気になって仕方ありません。
勇気爆発バーンブレイバーン
第10話「日本ではそれをOMIAIという」
スミス=ブレイバーンという正体に続いて、今回はルルの秘密が明らかに。前回から異様に大人びていた理由として「未来から意識だけをタイムリープさせてきた」事実には面食らいましたね。何より未来のルルがイサミとブレイバーン(スミス)が死んだ後の世界から来たこと、2人の死の運命を変えるためにきたことなど衝撃的な話も多かったです。未来の記憶を取り戻したルルの精悍な顔つきも含め、かつてないほどシリアスな空気感が見ている側からも伝わってきました。
……などと身構えてしまったのもルルの過去回想パートまで。スペルビアに乗り込むための問答に入ってからないつものブレイバーンのノリに戻ったので肩の力が抜けてしまいました。スミスの真似をするルルと抵抗感の強いスペルビア、そんな2人のコント染みたやり取りにフフッときてしまいます。(そして何故か裸で縛られたイサミと何故か部屋越しに覗く上級曹長のやり取りは爆笑ものでしたよえぇ)最終的に繋がったくだりも「オジサマの“はじめて”」とかいうワードのせいで妙に卑猥に見えてしまうのがもう確信犯だろ!!と内心ツッコまずにはいられなかったです。
とはいえスペルビアの変遷は何だかんだでエモかったですね。未来ではルルに「オジサマ」と呼ばれるまでの仲だったのも驚きですし、現代でも喋るルルに対する抵抗を少しずつ乗り越えていく過程に不思議と感動させられるものがあります。ルルがイサミたちのために過去に飛ぶ“勇気”を見せた一方で、スペルビアもそんなルルを受け止める“勇気”を発揮してくれたのかもしれません。
葬送のフリーレン
第27話「人間の時代」
二次試験を無事通過してめでたい、と思いきやいきなり不機嫌なブチギレフェルンから始まった今回。壊れた杖の扱いについてフリーレンとケンカした話に最初は苦笑いしてしまいましたが、ハイターからの贈り物であることを考えれば怒るのも当然かな、とも思いました。そうして弟子を怒らせてしまったフリーレンが何とか杖を直せる職人を探すくだりにはほんわかさせられます。(脱落したリヒターとデンケンの人間臭いやり取りもここすきポイント)何より今は亡きハイターの「フリーレンは感情や感性に乏しい分、あなたのために思い悩んでくれる」という評価が素敵でした。わからないからこそ知ろうとする師匠と、それを理解した弟子のちょっとした心温まる幕間でしたね。
そして後半では最後の第三次試験に。ゼーリエ自身が試験官を担当する異例の事態にどうなることかと思っていましたが、フリーレンとフェルンそれぞれとの問答がいずれも興味深かったです。師匠が好きだった「くだらない魔法」でヒンメルたちと巡り会えた前者と驚異的な才能を発揮しつつ自身の道を揺るがせない後者。いずれもゼーリエの語る魔法の高みには全く合わない考えだったものの、質問したゼーリエ自身はどこか満足げなのが面白いところです。人間の弟子である「レルネン」に対する愛着と失望の入り混じった評価といい、話が進むごとにツンデレ感が増してくるゼーリエにニヤニヤが止まりません。
遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!
第101話「死者蘇生」
前回の時点で衝撃的だった遊我の敵対ですが、彼のデュエルを遊歩が引き継ぐ展開がさらなる衝撃をもたらしました。死者蘇生の力で遊我の記憶に同調し、彼の悲壮な覚悟を知ってしまったからこそたった1人の味方になろうとする遊歩の決意には舌を巻くばかり。まさかの双子対決からユウディアスに引き継がれるラスト含め、急展開の連続に息つく暇もありません。(3年目のキービジュアルに遊歩がいなかったのはもしかしてそういうこと……?)遊我の代わりに自分がオーティスになろうとする妹とユウディアスたちベルギャー人復活の希望を背負う兄……それぞれの抱えるものの大きさが伝わってくるだけに、どちらを応援したらいいのかわからないこの状況は本当に辛かったです。
また前作から記憶改竄などの危険性が語られていた死者蘇生ですが、他者の記憶に介入するまでの力がある事実まで判明した時はこれまた仰天しましたね。そして前回の遊我の「ラッシュデュエルが子どもの手を離れてしまう」という発言が、その力を利用戦と狙う汚い大人たちによってただのゲームでなくなるという意味だと解り大いに納得しました。デュエルに関係のない力があるならゲームの範疇を超えてしまうのはなるほど危惧するのもわかります。ただラッシュデュエルのために遊我や遊歩までもが自分の未来を犠牲にしようとしているのはどうしてもいただけません。最早オーティスの名と「子どものためのラッシュデュエル」という願いが呪いになってしまっている現状、みんなが救われる展開はあるのでしょうか。
トランスフォーマー アーススパーク
第24話「がんばれジョウブレイカー!」
前回に引き続き、ジョウブレイカーのビークルモード探しが描かれた今回。彼がどんな車を選ぶことになるのかと期待していた中、まさかの「今はまだ選ばない」には大いに驚きました。しかし自分は他のみんなと違うことに悩んでいたことを思うと、ジョウブレイカーの選択に納得する場面でもあります。エリータワンから教えられたように自分のスパークに従うことにしたジョウブレイカーが、今の自分を「変」ではなく「特別」だと受け入れることが出来ただけでも十分な前進と言えるでしょう。それだけにいつか来るであろう彼だけのビークルモードが見つかる瞬間が俄然楽しみになってきました。
そんなジョウブレイカーと他のトランスフォーマーのやり取りも見逃せません。隣でカメラ片手に撮影に勤しむハッシュタグとのやり取りは、途中こそギスギスしていたものの最後には和解して一安心。映画監督になりたいがあまり暴走してしまったハッシュタグでしたが、反省した後に映画の上映会という形で報われる展開が何とも暖かいです。そしてジョウブレイカーを導いてくれたエリータワンの実体験込みの話も興味深いところです。(「トランスフォームコグ」という『プライム』などで描かれたという設定が本作にもある模様)何より割と暴走列車のイメージがあったエリータワンの落ち着いたアドバイスに、彼女って意外と理性的なんだな……とかちょっと思ってしまったり。
上にもあるしかのこですが、個人的には馴染み深い地域である日野市が物語の舞台という点もちょっとしたお気に入りだったりします。昔から行きつけの動物園である多摩動物公園らしき場所も原作に登場しているので、アニメでそのシーンが映像化されるのが地味に楽しみですね。そしてアニメを見て気になった人が多摩動物園に遊びに行ってその圧倒的な急勾配に打ちのめされるかと思うと……ちょっとニヤリとしてしまいます。
ではまた、次の機会に。