新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第47話「終極!最後のターン」感想

見せてやる!

邪神のウイニングロードをな!!

少年たちのデュエマは、これからも続いていく────

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

  • そう 信じている 分かち合える デュエマは最高!

 COMPLEXの力を解放して襲い掛かるヒーローウガタと、それを真っ向から受けるウィンの最後の決戦が繰り広げられたデュエマWIN最終回。そんな決戦のパートでは前回同様、ヒーロー及び主人公になろうとするウガタの痛々しさがまず目につきました。予告の時点で確認出来ていた《龍覇 グレンモルト》や《ジョリー・ザ・ジョニー》の使用を予想していた中、GR召喚する時に『ズ!!』のジョーと全く同じ「運命回すぜ、ガッチャーン!」をやった時は顔を覆ってしまいましたね。過去作の主人公をそのまま真似たおかげで、彼のヒーローごっこがよりやるせないもになっていたと言えます。(もしかしたら熱血星龍 ガイギンガ》を龍解させて「龍解完了!」もやりたかったんだろうなぁ……

 滑稽さを抱えていたウガタをもう見ていられなくなりかけましたが、仲間たちの説得や攻撃を耐えきるウィンの様子を見て徐々に正気を取り戻していく場面で救われました。薄々自分が間違っていることに気付いていた節もあったので、それを自覚していく過程があるだけでもホッとさせられます。何よりそんなウガタが自身の悪癖と思っていた長考癖を受け入れてくれるウィンの言葉に絆されていくシーンでホロリとさせられましたね。憧れの主人公やヒーローを形だけ真似ていたウガタが、本当に主人公らしいウィンの内面的な強さを知る流れは実に綺麗だと思います。それもこれもウィンの「デュエマを楽しむ姿勢」あってこそというのも本作らしい姿勢です。

 そうしてウィンの勝利後はウガタが突然溶け出す(闇に沈んだ?)描写にビビったものの、即座に助け出されて一安心。長い間続いていたウガタのコンプレックスに繋がる話はこれで一旦幕を閉じたのでした。ずっと1人で塞ぎ込んでいた彼を救ったのが、ウィンたちデュエマさいこークラブの仲間たちというのが本当に素敵でしたね。自分に否定的だった少年が、同じ立場の仲間たちに肯定されることで救われた構図には素直に感動させられます。いやぁ本当に良かった良かった!!でも仲間面しているチュウ太郎に関しては結局何だったんだよお前は!?と言いたくなりましたねハイ。

 

 

  • 邪悪を討つ邪神の“勝利の道(ウイニングロード)”

 本作の黒幕であるCOMPLEXとの対決は割とアッサリ気味、しかし決めるところはきちんと決めて終わりました。中でもここまでやりたい放題だった凶悪なCOMPLEXがウィンの闇のマナに触れようとして、逆に力を吸い取られるオチはわかりきっていたもののスカッとしましたね。また38話で同じことをしようとして返り討ちに合った邪神くんが「ウィンの力はこんなものではない」と言ってくれたのもここすきポイント。おかげでウガタたちを利用するだけだったCOMPLEXが、奇妙ながらも確かな信頼を築いているウィンと邪神くんの絆に押されることで爽快感に拍車をかけていたと感じます。

 そして極めつけはアビスベル=覇統=ジャシン帝》の終極宣言(ファイナル・エンド)からの大逆転!!45話同様アビスの軍勢が揃い踏みし、COMPLEXに総攻撃を仕掛けるシーンは最高に燃えました。ゲームの進行上ジャシン帝のダイレクトアタックで終わる話なのですが、敢えて絵面を優先して本来不可能なCOMPLEXの打倒を見せてくれるのが良いですね。『VSRF』のドルマゲドン戦然り、ハイクオリティCGでクリーチャーたちのバトルを描いてくれるだけでテンションが上がります。加えて決闘学園編最初のOPである「Winner Win!」が流れたのも胸熱(影山ヒロノブさんの熱唱はやっぱりいいものだ……!)で、最後まで興奮しっぱなしになりましたよえぇ。

 しかし結局デュエマには勝利しマイハマに太陽が戻ってきたものの、COMPLEX自体は再び封印される形で退場したのは予想外でした。「人の心から闇のマナが無くならない限り……」という言葉からしてまた復活する可能性を残しているのが不穏で少々心にしこりが残りますね。とはいえ上述の通りこれまで暗躍してきた敵をしっかりと討ち倒したのでカタルシスは十分なものになっていました。COMPLEXのような得体のしれない、倒し方がわからない存在の扱いとしては妥当でしょうし、個人的にもこれで良しとしておきます。

 

 

  • その先に映るのは純粋なデュエル

 COMPLEXを倒した後はあっという間にエピローグに突入。いきなりデュエル・ウォーズ準決勝が再開される様子が挿入された時は面食らいました。最終回にいきなり時間が経過するのはよくあることですが、割と大事なデュエル・ウォーズでそれをやるのはこちらとしても情緒が追い付きません。それに肝心のウィンVSカイザ、ボウイの決勝の相手などを描かずに終わってしまったのは非常に残念です。せめてウィンとカイザの再戦だけでも1話かけてやってほしかったなぁ、と思わずにはいられません。

 とはいえ女神を祀る祭事である本来のデュエル・ウォーズに戻り、それを行う意味についてある程度語っていたのは好印象でしたね。劇中でリッパー教授が語っていましたが、女神ウィナや願いに関係なくデュエマで競い合う“デュエリストのサガ”というものが伝わってきました。女神を騙るCOMPLEXが封印され、願いが叶わなくともデュエマで戦いたいから戦う……見返りではなくデュエマそのものを楽しみたい姿勢が出ていたと思います。

 個人的にはカイザの晴れやかな笑顔も見逃せません。使命感から解放されてようやく純粋にデュエマを楽しめるようになったと思うと涙が出てきます。「同じデュエマは二度と出来ない」や八つ切りといった、ウィンの受け売りをしっかり実行しているのがまた微笑ましいです。ボルシャックという相棒を失ったものの、彼が遺したものを継いでいくカイザに感激が止まらなかったです。だからボルシャックはカイザのために早く復活しろぉぉぉぉ

 

 

 というわけでデュエマWIN決闘学園編のアニメはこれにて完結。本編終了後にウィンやカイザたちがお別れの言葉を伝え、「長い間、応援ありがとうございました。」のテロップが映ったことで否が応でも終わったことを実感させられます。終わり方が少々唐突な部分もあり、個人的にもあまり受け止めきれていません。例えるならば「さぁさぁ店じまいだよ帰った帰った!と店主に店から締め出された感覚」といった感じでしょうか。まだまだアニメの世界を楽しみたいと思っていただけに残念でなりませんね。

 アニメでのウィンたちの活躍がこれで一旦終わりという事実に切ない気持ちが押し寄せてきますが、ひとまずは制作側に感謝を。2002年におはスタ内で始まり様々な形で続いてきたデュエマアニメの1つの区切りを見せてくれて本当にありがとうございました。2019年からデュエマアニメの感想を書いてきた身としても、幕引きの瞬間を見届けてその気持ちをここに書き綴ことが出来て何だかんだ良かったと感じています。

 しばらくデュエマアニメが見られなくなること、感想が書けなくなることは寂しいですが、この先もまた形を変えて続いていくであろうデュエマというコンテンツをこれからも楽しんでいく所存です。そして秋からスタートするデュエマLOSTのアニメを、全力で待っていたいと思います。

 改めて、1年間楽しいアニメをありがとうございました!!

 

 

……

…………

………………

 

 

 最終回じゃないぞよ、もうちょっとだけ続くんじゃ。

 というわけで次回はまさかの背景ストーリーアニメの続編。29話~30話でやっていた映像化をまたやるとは思ってもみなかったです。ジャシン帝たちアビスがクリーチャーワールドを侵攻していくストーリーの続きということでどうなるのか気になりますが、ここまできたらこちらも全力で楽しみたいところ。例によってクオリティの高いCGバトルが見られそうなので邪神たちの大暴れにも期待出来ますね。(総評に関してはこちらが終わってからの執筆考えています。ご了承ください

 

 

 ではまた、次の機会に。