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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第39話「不穏!大いなる危機」感想

未知なる事態に立ち向かう時か

ドキッ!ジャシンだらけの邪神デュエマ!!(革命チェンジもあるよ!)

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  • 呑み込まれ増大していく負

 今回のデュエマWINはマイハマ学園で謎の無気力化現象が発生する場面からスタート。生徒先生問わず、みんなネガティブになってやる気が出なくなるという鬱な状態が伝染する奇妙な状況にまず見入ることになりました。それを「ゾンビ」と例える劇中のセンスには笑えますが、生身の人間だけでなくAI先生のような機械にまで及んでいる光景は中々に危機感を煽ってきます。それはそれとしてエリザ先生のデュエ麻婆丼で正気に戻す展開にはクスっときましたし、学園の七不思議で説明しようとするボウイには癒されましたね。緊急事態ながらシリアスになり過ぎない塩梅と見るべきか、ウィンたちの態度が呑気だと見るべきかは判断に困りますが。

 この現象で最も目に焼き付いたのはやはりユニコーンネズミ改め「チュウ太郎」の行動でしょう。一般生徒たちから黒い瘴気を吸い取りつつ、集めたそれをどこかの部屋に鎮座された“謎の壺”に入れる一連の動作から原因がこのネズミにあることは一目瞭然。さながら負の感情を吸い取っていることがこの描写だけで伝わってきます。しかし負の感情を吸い取れば逆に相手はポジティブになりそうなものなのに、さらに深く沈んでいくのは新鮮かつ奇妙に思えますね。チュウ太郎が集めている瘴気は単純に負の感情なのか、はたまたそれとはまた異なるものなのかで色々と考えてしまいます。ここにきて現れたネズミの存在もあって、急にマイハマ学園の物語が重くなってくる印象を受けました。

 

 

  • 怪しき教授を信じられるか?

 上の無気力者続出の事態を止めるべく、デュエマさいこークラブとD4がそれぞれ動き出したのが今回のキモ。そんな中でリッパー教授も事件解決のために何かを探していたのが印象に残りました。劇中でもウィンたちに疑われていましたし実際怪しいものの、教授なりに学園を守ろうとしているのがわかったのは大きな収穫といえるかもしれません。普段の人を食ったような態度もあまり見られなかったですし、本人も相当真面目になって行動していることが伺えます。

 そんなリッパー教授の目的が学園に潜む「大いなる敵」を倒すことにあるという事実も判明。学園そのものをどうしようとかではなく、純粋に敵と戦っている話には驚かされました。そしてその敵を倒すためにはウィンとカイザの力がそれぞれ必要という話も衝撃的。これまで話していたウィンとカイザの特別な存在としての要素が、この事態の解決に繋がるということに驚きを隠せません。今までのことといい、リッパー教授の登場してからの暗躍は全て大いなる敵打倒の切り札としてウィンたちを鍛えていたということでしょうか。

 とまぁ色々と真意を話して一気に味方のようになってきたリッパー教授ですが、個人的にはこの男のことがまだ怪しく見えて仕方ありません。これまでの意味深発言の数々や凶悪そうな顔芸の数々といい、ここまで謎の敵っぽく振る舞っていたのでどうしても味方として見るには少々抵抗感を覚えてしまいます。何よりゼニス使いという点も、DMPとしては敵キャラとして捉えてしまいそうな要因になっていますね。(そもそも本作の背景ストーリーのゼニスの立ち位置すらよくわかっていませんし)現状は協力的な教授に対し、未だに疑いの目を向けることになってしまいそうです。

 

 

  • 秘匿されし歴史に立つ黙する隠者

偽りの嘘(コードフェイク) ネメシス 無色 (7)
クリーチャー:アンノウン
パワー11000
▪️自分のマナゾーンに無色のカードがあれば、このクリーチャーの召喚コストを1少なくし、このクリーチャーは出たターンに相手プレイヤーを攻撃できる。
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーは攻撃もブロックもされない。
▪️誰も、コスト5以下のカードの効果によって、このクリーチャーを選べない。

 リッパー教授が新たに繰り出した無色のカード。彼の切り札である《「心」の頂天 プロフェシー》らゼニス・セレスのサポート種族・アンノウンの新規クリーチャーです。(何気に種族がアンノウン単体というのは珍しかったりします)そのボディはひび割れた岩のようにも、整った機械のようにも見える奇妙なビジュアルをしているのが特徴的。またプロフェシーと同じくマスクに覆われた無機質な顔からは感情が感じられず、中に人が入っているのかも怪しいところ。さながら誰も着ていない鎧そのものがひとりでに動き出しているかのようです。

 カードとしてはコスト7、パワー11000のW・ブレイカーと平均的なスペック。しかしマナゾーンに無色カードがあれば6マナで召喚出来つつ、即座に相手プレイヤーに攻撃が可能となっています。(《戦慄のプレリュード》などを使えばさらに早めに出して攻撃出来るでしょう)このジョーカーズでよく見られる即時攻撃能力はクリーチャーには攻撃出来ないものの、龍神ヘヴィ》のような攻撃誘導を無視できる利点があるので侮ってはいけません。

 加えて《弾丸透魂スケルハンター》を彷彿とさせるアンアタッカブル&アンブロッカブル、そしてコスト5以下のカード限定のアンタッチャブルまで備えており、場持ちの良さに関しては目を見張るものがあります。上で即攻撃してもS・トリガーによる反撃や殴り返しを受けずにいられるのは驚異的というほかありません。*1その性質上、トドメの攻撃に残しておくにも最適な1枚です。

 そしてその攻撃性能は革命チェンジやアタック・チャンスにも活かせます。前者は言うまでもなくプロフェシー、後者は《極頂秘伝ゼニス・シンフォニー》によるゼニスの踏み倒しでいずれも大型に繋げることが可能。いずれも重いカードゆえに、それを早期に仕えるこのカードは救世主といえるでしょう。無色なため様々なデッキでタッチで入れられる点もあるので、投入する場合は状況に応じてリーサルやゼニスへの中継ぎとして使っていきたいですね。

 

 

 あとは今回のデュエマパートで見せた、ウィンのジャシン尽くしのデュエルも印象的。普段使用している《アビスベル=ジャシン帝》と《アビスベル=覇=ロード》以外の、既にパックなどで収録されているジャシン帝の派生カードを次々と出してきた時は本当に驚きました。《漆黒の深淵 ジャシン帝》や《深淵の支配者 ジャシン》だけでなく、コロコロコミックの付録デッキに付属された《深淵大帝 ジャシン》まで出してくるのでびっくりしっぱなしでしたね。ありとあらゆるジャシン帝がこんなに存在すること、何よりこれでデッキが成立することにも妙な感動を覚えます。(一応《極印呪文「インフェギガ」》のような呪文も投入していましたが)

 そしてそれらのジャシン帝がほぼ全て同じCGモデルだったのがちょっと面白かったです。確かにカードは違ってもジャシンの見た目そのものは共通だったのですが、そのままCGを使い回すスタイルには笑ってしまいます。(深淵大帝は邪神くんのイラストなのでCGの邪神くんを期待していたのですがね……)おかげで本来1体だけのはずのジャシン帝が複数盤面に並んでいること、ジャシンからジャシンへ革命チェンジする場面など面白い絵面が次々と見られたので満足度の高いデュエマでした。

 

 

 さて次回はリッパー教授が学園の危機を救うために、カイザにウィンとの共闘を持ち掛ける模様。まぁ問答無用で拒否されるのは目に見えているので、教授が如何にしてカイザを丸め込むかに期待したいですね。ウィンの力を借りるのは絶対にお断りであろうカイザが、どこまで意地を張り続けるのかにも興味があります。

 そしてチュウ太郎の後を追ったウガタの闇堕ち(?)がいよいよ描かれる模様。これまでの描写からついに来たか……!!という印象が強いウガタですが、果たしてどのようなはっちゃけ方をするのか気になりますね。加えてそんなウガタと戦うマズキとケンドラは生き残ることが出来るのか!?急展開が待っていそうな次回が見逃せません。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:ちなみにこのアンタッチャブルは敵味方問わず選べない仕様なのだが、その結果裁定がとんでもなくややこしいことになっているので各自調べることをおすすめする。