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2024年冬アニメ簡易感想 その23

 

 

 

 現在放送中のアニポケことアニメ『ポケットモンスター』が、4月から新展開に入ることが先日発表されました。副題もテラスタルデビューとなり、ゲーム『スカーレット・バイオレット』の目玉要素であるテラスタルについていよいよ掘り下げられる模様。テラパゴスを話しの主軸にする以上確実に関わることになるであろう要素だったので、ようやくリコたちが使用するなどして物語を彩ってくれるのは喜ばしい話です。

 しかし上にもあるキービジュアルには色々な意味で度肝を抜かれました。リコ&ロイ&ドットがポケモンSVの学園に通うかのようなキャッチコピー(オレンジとグレープどっちの学園でしょうか?)からして、今度は学園モノが始まるのですかね。そうなるとリコが最初に通ったセキエイ学園の籍はどうなるの?何よりライジングボルテッカーズとの冒険は?などその辺りの疑問がドンドン湧いてきます。六英雄もまだ2体未発見ですし、この状況で如何にして学園に通うことになるのでしょうか。

 またリコの手前にいるニャローテも衝撃的。十中八九彼女のニャオハが進化した姿なのでしょうが、正直ニャオハは進化しないままで話が進むとばかり思っていたので本当に驚きました。ホゲータやクワッスよりも先に進化してリコを支えていくであろうニャローテが、どんなキャラで描かれるのか非常に気になります。これまでと異なる要素が多くて不安も覚えますが、ひとまずは期待を胸に秘めて待っていく所存です。下に続く

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター テラパゴスのかがやき

第44話「レックウザ捕獲計画」

 黒いレックウザを手に入れようとするスピネルの計画が始動。それに協力するエクスプローラーズと、止めようとするライジングボルテッカーズの戦いが繰り広げられました。腕の立つ大人のトレーナーたちの本気のバトルが久々に展開され、緊張感で張りつめた状況の連続が何ともクセになります。劇中ではフリードを罠に嵌めて孤立させる作戦を取るなど、スピネル側の容赦のなさが終始際立ちました。一方閉じ込められても冷静に対処し、スピネルのブラッキーをイカサマを利用して脱出するフリードも流石ですね。

 そしてリコたち子どもたちはフリードなしでも計画阻止のために積極的に動いていたのが好印象。前回に続いてサンゴたちにも果敢に立ち向かっており、守られるだけの存在ではなくなりつつあることを実感させられます。何より今回はドットの本格的な参戦が嬉しかったですね。レックウザを誘き寄せる敵の装置をハッキングするために、自ら降りて戦う覚悟を決めてからの行動の早さには面食らいつつもテンションが上がりました。(高所から落下しても無事なぐるみんスーツの機能にもびっくり)しかしレックウザによってブレイブアサギ号が打ち落とされるなど呆気に取られるラストもあったので、ここからどうやって戦いが収束していくのか非常に見ものです。

 

 

ダンジョン飯

第12話「炎竜2」

 骨だけになったファリンをどうやって生き返すのかと思っていたら、まさかの黒魔術を使用する展開になって唖然。マルシルがいつになく神妙な面立ちで説明・準備していたのもあり、前回とはまた違った形でピリピリとした空気を感じ取りましたね。(まぁ途中で人骨パズルを楽しんでいましたが)不安を覚えながら始まったファリンの蘇生には成功したのでひとまずホッとしました。またファリンと犬たちの骨格の組み立てシーンは勉強になる説明が多く、食事以外でも発揮される本作の造詣の深さを感じ取った次第です。

 そしてファリンが仲間に加わってからは念願のドラゴンの肉調理など、いつものダンジョン飯らしいノリが戻ってきて一安心。ファリンもこの兄にしてこの妹ありとばかりに魔物の料理に興味津々ですし、1話以来出番が無かったとは思えないほどの馴染みっぷりです。そんな中で友情や兄妹愛も描かれるのでかなり微笑ましかったですね。しかし蘇生にドラゴンの肉を使ったからかファリンの魔力の力が増大しているなど、一見朗報のように思えるもののどこか不穏な要素がところどころでチラつきます。特にラストに登場したダークエルフらしき人物について、コイツ絵に描いた餅回で絵の中にいた従者と似ている気がしますがまさか……

 

 

勇気爆発バーンブレイバーン

第11話「オペレーション・ボーンファイア、開始だ!」

 いよいよ最終決戦も間近……のはずなのですが、その直前で繰り広げられる謎のキャンプに困惑が止まらなかったです。デレ始めたイサミとブレイバーンのイチャイチャっぷりもさることながら、スペルビアが料理漫画みたいなリアクションをし出す様子などエンジョイの方向性があまりにも意味不明でした。その後の「セグニティス」との戦いも得体の知れない敵と見せかけたただのハッタリというオチでしたし、どこまでも肩の力が抜ける辺りが何とも本作らしかったと言えます。

 しかしセグニティスを撃破をしてから始まったブレイバーンVSスペルビアはシンプルに熱かったです。お互い全力の激闘の後に握手というシチュエーションのベタさはもちろんのこと、スペルビアが“その先”を学ぶくだりが感動的でした。理想的な死を求めているデスドライヴスに対し、死ぬことを前提とするのではなくこの先も強くなって何度でも戦える幸せを教えるのはなるほどだと感じます。ブレイバーンのライバルとして、スペルビアも理想的な成長を遂げたと言えますね。

 などと思っていた矢先、突如「イーラ」の襲撃を受けるラストには度肝を抜かれました。ボロボロの状態で力尽きるブレイバーンもショッキングで、あまりにも唐突なことが多すぎて情緒が追い付かなかったです。というか今回は全体を通して、視聴者の理解を置き去りにする展開のオンパレードばかりだと感じました。

 

 

葬送のフリーレン

第28話(最終話)「また会ったときに恥ずかしいからね」

 最終回はフェルンが合格した後の三次試験の続きからスタート。てっきり残りの合格者はデンケンくらいなものかと予想していたのですが、思った以上に合格したことに驚かされました。本体は実は故郷から一歩も出てきてなかったラントや可愛いもの好きとしての本性を露にしたメトーデなど、技量的にも性格的にもヤバい連中ばかりが受かった結果にゼーリエの感性が伺えます。

 試験終了後は穏やかな時間が過ぎていきましたが、その中で“わずかながら人々の心に残るもの”が描かれていたのが特徴的。デンケンやヴィアベルといったヒンメル一行の存在と物語に憧れた者たち、そんな彼らに影響を与えつつも「また会った時」のことを考えるヒンメルの言葉にはまたもや心が暖かくなりました。アッサリ気味な別れにも「涙は必要ない」というしっかりとした意味が込められていることに感心させられますね。

 同時に描かれた大切な誰かの記憶に刻まれる話も素敵でした。まず師匠への想いから、フリーレンに挑んででも自分の生きた証を残そうとするレルネンのいじらしさが何とも見事。そのうえで弟子のことを1人1人覚えているツンデレゼーリエのことを考えると顔が綻んでしまいます。フリーレンにとってのヒンメルたちのように、歴史に名を残さずとも残された人たちが覚えていることが肝要であることをほんわかながら確かに伝えてくれていたと言えます。

 

総評

 金曜ロードショーの枠で初回2時間スペシャルという気合の入ったアニメ化を果たした作品でしたが、そこまで力を入れるのも納得のいくファンタジーとなっていました。勇者が魔王を倒した後の世界で残された1人が多くのことを知っていく……そんな様子をスローペースかつ心に残る形で描いてみせた作品だったと思います。少年漫画らしい派手なバトルも見られたものの、基本は多くの人と出会い別れていく旅の様子を淡々と展開していたのが面白いところ。その中で死別による悲しみや後悔に対し、その人を知ることで心を癒していく過程に救われました。胸が痛むところもあるものの、見終わるころにはどこか爽やかなものを覚えるといった読後感が独特で素敵でしたね。

 その中でも、やはりフリーレンのキャラクターが秀逸だと考えます。人の心の機微に疎いエルフの魔法使いながら、多くの経験と思い出が彼女を徐々に人間味溢れるものにしていく様子が素晴らしかったです。ヒンメルや仲間たちから教わった様々なことを、今度は彼女自身がフェルンたちに与えていく“継承”のくだりも印象的。緩い空気感と殺伐とした世界観がバランスよく配合され、そうして出来上がったものをフリーレンが広げていくような感覚を覚えました。どこまでも続けられる内容のためアニメ2期も期待してしまいますが、とりあえずは気長に待っていたいと思います。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第102話「勝者なき宇宙(そら)」

 哀しい決着と一握りの希望、そして爽やかな新展開が待っていた2年目最後のゴーラッシュ。遊我のために戦う遊歩と遊飛の後を継いで戦うユウディアス、それぞれの決意が前回に引き続き切実で胸が痛みました。ラッシュデュエルの結果も一応はユウディアスの勝利となりましたが、正直それどころではなかったですね。お互いに自身の信じるもののために戦い、その先に得るものが何もない事態はまさにサブタイ通りの「勝者がいない」話だったと言えるでしょう。

 しかし遊我を元の時代に返すくだりで長いこと気になっていたSEVENS時空との繋がりに一応の終わりを魅せてくれたのは嬉しかったです。全てを背負おうとする遊我に少しでも安寧を残そうとする、仲間たちの粋な計らいに涙が出てきます。(ルーグとか前作の先祖と思われる面々が揃って協力してくれたのもここすきポイント)死者蘇生がベルギャー人復活のカギにならない事実など問題は依然山積みですが、少なくとも遊我のことだけでも救えて何よりでした。

 そのうえ遊歩が大切なメガネを残して姿をくらます展開にもショックを受けました。子孫である遊我への想いなど、いつしか多くを抱えてしまっている彼女の行動の意味は計りかねます。しかしそのうえで遊歩を探しに宇宙に飛び立ったユウディアスたちに救われましたね。宇宙の果てに隠れたとされる遊歩を連れ戻せるのか、次回からの新章が楽しみです。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第25話「はつめいだいすきナイトシェード」

 新テラン最後の1人、ナイトシェードにスポットが当たった回。以前から片鱗を見せていた発明家キャラを獲得したのは良いものの、インドア派故に外で遊ぶ家族たちとの間で浮いてしまう様子が胸に突き刺さりました。(ロビーたちの転校といいこの手の生々しいエピソードの解像度が妙に高いですね)とはいえナイトシェード自身は明るく楽しそうだったこと、彼が発明した「強くなれるくん」をロビーたちが修理する様子もあってそこまで悲観的にはならなかったです。

 問題はナイトシェードがそんな中で出会った「タランチュラス」。人間のアバターを作って「面白おかしく生きる」ことを目的としているようですが、それが本当なのかどうかは正直怪しいところです。スインドルの時と同じ悪事の片棒を担がされる展開をもう1度やるとは思いにくいですが、無邪気な態度で協力していくナイトシェードが心配でなりません。

 ただチョーさん演じるタランチュラスのキャラは一見コミカルなのが多くて面白かったですね。『ビーストウォーズ』のタランス(演技の幅的には『アニメイテッド』のブリッツウイングの方が近いかも?)と同じ配役ということで、予告で歌い出すなどフリーダムな様子が目立ちました。でもこの作品のアドリブ多めのディセプティコンってヤベー奴が多いんだよね……

 

 

 アニポケの新展開についてはもう1つ、上のキービジュアルにもあるパルデア四天王についても見逃せません。先日開催されたAnimeJapan 2024にて、各キャラを演じるキャスト情報も公開され話題を呼びました。

 

 

 そのキャストが上の方々なのですが、個人的にもかなりしっくりくる配役ですね。中でもチリを演じるのが斎賀みつきさんというのが納得しかありません。カラッとした性格とビジュアルで多くの夢女子と夢男子を生み出したチリちゃんが、アニメで動いて喋る瞬間が俄然楽しみになってきました。(無論他の四天王も見逃せませんね)確認出来る限り演技も素敵ですし、上の声優さんたちが魅せる四天王を早く確認したいものです。

 

 

 ではまた、次の機会に。