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仮面ライダーガッチャード 第33話「伝説(レジェンド)ライダー?100年早いな!」感想

世界を超えた超決戦開幕!!

見どころが多すぎて何から話したらいいかわからねぇ!!(嬉しい悲鳴)

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  • さぁ、お祭りタイムだ!!

 超絶怒涛!驚天動地!とも言うべきド派手な内容となった今回のガッチャード。前回から乱入してきたハンドレッドの幹部たちと戦うというシンプルな展開でしたが、そのシンプルさを最大限活かしてバトルに全振りしたようなお祭りエピソードに仕上がっていました。敵側が歴代のライダーの力を行使してくる状況に、宝太郎たちは仲間とのコンビネーションや人々の声援によって立ち上がる構図で大いに盛り上げてくれた印象です。アクションに関しても坂本浩一監督仕込みのよく飛んでよく爆発してと、インパクト抜群な絵面が多く、非常に見応えのある映像が見られましたね。

 歴代ライダーの要素を多く詰め込んでいた一方、ガッチャード側に様々な見どころが用意されていた点も面白いところ。上の戦闘シーンに関してはガッチャードが次々とこれまでの形態に連続フォームチェンジしていましたが、その過程でファイヤーガッチャード アントレスラーを初披露した時は驚きましたね。見た目に関してもファイヤーガッチャードの装飾が似合っていて、派手な大立ち回りも相まって興奮させられました。そして最も意外だったのがラケシスのヴァルバラド変身!複製ヴァルバラッシャーを貰った時点である程度予想していたものの、いざ出てきた時の衝撃は計り知れません。スパナが変身したライダーのヴァルバラドとのWヴァルバラドの活躍には、思わず惚れ惚れさせられました。

 極めつけは終盤になってようやく登場したカグヤ/仮面ライダーレジェンド。宝太郎たちの活躍が濃すぎてどうやって出てくるのかと思っていた中、ハンドレッドの勢力を殲滅してからやってくる展開に度肝を抜かれました。これだけで『ウルトラマンX』に客演した時のウルトラマンギンガかよ!?*1と言いたくなるのに、ゴージャスクウガ~ゴージャスディケイドまでの平成1期ライダーの連続変身で暴れまくるので最早笑うしかありません。(「音撃打・ゴージャスの型」とかには特に笑いました)ラスト数分で全ての印象を持っていくカグヤ様に圧倒されつつ、坂本監督らしいアクション特盛の内容にお腹いっぱいになりましたね。

 

 

  • そのリスペクトが勝敗を分かつ

 個人的に語りたいのが今回の敵・ハンドレッド四人衆(内1人「ゲンゲツ」は『ガッチャードVSレジェンド』で倒されたボスの本名)のダークライダーとしての完成度。それぞれサイゲツ/仮面ライダーダークキバタソガレ/仮面ライダーエターナルミメイ/仮面ライダーグレア歴代作品のライダーの力をコピーして使ってくるのがライダーファンとしては中々魅せられるものになっていました。実はギーツライダー以外にも効くグレアのハッキング能力やエターナルのガイアメモリAtoZ揃い踏み、ダークキバの紋章拘束といったそのライダーと言えばこれ!という能力や技をしっかりと披露して宝太郎たちを苦しめる様子にニヤリとさせられます。

 それでいてコピー元に対するリスペクトの無さが今回の敵には散りばめられているように感じられました。例えば上の紋章拘束が動きを止めるだけなど、本家と比べるとツメが甘いと思えてしまう戦い方が目立ちます。他にも各々の軽薄あるいは悪辣な態度も相まって、まさに「形だけ真似ている偽物」としての印象を強めていたと言えます。(この辺りは後述のカードを裁断して使い捨てにするゼインにも通じるものがあるかもしれません)その行いに奮起する宝太郎たちの様子も合わさることで、敵キャラとしてのイメージがより強くなったと考えますね。

 そんな敵に対して、宝太郎やカグヤのケミーやライダーたちへのリスペクト精神が垣間見えたのが大きな注目ポイント。前者は加治木をはじめとした民衆からの声援、そしてケミーとの絆こそを力とする姿勢が、まさに力を利用しているだけの相手に突き刺さるものになっていたと感じます。続く後者は歴代ライダーに変身する点はハンドレッドと同様ながら、それを平和のために使うスタイルがかつて登場した時と変わらず伝わってきましたね。その結果勝利する展開も非常に気持ちよく、力を使う者としてその力や支えてくれる者たちに敬意を払えているかどうかの有無を全編に渡って描かれていたと考えます。

 

 

 というわけで33話の感想でしたが、正直これだけでは収まらないほど見どころが多くて楽しかったですね。上に書ききれなかったものとしては加治木とバトラーの邂逅に力を求めながらも姉妹への情を残しているクロトー、『仮面ライダーアウトサイダーズ』から謎のサプライズ出演を果たした仮面ライダーゼインなど、どれもインパクトが強めで否が応でも印象に残ってしまいます。特に何の伏線もなしに突然通りすがっただけのゼインは何だったの!?と思わずにはいられません。(もしかして、今後『アウトサイダーズ』にガッチャードも関わっていくことを示唆しているのでしょうか?)

 また上のクロトーの件もあるように、バトル一辺倒の回のようでいて本筋の要素はしっかり進行しているのが地味に驚き。前回からさらにお労しいことになっていたクロトーはしばらく影が薄くなるだろうとタカをくくっていたので、少しだけですがラケシスへの姉妹愛を見せてくれたのは嬉しかったですね。なお前回大物感たっぷりで登場した冥黒王ギギストは早くも影が薄くなっていますが……まぁその内ラスボス候補としての存在感を出してくれると信じましょう。

 そして今回最大の見どころはやはりファンサービスの多さ。歴代ライダーの要素を登場させているだけにそれらを意識した描写が数多く盛り込まれており、ちょっとしたオールライダー映画を観ているような気分に浸ることが出来ました。特に制作スタッフの気合の入れようが凄まじく、仮面ライダーWEBで明かされた裏話を簡単にまとめるだけでも……

 

  • タソガレがエターナルに変身する時、腕の青い炎が一瞬赤くなるノイズが入っている。(これは「本来はレッドフレアになるべきだが、ハンドレッドのコピー能力がそれを上回ってしまう」とのこと)
  • AからZまでのメモリを使うエターナルに対し、ガッチャードは「頭文字がAからZまでのケミー」を使っている。
  • ゼインが仮面ライダースーパー1の「スーパーライダー月面キック」を放つシーンでは、声優の大川透さんに原典と同じイントネーションを再現してもらうために坂本監督が『スーパー1』本編の映像を収録現場に持ち込んだ。
  • サイゲツ/ダークキバが使おうとした「キングスワールドエンド」は、キバの超全集や当時の児童雑誌などで名前と設定のみ存在していた技『キバ』をリアルタイムで見ていてこの技が使われなかったことに当時ガッカリした身としてはこれには本当に驚きましたよえぇ……!

 

 といった感じでこんだけあります。*2何と言いますか、ガッチャードは歴代ライダーが好きな人たちが作っているんだなぁ……と感じさせてくれるパワーが込められていますね。かつて平成ライダーなどを視聴して育った子どもたちが、今では作る側となってシリーズを盛り上げてくれているのかと思うと胸が熱くなります。それほどまでの情熱が込められた今回のガッチャードのお祭り具合に、多大な満足感を覚えた次第です。

 

 

 次回はまだまだ続くよゴージャスタイム。どうやらハンドレッドを退けた後もカグヤはこちらの世界に居座るようで、彼と彼に魅了される周囲に宝太郎たちが振り回されるになるとのこと。フリーダムすぎるカグヤ様のフォローにヘトヘトになる絵面は容易に想像出来るので、既に変な笑いが出てきてしまいますね。その一方でハンドレッドの追撃も始まるようですが、まさかのアークワンが襲い掛かってくる模様。次から次へとダークライダーを投入してくるハンドレッドとの戦いに終止符は付くのでしょうか。

 そして今回のラストで登場したレジェンドの最強フォームが本格的に活躍する模様。予告の時点で歴代ライダーの最強フォームに変身しており、それらの力を存分に披露してくれることが予想されます。平成ライダー連続チェンジだけでも満足度が高かったので、次回はさらにファンサービス多めの活躍をしてくれそうですね。次回のゴージャスな展開にワクワクが止まりません。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:余談だがその『ウルトラマンX』のギンガ客演回を当時監督として手掛けたのも坂本浩一氏である。

*2:詳しい内容はリンク先(https://www.kamen-rider-official.com/gotchard/34/)を参照。