第2クール『訣別譚』の放送終了から約8カ月ほどの時間が経過し、いよいよ第3クールのニュースがやってきたアニメBLEACH。いやぁ今年放送されるとは聞いていたもののそれ以外の情報が発表されず、長いこと音沙汰なかったのもあって本当に待ちわびていましたね。さすがに冬はないから早くて春アニメかな~→夏アニメの中にも名前がない!?いつやるんだマジで!?→やっぱり秋なのかぁぁぁやったぁぁぁぁ!!といった具合に翻弄されましたよえぇ。
そんなわけで『BLEACH 千年血戦篇 -相克譚-』というタイトルと共に、原作を意識したメインビジュアルやOP&EDなど、様々な情報が一度に放出されたので歓喜の悲鳴を上げてしまいました。また公開された上の動画では冒頭、森田成一さんと杉山紀彰さんのコメントが挿入されており、2人の静かながら熱のこもった言葉に早くも胸が高鳴ってしまいます。
動画に関してはその後の内容も胸熱の一言。千年決戦篇にて披露された卍解の数々を振り返っていき、京楽さんの「卍解」のセリフから新規映像のオンパレードが始まる構成にはテンションが上がりまくります。戦闘シーンに一護たちの戦う様子が心なしか原作より増えている気がしますしワクワクが止まりません。夏アニメが始まったばかりですが、早くも秋のBLEACHへの期待が湧いてきた次第です。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
ポケットモンスター テラスタルデビュー
第57話「わたしの知らないテラパゴス」
今回はリコたちがテラスタル研修のお休みの中、「レホール」先生によるフィールドワークに付き合うことに。パルデア地方に残された遺跡や遺物を調べることで、過去を解き明かす歴史教師らしい授業の面白さに感心を覚えました。想像することで先人たちの物語を感じ取り、わからないものを見つけていく過程はまさに今のリコたちにピッタリの授業と言えますね。ラクアやルシアスの謎などは未だに不明瞭なことが多いですが、そんなわからないことだらけでも過去を知るという冒険が出来る可能性を示してくれたレホール先生には舌を巻くばかりです。しかし原作ゲームと比べると大分まともに見えるなこの人……
先生のフィールドワークで出会ったポケモンたちとの触れ合いも興味深いものばかりでしたが、コレクレー周りの出来事に関しては正直ゾッとしましたね。コインを嬉々として集めていたロイが、コレクレーの箱を見るや否やそのコインをまとめて献上する絵面はあまりにも衝撃的。(笑顔で「何が?」と返すロイの様子も怖かったです)コレクレーが人を操る力を持っているのは何となく知っていましたが、こうして表現されるとかなりホラーだということに気付かされました。カルボウとかはテラパゴスと仲良くなったり微笑ましかっただけにギャップも激しく、ポケモンの油断ならない部分を思い知らされた気分になります。
異世界スーサイド・スクワッド
第1話「Episode 1」
スーパーマンやバットマンを擁する「DCコミック」の1作『スーサイド・スクワッド』にまさかの異世界要素をぶち込んだトンデモ作品。DCの方はあまり知らないものの、あまりにもぶっ飛んだ内容に思わず注目してしまいましたねハイ。監獄にぶち込まれた極悪ヴィランたちが、無理やり異世界での任務を命じられるシチュエーションが何とも奇妙で面白いです。
まず始まりこそ「ジョーカー」と「ハーレイ・クイン」のゴッサムシティでのやりたい放題に惚れ惚れするものを感じましたが、異世界パートに入ってからの新鮮さはテンプレート故の困惑がありました。しかしハーレイたちは異世界だろうと敵なら容赦なく虐殺するスタンスだったので、良くも悪くもテンポよく進んだのが痛快でしたね。状況は全く理解出来ていないけど、自分らしく暴れられるヴィランの姿にはスカッとするものを覚えます。
ハーレイ以外のチームのキャラクターが1話の内にハッキリ描かれたのも好印象。キザな泥男やら過激な愛国者やら人喰いサメ人間やら、見るからにヒーローではない強烈さがクセになります。(この中だと娘想いの「デッドショット」が相対的にまともに見えますね……)まだまだ勉強中のスースクですが、こいつらが異世界をどう蹂躙するのかという期待が早くも湧いてきて楽しくなってきました。
グレンダイザーU
第1話「砂漠に出会う二つの星」
1975年に放送されたロボットアニメ『UFOロボグレンダイザー』のリメイク作品。(スポンサーに石油王がいるという噂を聞いていますが本当なのでしょうか)『鋼鉄神ジーグ』に続き、永井豪氏のテイストを感じるために視聴した次第です。例によって元のアニメ作品は未視聴ですが、「マジンガーZ」や「グレンダイザー」のインパクトなど、早くも魅了される要素多めで面白かったですね。
何と言っても本作の時点で歴戦の英雄であるマジンガーと「兜甲児(かぶと・こうじ)」のヒロイックな一面を見せつつ、彼らが苦戦するところにグレンダイザーが現れるシチュエーションがたまりません。ベガ星連合軍の軍勢がマジンガーを徐々に追い詰めていく絶望感を味わったおかげで、敵を難なく蹴散らすグレンダイザーの強さが際立っていたと言えるでしょう。無論マジンガーも敵の指揮官機を1機撃破する活躍を見せており、決してかませでは終わっていない塩梅も良かったですね。それ故今後のマジンガーZ&グレンダイザーのタッグにも期待が持てます。
ストーリーに関しては主人公の宇門大介(うもん・だいすけ)こと「デューク・フリード」が記憶喪失の状態で甲児たちのお世話になる様子が早々に描かれていたのが印象に残ります。何と言いますか、全体的に話の流れが非常に早く、彼らのことを知っている前提で描いている節があると感じましたね。これはロボットバトルのパートを重点的に描くために最小限の人物描写で済ませているということなのでしょうか。困惑する部分もあったものの、大介と甲児の短くも気心の知れた仲には何だかんだでほっこりさせられました。
逃げ上手の若君
第1話「5月22日」
少年ジャンプで連載中の漫画原作のアニメ化ですが、まさかの時代劇という話に早速惹かれました。時代設定も鎌倉幕府滅亡によって幕を開けた南北朝時代という、マニアックなチョイスで非常に興味深いです。何より誰もがよく知る「足利尊氏(あしかが・たかうじ)」を主役にせず、彼に滅ぼされた北条の生き残りがどのように逃げ延びて勝ち残るかを描く点に胸が高鳴ります。
そうして視聴した第1話ですが、平穏な日常が凄惨な戦場に突如変貌するギャップにまず面食らうことになりました。尊氏によって北条にまつわる者たちがドンドン殺されていく様子は血みどろかつグロテスクの一言。生首も隠すことなくしっかり描かれるので思わず目を背けたくなる場面もチラホラありますね。ちょっとオーバーなくらいに血まみれで歓喜する武士たちの姿も相まって、戦が常だった時代の過酷さ・苛烈さがこれでもかと伝わってきました。
それでいて主人公である「北条時行(ほうじょう・ときゆき)」周りのキャラクターは割と明るめだったのが救いでしょうか。時行は逃げるしか能がないと蔑まれていた中で、生存本能の怪物だと判明する流れにカタルシスを覚えます。そして彼を見出した「諏訪頼重(すわ・よりしげ)」が胡散臭い面白さ満点で、要所要所で空気をコミカルにしてくれたのがありがたいところ。ショッキングな部分が多いものの、だからこそ今後どうなるのか目が離せなく魅力があったかと思います。
BLEACHと言えば上でも触れていたように、原作から大きく追加・改変された要素にも大いに期待しています。2クール目では原作ではなかったシーンが少しずつ増えていくのが特徴的(そしてラストの零番隊の活躍には度肝を抜かれましたね)で、だからこそ次もあれ以上があるかもしれないと興奮してしまいますね。恐らくですが、3クール目ではさらに原作から大幅に変わったストーリーが展開されることが現在予想されます。
そして動画冒頭の杉山さんも「敢えて描かれなかった部分を先生自らが監修されまして、肉付けされて、アニメならではの素敵な表現となって表れている」というコメントを残しており、原作既読者ほど衝撃を受けるものが用意されていそうですね。原作者・久保帯人氏がどのような未知のBLEACHを魅せてくれるのか、そちらにも注目していく所存です。
ではまた、次の機会に。