2006年に放映が開始され、大きな話題を呼んだアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』。新シリーズなど今現在も展開が盛んな本作が、YouTubeで本編の配信がされることが決定しました。今月18日から毎週日曜に3話ずつ公開していくという方式で、『R2』までの全50話を見れる中々に太っ腹な企画となっています。曰く主人公のルルーシュの誕生日である12月5日に間に合うようにスケジュールが組まれているとのことで、本編を全て履修したうえで主人公生誕を祝う粋なイベントが催されるようで気になります。
実はコードギアスの本編配信自体は以前も行われていたのですが、その時は毎日1話ずつ・24時間限定で配信だったので追うのが中々に困難でした。当時僕も見返そうとして上手くいかず不満を覚えていたので、今回の毎週3話ずつはちょうどよいと思います。1話から惹かれる作品だと思うのでこの配信により、コードギアスを知らない世代にも本作に興味を持ってもらえれば何よりです。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
ポケットモンスター テラスタルデビュー
第60話「はじめての雪!ホッホッゲ―!!」
次なる目的地・フリッジタウンを目指して雪山での登山が描かれた今回。案の定雪で大はしゃぎするリコたちが描かれ、その様子にほっこりさせられました。特にロイとホゲータは雪初体験ということで、いつになくテンションMAXで大騒ぎしていたのが微笑ましかったですね。さらに彼らが途中凍える寒さや視界の悪さなど、雪山の恐ろしさを目の当たりにしながらも必死に乗り越えていくので応援したくなってきます。個人的にははぐれても歌でお互いの位置を探り当てる、というロイたちらしい対処法に膝を打ちます。
他には寒い地域に生息するポケモンたちが何種類か登場しましたが、その中でもカチコールとセビエの関係が興味深かったです。カチコールは天敵であるセビエを見た途端攻撃的になるものの、その判定が結構ざっくりしていて何ともシュール。雪を被ったホゲータをセビエを見間違えるだけでなく、セビエをマフラーで巻くだけで外敵と認識しなくなるのは少々おかしかったです。(生物的には非常にあり得る話ですが)さらにホゲータが雪を被ってセビエに!→くしゃみで大きな耳が出来たからクマシュンと間違えたんだ!という流れはあまりに愉快でしたね。
異世界スーサイド・スクワッド
第6話「Episode6」
衝撃的な敗北回。帝国に与した「シンカー」率いる先遣隊との戦いが繰り広げられましたが、あまりにも呆気ない負けたので意表を突かれました。エルフ洗脳による物量作戦ならまだしも、過去のトラウマを抉る精神攻撃を仕掛けてくるは中々に厄介だと思いましたね。(ナナちゃんを除けばハーレイだけが過去のトラウマを思い出していなかったのは何か理由があるのでしょうか)一方で「エンチャントレス」との問答などから、彼らも渋々帝国側に付いているに過ぎないことが判明したのが印象的。彼女らが如何にして現在の立ち位置に付いたのかの経緯も気になるところです。
そして後半は敗北したスーサイド・スクワッド処刑を進める母に逆らい、ハーレイを逃がすフィオナ姫の決意が大きな見どころとなっていました。以前も描かれた下町での親友の死の真相に苦々しいものを覚えましたが、それらを踏まえたうえで自分の意志を貫いたことに感動させられます。罪悪感に押し潰れるよりも、前に進むことを選んだことが読み取れますね。何より母の言いなりになることで楽になる状況から脱したのが見事。これらの描写から姫がハーレイたちに惹かれたのは、誰からの指図も受けず自分に正直に行動し続ける精神性なのではないかと思った次第です。
グレンダイザーU
第6話「二人の王女」
主人公の曇らせは止まらない、加速する!ということで今度は大介(デューク)の婚約者とその姉が、敵として立ちはだかる展開に何とも言えない気持ちにさせられました。ナイーダの死もデュークのせいにされ、一方的に責められるのは見ていて歯がゆかったです。挙句の果てに謎の横やりのせいで話し合いの機会が失われたのはショッキングでしたね。(謎のマシンを操縦していたのはカサドでしょうか)親友とも呼べる相手と戦うしかない大介の心情は察するに余りあります。
そんなデュークにとってのライバル「テロンナ・アクア・ベガ」の複雑な心情も大きな注目ポイントになっていました。勝負事では常に手加減されていたことに対する屈辱や、託した妹を殺しかけた事実への憤慨と感情をこれでもかと爆発させていたのが印象深いです。彼を信じたいけれども、信じることが出来ない……そんな矛盾しているようでそうなるのも仕方ないと思えるテロンナの想いはまた別ベクトルで見ていて心苦しかったですね。
本筋以外だとグレンダイザーの技術を光子力研究所に提供するシーンが目に留まりました。宇宙の技術を流用することで光子力エネルギーの強化が見込める、即ちマジンガーZがパワーアップして復活する可能性が出てきたのが嬉しかったです。完成版OPのワンシーンのように、グレンダイザーと肩を並べて戦うマジンガーを早く見たいものです。
逃げ上手の若君
第6話「盗め綸旨、小笠原館の夜」
綸旨を巡る隠れ鬼では、玄蕃がかつてないほど大活躍。視力の貞宗に並ぶ聴力を持つ「市河助房(いちかわ・すけふさ)」の存在もあってハラハラしましたが、“騙し”の技術を使って終始相手を翻弄する姿は実に痛快でした。館ごと綸旨を焼き払い、敵をどこまでも翻弄する、と原初の忍者の如き存在感を見事に発揮していたと言えます。何より時行の純粋で一途な面に、彼なりに報いろうとする粋な性格に惚れ惚れしますね。守銭奴ながら信用に値する郎党になってくれたことを実感し、彼に対する好感度が一気に上がりました。まぁラストの痴態には真顔になりましたが……
といったように前半は時行たちの奮闘に酔いしれたものの、後半の尊氏によって冷や水をかぶせられることに。「護良親王(もりよししんのう)」の襲撃を難なく交わすだけでは飽き足らず、京の人々のほとんどを味方に付けるので愕然としました。涼しい顔で敵の首を斬り、親王相手に気さくに話しかける様は“強い”というよりも“恐ろしい”という感情が湧き上がってきます。単なる強敵ではなく得体の知れない怪物、としての足利尊氏をこれでもかと味わいました。
何より今回は特殊な演出が多く見られたのが面白かったです。隠れ鬼ではエッシャーの騙し絵のように1つの絵が別場面に変化し、尊氏の場面では上述の異質な強さを表わすが如く抽象的な表現が多用されていました。(個人的には尊氏を受け入れる民衆の笑顔が怖すぎる……)本作の異様な部分をより深く感じ取らせてくれる、ちょっとしたお遊び要素だと言えますね。
コードギアスと言えば現在展開している新シリーズ『奪還のロゼ』も存在。全く新しいキャラクターを中心としながら、ストーリーの展開など様々な部分で“コードギアスらしさ”を感じさせてくれる本作には見事にハマってしまいました。現在公開されている最終幕の方も、中々衝撃的でしたが楽しかったです。ロゼの感想もそのうちまとめて書き上げてみたいですね。
ではまた、次の機会に。