新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2024年夏アニメ簡易感想 その14

 

 

 

m-78.jp

 

 日本の巨大特撮ヒーロー『ウルトラマン』と『アベンジャーズ』擁するマーベルコミックがコラボする企画が先日大々的に発表されました。ウルトラマンのアメコミが発行されたり日本でアベンジャーズのアニメが放送されたりといった前例はあれど、両者が本格的にタッグを組むのは中々に珍しい事態です。早速アメリカ側ではUltraman x Avengersのコミックが発売されるとのことで、大きさなど様々な形で異なるヒーロー同士の共演がどうなるのか非常に気になるところ。

 ただ個人的に注目しているのは日本で連載が開始されるウルトラマンとスパイダーマンのコラボ漫画ウルトラマン アロング・ケイム・ア・スパイダーマン。こちら週刊コロコロコミック(コロコロオンライン)にて連載が始まる本作のシナリオを、『デュエル・マスターズ』を手掛ける松本しげのぶ氏が担当すると知った時は度肝を抜かれました。松本大先生が描くウルトラマン×スパイダーマンの漫画、という大好きな作品と大好きな作者ばかりの幕の内弁当のような組み合わせに興奮が止まりません。デュエマの作者が描く2大ヒーローのストーリーは今月14日に掲載されるようですが、正直待ちきれませんね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

※今週の『ポケットモンスター テラスタルデビュー』はお休みのため感想はありません。

 

 

 

 

異世界スーサイド・スクワッド

第5話「Episode5」

 首輪の問題は一旦解決したので、次は弾薬の問題だ!とばかりにリックが乗っていたヘリコプターまでの珍道中(ダイジェスト形式なのが大胆で良き)が描かれた今回。何と言ってもファンタジー世界の醍醐味・ドラゴンとの戦闘がメインになっており、本作始まって以来の強敵に苦戦する様に手に汗握りました。武器も尽きかけているので仕方ない部分もありますが、流石のハーレイたちも正真正銘の怪物相手には手も足も出せないのがよくわかりますね。ここまでがシンプルな暴力と知略だけでどうにかなっていた分、それだけでは通用しない敵を如何にして攻略するのか四苦八苦する面白さが生まれていたと思います。

 他にはハーレイの身内への優しさが垣間見えたのがちょっとした見どころ。上述のドラゴンに散々苦しめられたのに、その卵から孵化した子どものドラゴンを可愛がるのは少々意外でした。「アーサー」とまで名付けるほど可愛がるのが異質に見えますが、可愛いモノには目がないということなのでしょうか。そしてオークの連中とも当然打ち解けており、社交的な一面があるのも興味深いですね。愛しのジョーカーに合わせて狂人ぶっているだけで、案外根は甘い部分もあるなのかもしれない……そんなハーレイの本質の一部を目の当たりにした気分です。

 

 

グレンダイザーU

第5話「マリアが来た!」

 大介(デューク)の妹「グレース・マリア・フリード」がサブタイ通りに登場。絵に描いたようなお転婆娘といった装いで、甲児と張り合う様子に早速変な笑いが出てきました。2人の勝負内容も子どもの遊びのようなものばかりで、真剣にやっている様と謎のテロップが余計にシュールな面白さを引き出していましたね。(個人的には突然出現した羊の大群と料理対決で冷凍食品のタコ焼きをお出ししてくるさやかさんで吹き出しました)それでいてバカにしていた地球人も自分たちと変わらない、と学んでいくマリアの姿もいじらしくて微笑ましかったです。

 一方ベガ連合軍サイドもかなりコミカルに描かれていてこれまた愉快でした。「シュラ」なる幹部がデュークの暗殺を謀ろうとするものの、味方の円盤獣にことごとく邪魔される展開には困惑と笑いが止まらなかったです。円盤獣もグレンダイザーに瞬殺されましたし、テンポの良さと勢いで全てを置き去りにしていくような感覚を覚えましたね。前回がショッキングだったが故の反動なのでしょうが、殺伐とした戦いとは無縁の穏やかかつゆる~い空気感も何だかんだで良いものです。(またサラッと脱獄したカサドがヒカルの問いに「いい人になりたかった」と答えたのが気になりますね。彼の掘り下げもまだまだあるのでしょうか)

 

 

逃げ上手の若君

第5話「決着!犬追物、そして…」

 冒頭の貞宗との犬追物対決は、時行の「逃げながら射撃」が功を奏すという予想通りの展開に。明らかに無茶な態勢ながら絵面のカッコよさと、貞宗に文字通り一矢報いた爽快感もあってかなりテンションが上がりました。またこの戦術が現代では「パルティアンショット」と呼ばれていることから、古代オリエント時代の話にまで発展していくナレーションも唐突ながら見応えがありましたね。貞宗の存在はまだまだ厄介ですが、時行の成長に合わせて彼らに希望が持てる構成になっていたと思います。

 それはともかく本編では綸旨を盗むためにスカウトしたい「風間玄蕃(かざま・げんば)」のキャラクターが興味深かったです。金以外を信用しない盗人かつ悪戯小僧っぷりが鼻につきますが、父親の境遇を考慮すればそうなるのも当然の思考に何とも同情を覚えます。変装や早業で時行たちを翻弄するのも、人を信じないが故の玄蕃なりの自衛であることが読み取れますね。そのためスケールが違う時行に毒気を抜かれ、年相応の生意気少年らしさを見せてくるのが微笑ましかったです。

 

 

 松本しげのぶ氏のウルトラマンとスパイダーマンの漫画が非常に楽しみな中、主人公が酷い目に遭いそう……という予想が真っ先に出てくる今日この頃。氏の作品はデュエマ然りエグい展開が多いので、特にスパイダーマンが曇らせられそうな気がしてなりません。(実際上のリンク先のあらすじで「戦闘に巻き込まれた民間人を目撃して戦意喪失するスパイダーマン」が描かれるようですし……)とはいえそうしたエグさの中に秘められたヒーローとしての覚悟、といったメッセージ性も当然存在しているでしょう。本作の連載が始まった際には、是非その辺りのストーリーラインに注目していきたいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。