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2024年秋アニメ&特撮簡易感想 その14

 

 

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 カップ麺で有名な日清が、どん兵衛と『異能バトルは日常系のなかで』のコラボ動画を突然発表。あまりにも意外な組み合わせに多くのオタクたちが困惑することとなりました。異能バトルといえば10年前にアニメ化もされたラノベですが、何故今になってこの作品をチョイスしたの?と僕も疑問符を浮かべてしまいます。

 動画の内容が同作で有名な鳩子の「わかんないよ!」のシーンのオマージュな辺りもまたおかしかったですね。当時からMAD動画などでネタにされまくり、このアニメといえばコレ!のイメージが強いシーンなのは理解しています。ただそれを公式が進んでネタにする胆力には愕然とならざるを得なかったです。(というかこの短い動画のために早見沙織さんと岡本信彦さんを呼んだの……このCMを企画した日清社員が、10年前にアニメを見てファンになったのかなとかそういった邪推が止まらなくなる衝撃コラボだったと言えます。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

BLEACH 千年血戦篇ー相剋譚

第33話「GATE OF THE SUN」

 ユーハバッハが組み替えた霊王宮改め真世界城(ヴァールヴェルト)に突入した死神たちの戦いは、いきなり親衛隊側の脅威によって被害に遭うことに。逃げ回りながらグリムジョーを毒で倒す「アスキン・ナックルヴァール」、孤立した死神を次々と狙撃する「リジェ・バロ」と、着実に倒していく過程は無情ながら感心しましたね。霊子をコントロール下に置いている点といい、自分の土俵に持っていって追い詰める滅却師たちの周到さを改めて実感します。

 そんな中勃発した恋次VS石田は、これまた原作にないアニオリマッチングだったので驚きつつ大興奮しました。恋次の双王蛇尾丸が新たな技を連発していく戦闘シーンは、作画と構図も相まって大迫力の一言。個人的には大技である「蛇骸絶吼(ざがいぜっこう)」だけでなく、搦め手などで石田を追い詰めるのが印象に残りましたね。結果は敗北だったものの、多彩で威力の高い技を使い分ける恋次の実力の高さには舌を巻くばかりです。(また恋次が白哉戦の時のように拘束されたり、ザエルアポロ戦を彷彿とさせる「20秒」など過去の戦いのオマージュにニヤリときました)

 他にもトイレに行った後は手を洗って拭く剣八など原作でも話題になったシーンなども印象的ですが、やはりED映像が逆再生された点に注目したいところ。突然の変化に驚きましたが、これはもしや石田の聖文字に因んだ演出なのではないか?と勘ぐってしまいます。何より違和感がない辺り、映像も曲もこの演出のために計算して作ったであろうことがわかるので非常に興味深かったです

 

 

ラブライブ!スーパースター!!(3期)

第7話「Liella!に勝つために」

 上海ライブにて11人で歌った後、Liella!とトマカノーテの立ち位置についてようやく追求していく回がやってきました。かのんたちと合流することを望んでいるLiella!に対して、異なる意志を貫くマルガレーテたちとの温度差の違いがこれでもかと描かれていたと思います。それぞれの目的の元結成したチームなのもあって、マルガレーテも冬毬も自分の考えを変えるつもりがないのが改めて伝わってきました。その一方で頑なに敵対するのではなく、少なからずきなこたちへの敬意を見せているのが好印象。他のメンバーと共に歌うことで2人とも相手を認めつつあるのでしょうね

 あくまでLiella!と競い合うことにこだわるマルガレーテに対して、かのんは徹底して聞き上手に回っていたのが印象的。お泊り会でお喋りに花を咲かせたりと、張りつめた後輩たちへの気遣いにどこか癒されます。そして2人の意志の強さと真剣さを確認したところで、彼女たちのためにトマカノーテを貫く選択を取ったことに驚かされました。今はLiella!ではないからこそ、今いる自分のチームと仲間を優先する姿勢が意外ながら納得のいくところでもあります。ラブライブ出場を賭けた対決は勝った方が負けた方を吸収する流れになりそうですが、馴れ合いではなくライバルとしての意識の強さを発揮していた内容は個人的にかなり胸にきましたね。

 

 

ぷにるはかわいいスライム

第6話「Sweet Bitter Summer」

 全編に渡ってコタローたちの夏休みの様子が描かれた今回。海水浴に避暑に最終日の宿題と、夏休みのありとあらゆるイベントが短編エピソードで繰り広げられました。女子の水着など期待の展開がギャグで粉砕されていくうえ、それらが爆速テンポで消費されていくので見ていて何度もフフッときましたねその結果野郎だらけ+女子水着の汚いきららジャンプを拝むことに……定番を予想すると肩透かしな部分もありましたが、ぷにるたちのコミカルなやり取りのおかげでむしろ安心感があったと感じています。

 それでいて夏の青春が要所要所で見られたのが大きな見どころ。白ワンピースぷにるを避けるコタローを筆頭に、照れくささやこそばゆさに溢れた少年の描写に不思議と微笑んでしまいます。この辺りのジュブナイル的表現は、気温の暑さを感じさせる絵作りもあって個人的にもかなり刺さりましたね。また全体を通して作画の動きの良さも光りました。普段と異なるぬるぬる加減には違和感を覚えるものの、かえって夏の非日常感を味わうにはちょうど良かったかもしれません。

 

 

来世は他人がいい

第7話「無関心ならいっそ嫌われたほうがいい 後編」

 裏の世界って怖いよう……霧島と寝たり吉乃に会ったりとどこか流されている印象の強い菜緒でしたが、元カレの「小津健斗(おづ・けんと)」に脅されてからの泥沼に嵌る過程に少なからず同情してしまいました。霧島が菜緒に近づいた理由が小津にあったのも予想外でしたし、彼女の知らないところでヤクザとチンピラがバチバチ争っている構図が形成されていたせいで鳥肌が止まりません。そもそも自分は安全圏にいるとタカをくくっていた菜緒が、双方の男に体のいい道具にされていたのが恐ろしいですね。裏の社会の人間は、こうした人間を喰い物にするのだと否が応でもわかります。

 一方で吉乃はラストで小津の居場所を突き止めたりと意外な活躍を見せてきてびっくり。前回まで霧島のことが読み取れず苦戦していたのに、彼すら把握してなかった情報を掴む行動力には息を飲むほかありません。また上の菜緒が利用されまくっていたのもあって、自分から動いて周囲を出し抜いたのは見事だと言えます。(そして舐めていた霧島や菜緒にギャフンと言わせてみせた吉乃の勇ましさにスカッとしますね。)彼女が度々語っていた「舐められていたら負け」の信念が、ここにきて彼女が先んじて動く結果となったとも取れるでしょう。闇の深い社会で生き抜くためには、吉乃くらいキモの据わった姿勢が必要なのかもしれませんね。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第47話「きれいなちびヘドラ

 メゴやん謹製の水をろ過する装置でヘドさんが綺麗になってしまった件。立木文彦ボイスがろ過されると村瀬歩ボイスになる事実だけでも面白いのに、「不適切」と「コンプライアンス」で諫めてくるきれいなヘドさんは実に強烈でした。「最近の若者は~~」と言ってくるダルおじとはまた別ベクトルで、ウザくて毒のあるキャラクターに仕上げてきたことには感服するほかありません。

 そんなきれいなヘドさんによって規制されたコンプラ配慮のちびゴジラにも笑いが止まらなかったです。各々の個性重視やら注釈やらがいちいち入り、徹底して作品内の“毒”を取った教育アニメのような出来合いにかつてないシュールさを覚えました。(泥水にすらコンプラするのはヘドラとして汚れにも配慮しているからなのでしょうかね?)ちびゴジラからブラックな要素を奪ったら、それはただの可愛いゴジラもどきだよ!!と思わずにはいられなかったです。

 

 

ウイングマン(ドラマチューズ!)

第5話

 ヒーローものでは定番の偽物出現に、本作特有の恋愛要素が重なり特殊な空間が形成された今回。ヒーローショー会場だけでなく、学校でも美紅に化ける「坂上(さかがみ)」先生もとい「ティール」の策略が見事に突き刺さりました。特に後半の本物美紅を交えた告白合戦は、劇中の健太のように混乱しながら眺めることになりましたね。そしてドリムノートを奪って偽ウイングマンになるなど、かつてないほどのピンチを招いた強敵だったと感じています。(それだけにキータクラーに消されたのが哀れ)

 またティールの策略を前にして、純粋な気持ちで向かい合う健太と美紅は中々にこそばゆかったですね。上述の偽美紅の色仕掛けに負けじと好意を告白する美紅にも、彼女に応えて本物と見分ける健太にも清々しいものが感じられました。特に正体がバレてもなお健太の側にいることを選んだ、美紅の恋心は本物であることが伝わってきます。早くも両想いになったのは意外ですが、何だかんだ微笑ましかったです。

 ただ彼らをよそに心身ともに疲弊していくアオイが気がかりなところ。記憶を消す力などが弱まってきていることから、健太がアオイの故郷よりも今の青春を優先してしまっていることがわかるのが悲しかったですね。美紅と結ばれた一方でアオイと気持ちが離れていく、そんな主人公の状況にもどかしさを覚えずにはいられなかったです

 

 

 そういえばどん兵衛は去年美少女アニメ風のCMを公開したこともありましたね。あちらはどんぎつねさんをアニメ化し、起用した声優も松本梨香さんと真堂圭さんというこれまた豪華なチョイス。このオタクに向けたマーケティングの余念のなさは、最早日清の特徴になっているのかもしれないと少々思えてきました。

 

metared19.hatenablog.com

↑去年のどん兵衛に関しては上の記事を参照。(リンク先の動画は非公開になっているので注意)

 

 

 ではまた、次の機会に。