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ウルトラマンX 第8話 「狙われたX」 感想

信じる力
狙われたエックス× 狙われたのはマックス○
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
宇宙恐竜ゼットン
  ゼットンと言えばウルトラマンを倒したことで有名なウルトラシリーズ屈指の強豪怪獣ですが、作品によってはブタみたいな鳴き声のブヨブヨ体型になったり全身に鎧を纏ったりウルトラマンよりはるかにデカい幼体から細くてシンプルな姿の完全体というフリーザみたいな進化をしたり、また時としてツイッターキュウべぇに殺意を抱いたり駄菓子屋で不良とつるんでいる内に彼女が出来てリア獣になったりとこの数十年で色んな経験をしている面白い怪獣でもあります。
 そんなゼットンが今回冒頭でいきなりエックスを圧倒していてびっくりしました。ゴモラアーマーの怪力をも凌駕し、ウルトライザーの光線が直撃しても物ともしない、相変わらずの強さを見せつけてくれて安心しました。しかもこのゼットンは自分の周囲をぐるっと覆うものの頭上はがら空きになってしまうゼットンバリアーではなく、頭上も完全に塞いだゼットンシャッターを使う辺り、『マックス』に出てきたゼットンと同タイプであることがわかります。マックスの客演回だかろこそ、という感じですね。
 
 
・トウマ博士登場
 絶体絶命のところでゼットンがテレポートを使ってどこかに消え去ったものの、完全敗北してしまったエックスと大地。大地はゼットン対策に新たなアーマーを開発しようとしますが、そこに協力者としてトウマ・カイト博士が登場!おお懐かしのカイト隊員!といっても本人ではないようですね。博士はアーマー開発のためにゼットンのSD<スパークドールズ>を出してくれたのですが、ゼットン自体が出現しているのにゼットンのSDが別にあるのが気になりましたね。同じ怪獣のSDが複数存在するのか、それともあのゼットンは別の宇宙から来たのか……。
 それはそうと、博士が父親と知り合いだからすぐに博士と打ち解ける大地は見ていて結構可愛いものの、すぐに博士を信じてラボチームと少し言い争いをしてしまうなどの危うい場面も見られました。隊長が「天才ゆえの過信」と呟いていましたが、加えて大地はまだ若いということもあってかなり不安要素は多いですね。
 
 
サイバーゼットンアーマー・アクティブ!
 再び現れたゼットンを倒すため、エックスとユナイトした大地は早速完成したばかりのゼットンアーマーを使用。ゼットンアーマーは肩がおとなしくなったゴモラアーマーという印象ですかね。かっこ悪いというわけではないのですがこれまで出てきたアーマーと比べると少し地味に見えてしまいました。
 さてこのゼットンアーマーを使ってゼットンと戦うのかと思いきや、突然アーマーによって体の自由を奪われて動けなくなるという謎の現象が発生!しかも呪いの装備よろしくアーマーも自力で外せなくなるなど、これまでのアーマーとは異なる事態になってきました。
 
 
最強!最速!! ウルトラマンマックス
 エックスが動けなくなった原因を探り始めた博士とラボチームの前に、突如としてトウマ・カイトが出現!しかもこっちのカイトはちゃんとチームDASHの隊員服を着ています。そして親子を助けるためにウルトラマンマックスに変身!!登場シーンにちゃんとマックスのBGMを流れたおかげで少し涙が出てきてしまいました。ところでグルマン博士がこれまたマックスを見て「あれはウルトラマンマックス!」と言っていましたが、何でこの博士こんなにもウルトラマンに詳しいんでしょうかね?5話で多次元宇宙論の話を大地としていましたが、もしかしたら博士は別の宇宙から来た可能性がありますね。
 一方もう一人のカイト博士の方は何者かと思ったらスラン星人クワイラが化けていた姿でした。どうやらかつて同胞を倒したマックスに復讐するために一芝居打ったそうです。ジュラル星人並に回りくどいな。ゼットンと戦う傍ら、エックスを助けようとするマックスでしたが、突然アーマーに操られたエックスに攻撃され、2体1という大ピンチに陥ってしまいます。何というか素のスペックは平成ウルトラマンでも最強クラスのマックスですが、こうやってすぐやられていたな……と少し懐かしい気分になってしまいました。マックスはチートだけど、敵の方がもっとチート揃いなのがあの作品の面白いところでしたね。
 
 
・ダブルウルトラマン
 操られるエックスの中で騙されたと知り自分を恥じる大地。しかしここでエックスがわずかに残った意識の中で大地に「信じている」と伝えたのが良い描写でした。エックスと大地の信頼関係が着実に積み上げられて行っているのがわかります。
 クワイラも巨大化し、3人相手に袋叩きにされるマックスや操られているエックスを助けるために、大地が何をしたのか思ったらここでエレキングのカードを使うのは予想外でした。エレキング便利だなー。
 正気に戻ったエックスとマックスの2大ウルトラマンの共闘がついに始まるかと思ったら、エックスVSゼットン、マックスVSクワイラという5話と似たような構図になってしまったのが少し残念。しかしゼットンアーマーを纏ったエックスとゼットンの殴り合いを下から映すところや、分身するクワイラをマクシウムソードで一掃し、背後からの奇襲にも対応するマックスなど、相変わらずそれぞれのアクションが凝っていたので良かったです。そしてゼットンアーマーの必殺技が回転して突撃するものだったのは意外でした。というかエックスもついにウルトラマン伝統の奥義「回ればなんとかなる」を習得したということですかね……。
 
 
・信じる気持ち
 
 マックス「私の名前はウルトラマンマックス。かつて共に戦い、未来をその手に掴み取った青年の姿を借りている」
 
 戦いが終わって大地とゆっくり話をするカイトでしたが、どうやらこのカイトも本物ではなく、マックスがカイトの姿になっていることを明かしました。。どうやらこのマックスは本編後のカイトと分離したマックスのようですね。それにしても上記のもある「未来を掴み取った」というセリフ、かつて『マックス』最終回で老いたカイトの「私たちは未来を掴み取った」というメッセージがきちんとマックスに届いたことが伝わってきて、思わず胸が熱くなってしまいます。そしてマックスが大地に伝えてくれたメッセージも素晴らしいものでした。
 
 マックス「君は信じることの難しさを知ったはずだ。しかしどんな時でも、誰かを信じる気持ちを持ち続けてほしい。信じ貫く気持ちこそが本当の力になってくれる。今の君と彼のように」
 
 今回の一件ですっかり騙されてしまったものの、誰かを信じることの大切さを教えてくれるマックスに先輩としての貫禄を感じました。これにはかつて「優しさを失わないでほしい」と語ったエース兄さんも満面の笑みですね!そして最後に自分の力をカードにして大地に渡し、夕焼けの中を飛んで行ったマックスで今回は終わり。中々爽やかな終わり方でした。
 
 
 今回はこれまで客演に恵まれなかったマックスが活躍しただけではなく、大地の信じる心とエックスとの信頼関係を描いた良いエピソードだったと思います。何よりまたテレビでマックスが見られたことに感激するほかありません!!
 さて次回は『ギンガ』で活躍(?)した闇のエージェントの3人が登場する模様。しかもなぜかラグビーを始めているあたりギャグ回の予感。
 
 ではまた、次の機会に。