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2021年夏アニメ簡易感想 その2

 

 

 7月に入ってから1週間以上が経ち、今季のアニメもほとんどが出揃ってきました。(『マギレコ』などまだ放送されていない作品もありますが)毎回の如く個性的な作品がありますが、今季は一際“変わっている”ものが多いという印象を受けます。その中でも個人的な琴線に触れた作品の感想をこれから書いていきたいと思います。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

探偵はもう、死んでいる。

第1話「お客様の中に、探偵の方はいらっしゃいませんか?」「開幕、青春ラブコメ編」

 ミステリー作品だと思っていたら実際はもっと別の何かだった件。いきなり人造人間やら謎の能力やらが登場してバトルシーンが展開されるなど、想像していたものとは全く異なる絵面に終始困惑しっぱなしでした。かと思いきや後半は学園の謎に立ち向かうなど割と真っ当に事件に取り組んでいたのでこれまた困惑。様々なジャンルのストーリーが怒涛の如く押し寄せてくるので1時間開いた口が塞がりませんでした。

 その他にもコント染みた会話劇、割と突拍子のない設定の数々など往年のラノベを思わせるような要素がチラホラ見られました。かつてこの手のラノベを読んできた身としてはどこか懐かしく感じられる部分であり、妙に惹かれてしまいます。こういうのは結構嫌いじゃないですね。

 主人公の「君塚君彦(きみづか・きみひこ)」と探偵の「シエスタ」の関係も面白いです。シエスタの助手として彼女に振り回されながらも、少しずつ乗り気になっていく君彦の様子が印象的でした。視聴者と共に彼女の世界に魅力を感じていく過程が描かれていました。男女の仲を感じさせない気安いやり取りもあって見ていて楽しかったのですが、それだけに彼女が亡くなったことが告げられたラストはショッキングでしたね。ここからどのような物語を見せてくれるのか気になるところです。

 

 

かげきしょうじょ!!

第1話「桜舞い散る木の下で」

 気になっていた少女漫画のアニメ化ということで早速視聴。歌劇団を育成する音楽学校で奮闘する少女たちの物語が描かれるとのことで以前から楽しみにしていました。主人公の「渡辺さらさ(わたなべ・さらさ)」と「奈良田愛(ならた・あい)」をはじめとして登場人物が個性的な面子だと1話の時点でわかるので話のテンポの良さと合わせてとても見やすかったです。男性嫌いの愛を天真爛漫なさらさが引っ張る形で世界が広がっていく構図も見ていて非常にワクワクさせられます。

 「紅華歌劇音楽学」は規律に厳しくヒエラルキーに支配された名門校とのことですが、生徒と教師の明るいキャラクターのおかげか現時点ではそれほど厳格なイメージは抱きませんでした。特に若本ボイスの講師(自衛隊所属とのことでちょっとびっくり)とさらさたちのやり取りがコミカルで思わずクスリときてしまいましたね。そんな甘い話ばかりではないことも既に予感させていますが、このような肩の力を抜いて見れるシーンが多めだと見ていて楽しいです。

 

 

うらみちお兄さん

第1話「うらみちお兄さん」

 子どもたちに楽しい時間を提供する仕事に従事する、非常に陰鬱な大人たちが主役の作品。幼児向けの番組のお兄さんお姉さんをする一方で現実にネガティブに疲れていくという、割と珍しいタイプのお仕事アニメでちょっと引きました。撮影中の表の顔とそうでない時の裏の顔のギャップと合わせて変な笑いが出てきましたね。(子どもたちの前では笑顔を決して崩さない辺りみんなプロだなぁ、と思いました)とてもシュールですが妙に癖になります。

 主人公の「表田裏道(おもた・うらみち)」は情緒が不安定すぎるキャラクターで見ていてかなり不安になります。どこか共感を覚えるような「鈍くなっていく心」を見せつけてくるので人によってはかなりグサリとくるかもしれません。(個人的に「感情の起伏がワンテンポ遅れる」は身に覚えがありすぎて・・・・・・)また子どもたち相手にも容赦のない現実を教えてくるシーンの数々には大いに笑わせてもらいました。悲壮感はあるものの、見ていて辛いということはあまりない不思議なギャグアニメとして楽しめそうです。

 

 

小林さんちのメイドラゴン S

第1話「新たなるドラゴン、イルル!(またよろしくお願いします)」

 ついに始まりましたメイドラゴン2期。好きな作品の待望の続きというのもありますが、それ以上に京都アニメーションが本格的に帰ってきたことに喜びを覚えます。序盤のメイド喫茶のエピソードで炸裂する柔らかいキャラデザと作画、キャラたちの微細な動きなどに思わず感極まってしまいました。おかえりなさい京アニ

 それはともかく、本編では新キャラ「イルル」を交えたガチバトルが展開されて少々びっくり。街を巻き込まないように戦おうとする理性とドラゴンとしての本能の間でせめぎ合うトールの姿が印象的で、当初不干渉でいようとしたエルマ含めてドラゴンである彼女たちの考えの戦いが描かれていたように思えました。人間とは根本的に異なる存在ながら、小林さんの想いを尊重しようとするトールのいじらしさに胸打たれます。

 また小林さんとイルルのやり取りも面白かったですね。自身の生活を第一にしながらもイルルの考えに耳を傾ける小林さんには惚れ惚れしました。異なる価値観を持った相手を受け入れて、互いの世界を広げていく本作の暖かさを改めて感じ取りました。それはそれとしてラストのTS小林さんには驚愕しましたよえぇ。

 

 

SDガンダムワールド ヒーローズ

第14話「紫黒の謀略」

 総集編第3弾。董卓の本拠地で繰り広げられる激戦は今見てもクライマックスの連続で見ていてハラハラします。この辺りはここまで血気な若者としてのイメージが強かった劉備が本格的に頭角を現してきた頃でもあるので呂布戦での活躍っぷりが印象深いですね。この辺りから曹操劉備のことを強く意識し始めることもあり、ヒーローズでの現状況を想うとどこか微笑ましくなります。

 また今回見返してみて呂布貂蝉の魅力を再確認することが出来ましたね。圧倒的な実力を持っている一方で勝つために手段を選ばない呂布、そんな彼のために死ねることを喜ぶ貂蝉どちらも非常に魅力的な悪役に仕上がっていて感嘆します。貂蝉は死亡したようなので無理そうですが、呂布はまだ生きている可能性があるのでヒーローズ本編で再登場してほしいと思いましたね。

 

 

 というわけで今季のアニメ感想の続きでした。先程も書きましたが、今季のアニメはいつにも増して尖った内容のものが多く感じられましたね。序盤から凄まじい展開を見せつけてふるい落としにかけるような作品がいくつか見られました。スタンダードな作風の作品も素敵ですが、毒のあるものも個人的には大好物なので今季も問題なく楽しめそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。