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仮面ライダーリバイス 第9話「カゲロウ暴走!五十嵐兄弟…崩壊!?」感想

暴かれた“歪み”

この状況でもいつも通りのギャグをありがとう

 #ナイスバイス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 晒された事実と心

 前回のかなりの曇らせ展開を見せてきたリバイスですが、今回はさらにドロドロとした家族の闇を描いてきてショックを受けました。これまで隠されてきた五十嵐家の“歪み”がついに表面化してきたような内容に奈落に突き落とされたかのような感覚を覚えます。

 まず何と言っても大二の本心を教えられた一輝の姿に胸が締め付けられました。大二の中にカゲロウが生まれた原因が「兄に対するコンプレックス」であること、家庭や銭湯で自身の価値を見出せなかった大二がやっとの思いで手にしたフェニックスという居場所も一輝に奪われた事実が淡々と語られていく様子に震えあがります。その事実を前にして「嘘だ!」と叫ぶ一輝の悲痛さはもう見ていられませんでした。

 そんな大二が羨む一輝の立場も、決していいものではないのがまたひどいです。前回の件で大二の暴走を悲しむ家族でしたが、みんな一輝に全てを任せるばかりで自分は何もしないスタンスであることが引っかかりました。特に幸実母さんは4話の時のように息子たちを優しく諭しているのですが、今回ばかりは良いことを言って一輝に汚れ役を押し付けているように見えてしまうのが恐ろしいです。一輝が大二の心の闇に気付けなかったように、大二も一輝が「家族の便利屋」扱いされていることに気付けていない辺りにこの家族の表裏のギャップが読み取れますね。

 

 そんな哀れな一輝ですが、彼にとっての助けになりそうなのがヒロミである点が面白いですね。家族よりも赤の他人の方が心配しているというのは少々救いがありませんが、あの家族を客観的に見れているだけで信用度が段違いに高いです。無理をしている一輝のことをちょくちょく気にかけてくれるフォローも素晴らしいの一言。あまりのいい人ぶりに序盤で死ぬのではないか・・・・・・?と不安になる点もありますが、どうにかして生き残って一輝を助けてほしいところです。

 あとはバイスがいつものように癒しとなっていたのが良かったです。今回はさらっと「ハッシュタグでの拡散」をネタにしていく様子まで披露して爆笑してしまいました。一貫してギャグを提供してくれるので、見ていて安心感を覚えますね。とりあえず#ナイスバイス

 

 

  • 誰が生き残る?鍵は壊されてしまった

 

カマキリ!

 

Come on!カ!カマキリ!

Come on!カ!カマキリ!

 

バディアップ!

 

いざ無双斬り!

俺が横切り!

 

カマキリ!!

 

俺たちオンステージ!!

 

 フェニックス側から新たに支給された「カマキリバイスタンプを押印して変身したリバイスの派生形態「カマキリゲノム」。虫の世界屈指の狩猟者カマキリと『仮面ライダー鎧武』がモチーフとなった形態です。その見た目はカマキリといった虫の意匠が強く、頭部の触角は古くからの虫モチーフのライダーらしいスタンダードなイメージを感じさせてくれます。それでいて肩の装甲などにはオレンジの意匠が入っており(ちなみにオレンジの要素はバイスの方が強め)、それぞれのモチーフがバランスよく配合されている印象を受けますね。(あと変身音が和風チックなのが好きです)

 戦闘では「カマキリックアロー」というソニックアローっぽい弓型の武器を使用したもの。弓らしい狙撃に使える他にも弦の部分で斬撃が行えるなど、いつものライダーの弓といった性能を誇ります。(カマキリモチーフで弓が武器・・・・・・カリスかな?)距離を選ばず戦える辺り、これまでのゲノムの中でもかなりの万能選手かもしれません。

 リミックス変身の「バイスカマキリ」はバイスがリバイの肩に足を引っかけて逆立ちしているというこれまた特殊な体勢で完成します。しかしリバイ自体は特に変わったポーズをすることなく出来上がるのがこれまでとは異なりますね。変形後はアローを分割してカマキリの鎌に見立てて攻撃してくる、非常に攻撃的なスタイルが印象に残りました。

 

 

  • 闇の中の大二、カゲロウの真意?

 家族の崩壊の原因であるカゲロウですが、今回は前回以上に大暴れしていましたね。一輝のメンタルに大ダメージを与えただけでなく、詐欺師グループ(『キラメイジャー』の柿崎さんがいる・・・・・・)を利用してデッドマンを街に放つなどとにかくやりたい放題な印象を受けました。徹底して一輝を追い詰めようとする強い執念を感じさせてきます。

 それでいて大二に対してはどこか過保護なようにも見えるのが興味深いです。自分の中にいる大二に挑発的な態度を取る一方で彼を入念に閉じ込めている辺り、彼の抱えている闇を解決するために動いているのではないかと思ってしまいます。一輝を倒そうとしているのも、大二のコンプレックスを(物理的に)なくそうとしているなど、どうにも大二の代わりに自分が手を汚そうとしているっぽいのが気になりますね。家族にいいように使われている一輝とは真逆で、自分の意志で大二のために行動しようとしている不器用さが感じられるのでどこか可愛らしいと思えてきました。

 もしくは大二自身に自分を倒して成長してほしい、なんて考えているのかもしれません。実際大二と脳内会話するシーンで彼に敬語を強要したくせに、いざ敬語でお願いされると不機嫌そうな顔を見せてきたのが印象的です。もっと自分に反抗して強くなってもらいたい、と思っているとしたらあざといですね。両親によって語られた「かくれんぼ」の話といい、大二には誰にも負けない“強さ”を持っている節があるので、その強さがこの2人の関係に関わってくる可能性にも期待したいです。

 

 

 次回は大二救出編の続き。果たして大二は助け出せるのか!?という期待と不安が半々の展開にドキドキが止まりません。既に明かされている新ライダーのお披露目にも注目したいところ。

 しかし来週は『ゼンカイジャー』といったテレ朝のニチアサ全体がお休みの模様。この急展開の中で2週間待たされるのはかなりもどかしいですが、その分のカタルシスをお楽しみにしておきたいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。