新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

仮面ライダーリバイス 第12話「弱さは強さ!?無敵のジャンヌ!」感想

無敵な私が掴むもの

弱カワイイなラブコフ&真面目コミュ障ヒロミに癒される今日この頃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 強き少女の心の道

 前回のラストで一輝がさくらを庇って攻撃をまともに受けてしまいましたが、何とか無事だったことに一安心した冒頭。相変わらず悩み続けるさくらと兄弟たちの折り合いの悪さに胃が痛くなりましたね。

 しかし今回はさくらの求める「強さ」について彼女なりの答えが示されたのもあってカタルシスが凄まじかったです。みんなのために戦えないことに焦りを見せ始めるさくらが、自分の「弱さ」を知ったうえで受け入れて戦う展開にはスカッとしました。強さと弱さの関係に関してはある程度予想していましたが、さくらが立ち直ってからは何だかんだでとても盛り上がりましたね。

 前回までさくらは何かと感情のままに突っ走りすぎていましたが、今回その感情のままで兄弟といった他者との「協調性」を身に着けてくれたのがポイントでした。彼女なりに周囲の人たちのことを想っているのは既にわかっていたので、それが正しい方向に導かれたことにはちょっと感動しますね。さくらの優しさが他のキャラたちに伝わった様子にホッとします。

 他にも一輝がまたもや家族のメンタルケアを成功してみせたのが印象的。さくらの強さを理解したうえで激励を送るシーンは妹のことを知っている兄そのもので感激しました。「強がってんなよ」という言葉通り、強がることは強さそのものではないと教えてくれる辺りに彼の気遣いが伺えます。口論になりがちなさくらと大二の関係もひとまず仲直りで終わりましたし、予想通りの展開を予想以上の形で魅せてくれて非常に楽しめました。

 

 

  • 力を受け入れし毒蛇の聖魔女

 

コブラ

 

What's coming up!?

What's coming up!?

 

リベラルアップ!

 

Ah!

Going my way!

 

仮面ライダー!!

蛇!蛇!蛇!

ジャンヌ!!

 

 五十嵐さくらが「リベラドライバー」に「コブラバイスタンプを押印して変身した仮面ライダー仮面ライダージャンヌ コブラゲノム」。前回から登場が期待されていた本作の女性ライダーです。小柄でスマートなスタイルは従来のイメージ通りである一方で、モチーフがコブラでかつ基本色も紫と、これまでにないタイプの女性ライダー像が見られます。

 戦闘スタイルは変身者が空手を習っているだけあって格闘主体の模様。正面から殴る蹴るをしながらも、壁を蹴って飛び上がるなど俊敏さもあって凄まじいフットワークを誇ります。それだけでなく、後頭部のポニーテール(?)が伸びて鞭のように相手を叩くなどの技も披露してくれました。どうやらモチーフのコブラの毒を持ったイメージよりも、“しなやかさ”を意識していると思われます。

 それ以上に特徴的なのがジャンヌの変身と共に出現する悪魔「ラブコフ」の存在。さくらのあくまでゆるキャラのような可愛らしさに溢れているキャラですが(ただしバイスを「クズ」呼ばわりするなど妙に口が悪い)、驚くほどに「弱い」ことが強調されています。そこらじゅうを動き回っては敵戦闘員に袋叩きにされるので足手まといと化しているのですが、どうやら必殺技を使ううえでラブコフが必要となってくるので守らなければならない、中々に扱いの難しいキャラクターになっています。

 最初はラブコフの扱いに驚いたものの、あえて弱い味方を作り出すという特徴はこれまでになかったので、自分の弱さを受け入れたさくらに相応しい要素だとも思いました。ジャンヌの初陣も非常に派手で見応えがありましたし、今回の展開を含めて一気にお気に入りになりましたね。

 

 

  • ヒーローになろうとする者の危機

 五十嵐兄弟が問題を解決した中、対するヒロミはどこか不穏な要素を残していったのも今回のちょっとした見どころでした。

 まず戦闘に入る直前、大二にいじめられっ子だった過去を告白するシュールなシーンが目に焼き付きましたね。脈絡なく自分語りを始めるヒロミの真面目なコミュ障ぶりには笑ってしまいますが、彼の戦う理由がその過去にあるという話にはちょっとグッときました。「ヒーローがいないのなら、自分がヒーローになってみせる」という気概は素直に好感が持てます。

 そんなまたもや株を上げてみせたものの、戦闘中に突如変身が強制解除されてしまうシーンに驚かされました。如何にも体に悪そうなデモンズドライバーが本格的にヒロミの体に悪影響をもたらしてきている世でギョッとします。ドライバーにはヒロミが知らない副作用がありそうで、ヒロミが今後どうなってしまうのか心配になってきますね。

 というか年末のこの時期はほぼ毎回の如く誰かしらが退場しがちなので、ヒロミも同じように退場してしまうのではないか、という考えがついよぎってしまいます。本作の登場人物としては貴重な、真っ当にカッコいい大人であるだけになるべく死んでほしくないと思ってしまいますね。果たしてヒロミは年を越せるのか、彼の今後に目が離せません。

 

 

 そんな中、次回はフェニックスの本拠地であるスカイベースがデッドマンズに攻め入られるというとんでもない状況に。ヒロミだけでなくフェニックスそのものが大ピンチに陥る展開にドキドキが止まりません。さらにはみんなを守るためにバイスの強化フォームが披露されるようですし、序盤のクライマックスが描かれることになりそうで楽しみですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。