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仮面ライダーリバイス 第17話「裏切りの深化、バディの真価」感想

裏切られたのは果たして・・・・・・

ボルケーノバイスタンプ「強化フォームお披露目回は気持ちよく活躍出来るんじゃなかったんですか!?」

ハザードトリガー「そういうこともあるさ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • “裏切り”を許せぬ孤独な狼

 去年のラストに不穏な要素を残していったリバイスですが、新年1発目である今回はそれらに関してはほとんどスルーされてしまい仰天しました。元太父さんの心臓の件などはともかく、牛島家の地下への階段の謎もさくらが帰ってしまったことで明かされなかったことには拍子抜けしてしまいました。(さくらが危険を察知してくれたことには安心しましたが)とはいえこの辺りの描写の答えはいずれ出てくるでしょうし、気長に待っていたいと思います。

 

 それはともかく、今回は初っ端からフリオの過去が明かされたのがポイント。玉置豪(たまき・ごう)」という以外にも普通の名前だった彼の学生時代は、見ていて早くも辛くなりました。内気ながらも友達がいてそこそこ楽しかった学園生活が、その友の裏切りによって終わってしまう瞬間は身近ながら絶望感に溢れていました。裏切った「奥田陽介(おくだ・ようすけ)」に関してもいじめっ子たちに逆らえなかったという、妙に生々しい理由に胸が締め付けられます。(「宝物のカードを破かれる」というのもTCGプレイヤーとしては見てられない光景です)

 同時にフリオがアギレラに執心する理由が明らかになった点にも注目しました。回想シーンのアギレラは例によって傲岸不遜な態度を取っていましたが、それがフリオにとってどれだけ救いだったのかが短くも伝わってきます。裏切られることに恐れているからこそブレないアギレラを慕い、そして彼女を裏切ったオルテカに憤りを覚えているフリオにはどこか同情を寄せてしまいます。とはいえ陽介が友達としてやり直そうと現れた以上、このままでいいわけがありません。“裏切り”に怯えているフリオが次回どうなるのか、気になるばかりです。

 

 

  • 燃え盛り、凍てつく炎氷戦士コンビ

 

ボルケーノ!

バリッドレックス!

コンバイン!

 

バーニングファイアCome on!ボルケーノ!

バーニングファイアCome on!ボルケーノ!

 

バーストアップ!

 

オニアツーイ!

バリヤバーイ!

ゴンスゴーイ!

 

パネェツヨイ!

リバイス!

 

We are!!

リバイス!!

 

 狩崎が開発した「ボルケーノバイスタンプをバリッドレックスバイスタンプと合体させて変身したリバイの強化形態「ボルケーノレックスゲノム」。バリッドレックスゲノムをさらに発展させたフォームです。バリッドレックスが冷気を纏っていたのに対し、こちらは火山の炎が装甲に沁み込んでいるような姿となっています。紫を基調としたボディに赤と黄色のアクセントが加わっており、さらにスタイリッシュになったような印象を受けます。

 さらにバイスの方はリバイの外れた装甲を纏い「バリッドレックスゲノム」に。リバイのお古を貰ったような感覚ですが、相変わらず着ぐるみのような様相のおかげで型落ち感はあまりないですね。それどころかボルケーノの炎と合わせた対照的な絵面が非常に映えます。

 その炎と氷の組み合わせを戦闘でも遺憾なく発揮。熱気と冷気、それぞれの攻撃の苛烈さが上手いこと合わさっているコンビネーションは見ていて惚れ惚れします。(バイスが冷気で盾に刃を付け足すシーンがここすきポイント)温度を急激に変化させることで対象を脆くする、といった小ネタもあって中々に面白い戦闘・・・・・・だったのですが、敵の悪魔が既に宿主の人間を喰らってしまったためか、スカッとする勝利が描かれなかったのが残念でしたね。次回こそこのコンビの大活躍を気持ちよく見せてほしいと期待しておきます。

 

 

  • 主を喰らいし鋭き悪魔

 今回もう1つの見どころだったのが新生デッドマンズの結成ですね。オルテカが潜伏していた信者たちを集め、引き連れていくシーンにはゾッとしました。世の中に不満を抱いている人間は数多く存在しており、それらを信者に引き入れればどこまでも構成員を増やせるデッドマンズのやり方には恐怖を覚えます。オルテカが余裕の態度を崩さなかったのも、使える傀儡の調達には困らないからなのでしょうね。

 そしてそれ以上に衝撃的だったのが新たに登場した悪魔「ギフテリアン」。これまでのデッドマンとは違い、宿主が死ぬことで生まれるショッキングな誕生シーンには唖然となりました。バイスらと同じように流暢に喋ることからも今まで登場してきた悪魔とは一線を画していることが伺えます。宿主を必要としなくなった辺り最早人間の心に宿る存在ではなく、全く別の生物と化しているかのように思えました。

 おかげで上述の通り倒しても宿主の人間は帰ってこないという後味の悪い結果に・・・・・・しかも今後も新たな信者の死によって出てくることが予想されるので、胸糞悪い展開がしばらく続きそうですちょっと怖いですね。

 

 

 というわけで17話の感想でしたが、今回は「“苦しみ”から逃れようとする人たち」に焦点が当たっていたように感じました。裏切りに苦しむフリオはもちろんのこと、オルテカによって集められた信者たちも不満や鬱憤を抱えているのが印象的でした。それらから解放されたいがために、命さえ投げ出す狂気も描かれていたと思います。それ故オルテカのような弱者を食い物にする奴らがのさばることになってしまうということでしょうか。

 恐らく今後の展開は、「“苦しみ”から逃げ出さずに向き合う」ことの重要性を描いていくのではないかと思います。フリオの現状がまさにそれで、謝罪しに来た陽介の言葉をまともに受け止められるかがこの先のキモとなっていくかもしれません。ここまで来たら正直フリオには救われてほしいなぁ~、と願ってしまいますね。

 

 そして次回は何やらフリオが大変な目に遭う模様。予告映像に映ったウルフ・デッドマンが刺々しい姿に変化していますが、これは暴走させられているのでしょうか。だとしたら間違いなくオルテカの仕業でしょうが、フリオが無事に済むかそればかりが気がかりです。

 また今回は上手くいかなかった一輝とバイスにも注目したいところ。今回のボルケーノが上手く活躍しなかったのは十中八九、狩崎の課した仮想シミュレーションを途中で放り出して戦ってしまったのが原因かと思われます。それを如何にして乗り越えるかがボルケーノを使いこなす鍵となるのかもしれません。再び主人公コンビの絆が試されるであろうシチュエーションにワクワクしてきますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。