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2022年春&夏アニメ簡易感想 その1

 

 

 暑い暑い7月に入り、いよいよ夏アニメが本格的に始動しました。今季もまた個性豊かなアニメが軒を連ねており、どの作品を見るかで迷う日々がまた始まりそうです。何だかんだでアニメを吟味していく時間がとても楽しいですね。

 今回はそんな新作夏アニメの感想も書いていきますが、一方で前季の『まちカドまぞく』の最終回感想も交えていく予定です。ご了承ください。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

※今週の『ポケットモンスター』はお休みだったため感想はありません。

 

 

 

まちカドまぞく 2丁目

第12話(最終話)「闇夜の儀式! まぞく新たなる仲間!!」

 最終回はミカンの呪いの問題を解決するため、彼女に取り憑く使い魔「ウガルル」との交渉から始まりました。良ちゃんが言っていた天沼矛(という名の泡だて器)を使ったシャミ子の成長に感動したのも束の間、ウガルルはウガルルなりにミカンを守ろうとしていたことを知って切なくなりましたね。不完全な儀式のせいですれ違いが発生し、使い魔の善意が呪いに発展してしまった事実に悲しみを覚えます。

 それ故ウガルルを正しい形で召喚する流れになったのは素敵でした。ウガルルが今度こそ使い魔として生きる意味を与えようとするミカンやシャミ子の心意気には惚れ惚れします。(特にシャミ子の「心」を重視した考え方は彼女らしい優しさに溢れていましたね)解決までの道のりもリコや杏里ちゃんの精肉店といった人脈に加え、9話で回収した砂などシャミ子がこれまで築き上げてきたものがフル活用されていくので見ていて気持ちが良かったです。最後の最後に爽快感抜群の伏線回収を見た気分ですね。

 

総評

 きららアニメの中でもかなり特殊な作品のアニメ2期でしたが、1期の頃から続く不思議な魅力は今回も健在でした。独特な言い回しとハイテンポな内容で話がどんどん進んでいき、いつの間にかほっこりor感動させられる構成は見事の一言。根っこはドロドロとしている世界観を、ここまで可愛く見せるのはとんでもないことだと思います。新キャラを交えつつシャミ子や桃といった既存のメインキャラたちの掘り下げが為されていたこともあり、見ている内に少しずつ彼女たちに愛着を覚えましたね。

 特に2期はシャミ子の過去など、重大な情報がバンバン出てきたのが特徴的でした。1期の時点で仄めかされていた桃の問題、そして魔族と魔法少女の関係など、丁寧に張り巡らされていたシリアス要素が本格的に顔を見せてきた、という印象を受けます。そんな中でも桃やみんなの笑顔のために奮闘するシャミ子と、そんなシャミ子と一緒に街を守っていくことを決めた桃のエピソードが最高に輝いていたと思います。タイトルにある「まちカド(街角)」を「身近な人たち」と捉え、彼女らとの日常を大切にしていく作品であることを改めて確認出来ました。

 

 

Engage Kiss

第1話「クズと悪魔と男と女」

 発展した都市に蔓延る悪魔と戦う戦士たちの物語……かと思いきや、ダメ男とそれを取り巻く少女たちによる熾烈な三角関係を描いた内容にまずびっくりさせられました。(公式によると本作のジャンルもバトルものではなく「ブコメディ」らしいですし……)主人公の「緒方シュウ(おがた・シュウ)」の最低なヒモっぷりもさることながら、彼を慕う「キサラ」と「夕桐アヤノ(ゆうぎり・アヤノ)」が悪魔を巻き込みつつ殺し合いを繰り広げる様子には唖然とするほかなかったです。

 特にキサラはシュウへの執着っぷりが異常で、これが悪魔の性質によるものなのかそれとも彼女自身の性格の問題なのかつい考えてしまいます。そして彼女たちを魅了するシュウがどんな人間なのか、彼の“底にあるもの”も気になるところ。

 そんなろくでもない男女の争いにワクワク辟易する一方で、本作の世界観や設定などには惹かれるものが多かったです。悪魔の発生を「D災害」と隠語で表現し、それの解決を民間企業に依頼する流れは実に興味深いです。(依頼を競り落としていく形式も面白いですね)戦闘シーンと異様にねちっこいキスシーンの作画も凄まじく見ごたえがあったので、この先の悪魔との戦い関連に期待がかかります。

 

 

リコリス・リコイル

第1話「Easy does it」

 「リコリス」と呼ばれる少女たちで構成されたエージェントが事件を解決していく設定の作品ですが、まず冒頭の世界観の説明に衝撃を受けました。日本を世界で最も安全な国と謳う傍ら、犯罪を起こそうとする対象をリコリスが事前に処理していく光景は実にショッキング。ナイフ片手にバスに乗り込もうとした男を人目のつかない場所で銃殺する絵面に、本作に敷き詰められた“欺瞞の平和”を感じ取りました。その汚れ仕事を少女たちに背負わせる胸糞悪さも含め、開始数十秒でこのクレイジーな世界にすぐ引き込まれましたね。(あとガンアクションのクオリティが地味に高いのもあって余計に惹かれます)

 そんな日本で身近な人助けをしつつ不殺の姿勢を貫く「錦木千束(にしきぎ・ちさと)」のキャラクターも特徴的。チンピラたち相手に余裕の態度で鎮圧してみせるなど、序盤から強キャラ感に溢れています。明るい性格を見せる一方で、どこか達観した視点を持っている彼女に早速興味が湧いてきましたね。対する「井ノ上たきな(いのうえ・たきな)」は任務成功を優先するあまり仲間や依頼人を危険に晒す危うさが引っ掛かります。千束との交流を経て彼女がどのように変化していくのか、今後が気になるところ。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第84話「起て、宿命の騎士」 

 ダイがさらなる力を覚醒させてみせた今回。暴走した魔力炉とそれを守る「ゴロア」相手に苦戦する中、父・バランの言葉で立ち上がるシーンに終始テンションが上がりました。父の力を受け継いだからこそ手に入れた「双竜紋(そうりゅうもん)」(双竜紋の命名者は実はバーンという)を使い、父の必殺技だったドルオーラを放つシーンは非常にカッコよかったです。何より自分とソアラの悲劇を見せつつも、悲しい宿命を乗り越えさせようと息子に激励をおくるバランの父としての心意気に感動させられました。

 今回の敵のゴロアに関しては原作既読者としてもあぁこんな奴いたなぁ……くらいの認識でしかなかったのですが、いざアニメを見たときは意外とダイを追い詰めていたことにびっくりしました。魔力炉を守っているだけあって、実際に強敵だったことをここにきて思い知った気分です。敵に回る前のダイとの会話も結構フランクでしたし、原作を読んだ時よりもゴロアの印象が良くなりましたね。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第14話「依頼人ロンドン」

 今回はUTS社員の「田崎ギャリクソン(たざき・ギャリクソン)」とマニャのマネージャー「霧島ロンドン(きりしま・ロンドン)」という珍しい大人同士のデュエルが見られました。先代社長から託された遊歩たちを危険から守ろうとする田崎に対し、彼らのやりたいことを尊重するロンドンと子どもとの向き合い方で真っ向から意見が対立する大人が描かれていたのが面白かったですね。その後提示された「子どもには冒険を、夢には挑戦を」という王道家の家訓が実にらしくて、前作で示された“自由”と“責任”をキチンと受け継いでいることがわかって嬉しかったです。

 デュエルではロンドンの使うデッキが印象に残りました。ロアが使用していたロイヤルデモンズが悪魔族だったのに対し、闇属性の天使族モンスターを中心とした構築には興味が湧いてきます。というかエースのアーツエンジェル・メタルポジションといい、カセットテープがモチーフという古臭さが目につきますね……

 そんなロンドンが依頼してきた捜索対象の名前が「ゴーハ・ユウナ」だったことには衝撃を受けました。ここにきて前作との関連性を一気に匂わせてきたラストに、ワクワクが止まりません。

 

 

 次々と新作アニメが始まる一方で、今季期待しているアニメの放送がまだ先という事実にちょっと打ちのめされている今日この頃。ラブライブ!スーパースター!!』は今月17日からですし、『風都探偵』に至っては来月にやっと放送される予定です。楽しみにしている作品に限って待たされることにヤキモキしつつも、ひとまずは目の前の作品を全力で楽しみたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。