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仮面ライダーギーツ 第6話「邂逅Ⅴ:逆転のブースト」感想

許せぬは奴らの“理不尽”

神経衰弱というより実質ババ抜きだよこれ!

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  • 「勝つためなら」と選ばぬ者たち

 前回ラストの懸念通り、デュオ交代チャンスチケットによって大いにかき乱された今回のギーツ。中でも前半は違法カジノのディーラーだったという過去が明かされた森魚の大暴れが目に焼き付きました。ディーラーの経験を活かして狙った相手を引き当てるならまだ可愛いもので、英寿が景和に返却したブーストバックルを盗み取る卑劣ぶりに引かずにはいられません。後述のビーチフラッグならぬ「ビーチブースト」でも往生際の悪さが印象に残ります。ここまで軽薄そうな態度をしていたこの男の、目的のためならどんな卑怯なことにも手を染める恐ろしさを垣間見た気がします。

 

 対して好印象を抱かせてくれたのが今回の主役でもある道長。森魚のやり方に賛同しているかと見せかけて、最後の最後で景和を助けてくれるツンデレぶりを見せてくれました。「勘違いするな」というお決まりのセリフまで言ってくれた時は思わずニヤニヤしてしまいましたね。またビーチブーストを大真面目に提案してくるシーンのシュールさなど、彼の律儀で真面目な一面が隠しきれていない様子が微笑ましかったです。

 また前回から感じていた道長の憎悪の対象が英寿だけに限らず、デザイアグランプリに参加するライダー全員に向いていることが判明したのも大きなポイントでした。かつてゲームに参加した親友が脱落する光景、その経緯からし彼が憎んでいるのは「私利私欲のために他人を蹴落とす奴ら」そのものにあることが伺えます。だからこそ森魚や以前の奏斗のような害悪行為を行う奴らを消そうと動き、逆に景和のような善良な人間を見捨ててはおけないのでしょう。(英寿への刺々しさに関しては出会い方に加えて、あちらの挑発的な態度を考えると敵視するのも仕方ないかもしれません

 「勝つためなら手段を選ばない」と言いつつ、その実理不尽に対して誰よりも憤っていることが明らかになった道長。デザ神になった際の願いである「全てのライダーをぶっ潰す力」というのは少々過激な気もしますが、ここまでの描写から彼のことが一気に好きになってきました。景和とも打ち解ければいい関係になれそうですし、この調子で少しずつですが柔らかい態度を見せていってほしいですね。

 

 

  • 熱き剛撃強き猛撃

 

SET.    

    SET.

 

DUAL ON!

 

ZOMBIE&BOOST!!

 

READY FIGHT!!

 

 今回バッファが使用した「ゾンビブーストフォーム」及び「ブーストゾンビフォーム」はいずれもゾンビの破壊力とブーストの高出力が際立っていました。ゾンビの左手の爪でジャマトを引きずり回す様子のエゲつなさ、そしてトドメのパンチで叩きつけた時の破壊力と、変身者の荒々しい戦闘スタイルがブーストによってより激しく描かれていたのがわかります。他にもブーストライカーがツノの生えたバッファモードに変形するなど、驚きのポイントが多めで見ていて楽しかったです。タイクーンと共にターゲットを撃破した瞬間の止め絵の演出(微妙に長く止まっていた気がする)も相まって、鮮烈な印象を残してくれました。

 

SET.    

    SET.

 

REVOLVE ON!

 

MAGNUM!

ARMED HAMMER!

 

READY FIGHT!!

 

 対してギーツはナーゴから借りたハンマーと組み合わせた「アームドハンマーマグナム」を披露。何気にマグナムと小型バックルの組み合わせは初めてだったのでテンションが上がりました。クローを装備したナーゴとのコンビネーションでターゲットを撃破しましたが、注目すべきは下半身になったマグナムの銃身が足から展開されたシーン。足での銃撃というロマンあふれる戦法には不思議と心が躍ります。意外な行動を見せるバッファと負けじと対抗心を燃やすギーツ、異なる両ライダーのバトルはかなり見応えがありましたね。

 

 

  • 運営のもたらすババ?

 上述の通り道長たちの活躍が燃える一方で、ラストの森魚の退場も印象的だった今回。捨て台詞を吐く森魚が奏斗と同じように「仮面ライダー失格」として消えるシーンにはゾッとしました。以前のゲームで気になっていた失格となった参加者の行方に関してツムリが「普通の生活に戻った」と説明していましたが、正直本当にそうなのか?と疑ってかかってしまいます。*1ここまでの描写もあって、どうにも運営側の言うことには疑いを持ってしまいますね。

 それにパンクジャックの存在にも疑問が残ります。前回の感想でも触れましたが、仲間とのコンビネーションが求められるこのゲームで自分勝手に行動するのはどう考えても異質に思えます。友好的な景和の言うことも聞こうとしない辺り、パンクジャックは脱落者を確実に1人出すために用意されたのではないか?といった考えが浮かんできますね。「神経衰弱ゲーム」と称された今回のゲーム、その本質はパンクジャックというババを押し付け合う“ババ抜き”だったのかもしれません。もしそうなら何とも恐ろしい話です。そのため前回に続いて、運営側への不信感がどんどん大きくなっていくのを強く感じる展開でした。

 

 

 さて次回は今期のデザイアグランプリのラストミッションがいよいよ開幕。恐るべきラスボスジャマトが出現する模様です。ゲームの内容としては「缶けり」という一見して微笑ましいものですが、止められなければラスボスによって世界が滅ぼされるかもしれないとのこと。

 それ故いきなり最終決戦のような空気が作られている中、英寿や景和はどうなっていくのか気になって仕方がありません。またこのミッションが終わればどうなるのかという疑問もあって、恐らく次回は物語の大きな区切りになりそうな予感がしますね。(サブタイの「邂逅」のワードも変化しそうです)

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:とはいえ毎回最後に流れる「DGPルール説明」のコーナーでも同じ説明がされていたことから、失格者は本当に普通の生活に戻れたのかもしれない。