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2023年冬アニメ簡易感想 その6

 

Death Crimson Soundtracks

Death Crimson Soundtracks

  • アーティスト:渡辺邦孝
  • アンコール音楽工房
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Quest Of Soul Gate

 

 現在放送中のアニメ『吸血鬼すぐ死ぬ2』の第2話にてドラルクが『Quest Of Soul Gate』なるクソゲーをプレイしていましたが、先日アニメ公式サイトでこのゲームが何と実装されました。(上のリンク先で実際にプレイ出来ます)ゲーマードラルクを阿鼻叫喚の渦に叩き落した最強のクソゲーを現実世界にも用意してみせた製作スタッフの異常っぷり心意気にはちょっとした感動を覚えますね。

 そんなわけで、僕もさてはてどんなゲームなのかと興味本位でプレイしてみたわけですが…………何ていうか、色々とヤバかったです…………敵キャラやトラップとの接触はともかく、大ジャンプで天井にぶつかるだけで死ぬスペランカー並みの貧弱さを誇る主人公を操作するのは本当に辛かったです。死ぬたびにタイトル画面に戻されて「クエストオブソウルゲェトガヒラカレルゥ~!!」の音割れセリフを聞かされるだけで気が狂いそうになりました。

 それ以外にも意図的に用意したと思われるバグネタがチラホラ見られる始末。中でも驚いたのが見えない場所に配置された落とし穴に落っこちた瞬間大ジャンプで復帰した際、ゲームオーバー扱いになっているのに普通にプレイが続けられたバグですね。(まぁすぐに敵に当たって死にましたが)どれもこれでも絶妙にありそうな感じの仕様に、プレイ中変な気分にさせられました。結局40分くらい頑張ったものの断念した身としては、これを最終イベント直前まで進めたドラルクってすごかったんだな、ということ確認するいい機会になりました……かね?

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

シュガーアップル・フェアリーテイル

第3話「砂糖林檎は裏切りの木」

 ジョナステメェェェェ!!砂糖菓子品評会という目標へと突き進んでいくアンの姿に心が暖かくなっていた中、ラストに突然起こったジョナスの裏切り行為に唖然となりました。銀砂糖を奪われる事件が発生したものの、裏切られる直前までいつものほんわかとした空気を保っていたので困惑が大きかったです。何よりジョナスが隠していた邪悪な本性を表したとかそういったものではなく、アンにフラれた腹いせに彼女の作品を盗んだという事実に戦慄してしまいます。(裏切り前と後で爽やかなキャラクターは全く変わっていないのがまた怖い)ジョナスをちょっとウザいけど憎めない奴だと予想していた身としては、あまりにもショックの大きい出来事でした。

 それ以前にも前回ラストで出会った砂糖菓子職人「ヒュー・マーキュリー」からの厳しい評価を受けるなど、全体的にアンに厳しい展開が多かった気がする今回。そんな中辛辣ながら彼女のことを気にかけるシャルが数少ない癒しとなっていました。自分を兄と慕ってくれた人間の少女「リズ」との過去を語るシーンからは、シャルが人間をアンをその少女と重ねているからこその思いやりが読み取れましたね。(同時に彼が人間を快く思わない理由にリズの最期が関わっているっぽいことが伝わってきました)何よりアンの命令を無視してでも彼女を狼から守るシャルのぶっきらぼうな優しさは、悲痛な状況ながらある程度の救いは感じられたように思います。

 

 

吸血鬼すぐ死ぬ2

第3話「Lovecall of Sanzu」「がんばれサギョウくん」「帰ってきたメチャクチャマン」

 フクマさんと同じオータム書店所属の編集者「サンズ」が登場した前半。ロナ戦の大ファンでフクマさんからロナルドの担当の座を奪おうとしているなど何ともミーハーな感じが可愛らしかった一方で、感情の出力が狂っているのが最高におかしかったです。ラルクの余計な入れ知恵のせいみたいな空気になっていますが、それを差し引いても投げ落とすのはどうなの!?

 中盤はこれまでも何度も出てきた「サギョウ」くんがメインのエピソード。半田という仕事が出来る馬鹿を上司に持つが故に苦労する、彼の可哀想な役回りに同情を寄せてしまいました。何故か吸血ゴボウに懐かれてしまったことといい、不憫なのにどこか笑えるのが面白いですね。
 そして最後は久々登場の辻斬りナギリが「イ・カンタロウ」なる熱血漢に振り回される様子がこれまた可哀想でした。あちらのナギリに対する強大そうなイメージとの乖離、そして肝心の本物のナギリはジョンのことを思い浮かべる可愛さを見せるなどの真の連続はとにかくシュールの一言。全体を通して地味目なキャラクターたちが大暴れしたりされたりした回だったと言えましょう。

 

 

あやかしトライアングル

第3話「神速の祓忍」

 祭里にとって祓忍の先輩である「二ノ曲宗牙(にのくる・そうが)」が登場した今回は、それぞれの憧れで揺れ動くとも言うべき内容が展開されていました。二ノ曲先輩はシロガネを祓わない祭里に失望していましたが、それは祭里のことを少なからず認めていたからだということが劇中で説明されています。この何とも生真面目なキャラはどこか魅力的です。女になった祭里のスカートの下を見て動揺する初心っぷりもあって、見ている最中はかつてと今の後輩の間で揺れ動く先輩のキャラに一気に惹かれ始めましたね。

 そして祭里の方はすずへの憧れといった感情が見え隠れしていたのが興味深かったです。幼い頃に自分を助けてくれたすずが祭里にとってのアイドル(というかヒーロー?)だという話には納得するほかありません。そんな恩人が再び自分を救おうとしてくれていることにどう応えるか……その辺りで考えが揺らいでいく様子が面白かったですね。そしてその憧れを乗り越えない限りは2人の仲が進展するかどうか、という点にもそそられるものがあります。

(余談ですがTo LOVEる -とらぶる-』のルンちゃんがチラッと映った時はびっくりしました。作者お得意のスターシステムでしょうかね?

 

 

転生王女と天才令嬢の魔法革命

第4話「姫様と迷子の決意表明    」

 前回に続いてユフィリアの心を癒す過程が描かれた前半。今回はアニスの専属メイドである「イリア・コーラル」の言葉が響きました。アニスに厳しい評価を下している反面、その実彼女への感謝と敬意が感じ取れるのが素敵ですね。加えてドラゴンの出現に立ち向かおうとするアニス(しかし民衆のために戦うとかではなく素材目当てな模様)を見て、ユフィリアが彼女についていく決意を固める様子が何とも心地よかったです。周囲に決められた道を歩むよりも、自分の信じる道を突き進む覚悟を少しずつ学んでいっていく少女たちの活躍に期待がかかります。

 また1話から何かと波乱を巻き起こしていたアニスの弟「アルガルド・ボナ・パレッティア」の人となりが少しですが描かれたのも今回のポイント。姉に対するコンプレックスと周囲の評価から、彼の傍若無人ぶりが作られた理由が何となく読み取れました。(アニスなりの優しさがかえって弟を苦しめているのが何とも悲しいすれ違いです)自分の秀でたものを求める空虚さと家族への歪んでしまった感情を持ったアルくんに、アニスたちとは違う意味で目が離せなくなりそうです。

 

 

にじよん あにめーしょん

第3話「ミアと歩夢とホラー」

 ボクは3年生だぞ!先輩なんだぞ!→ボクは14歳なんだよ手加減してよぉ~という綺麗な即落ち2コマよ。ホラー映画鑑賞という定番イベントでこれまた定番の反応をしてくれたミアには大いに癒されました。大人ぶっているものの、内面はやはりまだまだ幼い女の子なのだということがわかりますね。ミア以外にも同好会メンバーで怖がっている組となだめる組に綺麗に分かれていた点も、平和な雰囲気を押し広げていたと思います。

 そんなことを思っていたらミアが見た悪夢の世界にマジビビりすることに……ホラー演出が意外と力が入っていたので結構ゾクッとさせられました。歩夢のぽむが落ちるシーンも一見ギャグですが、ぽむが単独で蠢く過程の不気味さは十分に破壊力抜群だったと思います。目覚めた後のミアが歩夢を怖がるのも納得のラストでしたね。まぁ元々歩夢は侑ちゃん関連で怖くなるからな……

 

 

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

第2話「コンタクト」

 偽マフティーの件で事情聴取されるだけでなく、何故か「ギギ・アンダルシア」との相部屋という状況に晒されたハサウェイ。人を惑わす妖艶な態度を見せたかと思いきや、突然年相応の少女らしい反応も示すギギのキャラクターとハサウェイの態度には色々と困惑させられます。一体どちらが彼女の本当の顔なのか?とばかりの腹の探り合いには妙な緊張感が走っていましたね。

 そして今回最大の見どころが町の状況と住民の反応。マンハンターに日夜威圧され生活もままならない現状に少なからず憤るマフティーが、民衆からすれば「インテリが余計なことをしている」としか思われない辺りにハサウェイに言う“歪み”を感じます。タクシー運転手の言うこともわかる一方で、未来のことを考える余裕がない状況そのものは明らかに間違っていると言えるでしょう。

 タクシー運転手の言葉にショックを受けるハサウェイも印象的。良くも悪くも純粋で幼い、そんな彼の性格を端的に見せているシーンと言えます。こんなことで動揺する辺り自分はシャアにはなれないし、マフティーのやり方はギギの言う通り間違っている……それを頭では理解したうえで感情は止められないと葛藤するハサウェイの姿が鮮烈な回でした。

 

 

 上述のゲームのような遊び心に溢れている吸死アニメの公式にちょっとニヤリとなる今日この頃。今回の例に限らず、他にもそういった遊び心を見せるアニメの制作側には色々と好印象を抱きますね。(放送時の提供で遊ぶ作品とか大好きです)

 キチンと礼儀正しい面も大切ですが、アニメがエンターテインメントである以上、それを作っている側も大いに楽しんでいることを見せてほしいとよく思うことがあります。そういったアニメを見つけるのもアニメ視聴の醍醐味として、これからもそんな遊び心を探していきたいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。