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ARMOREDSAURUS(アーマードサウルス) 簡易感想(第1~4話)

 

運命の出会い

運命の出会い

  • キム・ソジン
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 4月から始まったアニメ・ドラマ・特撮の中に混じって放送された作品の1つ『ARMOREDSAURUS(アーマードサウルス)』。韓国で制作された実写特撮ドラマです。恐竜をテーマにしており、カラフルでメカニカルな装甲を纏った「武装恐竜」と体をサイボーグ化された「機械恐竜」との戦いを描く、少年心をくすぐる要素満載の作品です。

 日本のトランスフォーマーゾイドを彷彿とさせるものながら、韓国の実写ドラマということもあって中々にCGのクオリティも高い模様。PVで確認した限りでも、戦闘シーンに気合が入っていることが伺えました。何より恐竜とロボット系どちらも好きな身としては、これは是非チェックしておきたい作品です。

 というわけで今回はそんなアーマードサウルスの各エピソードの感想を書き連ねました。現時点で放送・配信された1話から4話までの感想を書いていくので、どうかよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

第1話「運命の出会い」

 というわけで本編第1話ですが、いきなり世界観の説明パートが始まったことに困惑させられることになりました。恐竜が連れ去れて誕生した「機械恐竜帝国」やら「宇宙反乱軍」と「Dアーマー」による帝国との戦いやらを、約3分もかけてじっくり語ってくるのは中々にヘビー。専門用語も多く、序盤から見ていて少々退屈に思えてしまいました。(現地での視聴者たちはこの長々とした説明をどう思っているのか気になりますね)

 まぁそれはともかく本編では、主人公の「ジン」が機械恐竜に襲われDアーマーの面々たちに助けられる、ある種定番ともいえる巻き込まれ展開をやっていたのが印象的でしたね。加えて後の相棒となるであろうティーレックスの「赤竜(せきりゅう)」との出会いを果たすなど、ジン周りは徹底して王道を貫いています。見慣れたシチュエーション故にあまり新鮮味はないのですが、だからこその安心感とワクワクがあると思いました。(余談ですが、ジンがヴェロキラプトルの機械恐竜に追われているシーンで、恐竜テーマパークにいる友人と電話でヴェロキラプトルって早いんだぜ!」「知ってるよ!」というやり取りをするのがここすきポイント

 そして肝心の戦闘シーンですが、本作のウリになっているだけあって大迫力。Dアーマーが有するアーマー(装甲)を纏った武装恐竜と反乱軍の「ガーディアン」による戦いはCGのクオリティもあって中々見応えがありました。中でも生身の恐竜にパイロットが搭乗したメカが乗っかり、アーマーに変形していき身を包んでいくプロセスは非常にメカニカルでロボット好きとしてもたまらないシーンです。一方で戦闘要員がみんな落ち着いている&BGMやSEが控えめなせいか、終始淡々としているのが気になりましたね。緊迫感があまりなかったのもあって、今回のジンのように無条件で騒いでくれる存在って作品に結構必要なのかも……?なんて思ってしまいました。

 

 

第2話「少年の秘密」

 戦いに巻き込まれたジンを巡り、各組織が様々な思惑を抱き動かし始めていく回。反乱軍の「レシアス」という人物が残した予言通りに現れたことから、Dアーマー側でジンをどう扱うべきなのかと揉めている大人たちの様子が印象に残りました。さらに帝国側に与している闇の商人「カイザー」も動き出し(Dアーマーは基本このカイザーの一派と戦っているようですね)、ジンを狙って誘拐を企むなど話がより複雑になっていく感覚を味わいましたね。戦闘シーンもカイザーのドロイド(機械兵士)とガーディアンたちという人間大の規模だったので、恐竜バトルを期待していた身としては面食らってしまいます。

 また主人公のジンのおちゃらけ具合も気になりました。まず恐ろしい目にあったのに、目覚めてから真っ先にご飯を要求してくる神経の太さには若干感心してしまいます。が、それ以降は他言無用にされていた事情を友人たちに話してしまうといった迂闊さ目立っていたのが残念でしたね。彼からすれば何が何だか未だに説明されていないということもわかりますが、生の恐竜を見てはしゃぎっぱなしの様子は可愛いもののどこか危なげな印象を受けます。天然主人公ということもあってか、危機感のない態度にハラハラさせられそうです。

 

 

第3話「ティーレックスの暴走」

 3話はサブタイ通り赤竜が突如大暴れし始める回なのですが、個人的には赤竜以上に司令官の「チェ・チョル」の方が厄介だと感じました。なるべく傷つけずに捕獲するよう命じたせいで、現場のメンバーに危険が及んでしまいかけた展開に絶句することになりましたね。赤竜を切り札と見ているのかもしれませんが、攻撃するなと行動を禁じるばかりで被害を考えない態度にはイラっとさせられます。あまりにも無茶振りが多く副司令官と揉めてばかりの様子が映されたので、この司令官は大丈夫なのか……?という不安が早くも募ることになりました。

 そんな窮地を救ってくれたのがジンと、これまた主人公の特殊性を表す展開があったのも大きなポイント。恐竜とのリンクテストで不合格だったのに、暴れる赤竜を1人で鎮めるという意外性で状況を打破する様子は、ジンと赤竜の関係性が特別であると認識するのに十分なシーンでした。他にも赤竜が起こっているわけでないことを見抜いたりするなど、赤竜の感情を読み取れるような発言をしていたのがこれまた意味深です。赤竜が飛び出したのもジンを追ってきただけのようですし、主人公と相棒の関係が他の登場人物とは異なっていることに興味が湧いてくる内容でもありました。

 

 

第4話「転校生」

 前回の出来事もあって武装恐竜のパイロット「リンカー」を育てるアカデミーに入学することなったジン。この回では過酷な訓練内容にジンが打ちのめされる様子が描かれていました。これまた定番の展開かもしれませんが、幼い頃から訓練を積んできた他リンカーにいきなり入ってきたジンがついてこれるわけがないのはまぁ当然ですね。そのうえ赤竜とのリンクのために運ばれたらまたもや誘拐されるなど散々すぎて笑ってしまいました。とはいえこの辺りのピンチはここまで事態の深刻さを呑み込めず、ヘラヘラしていたジンが真剣になっていく過程のように思えるので、そういった点では彼の覚醒に期待が持てます。

 そして今回の注目キャラは最年長リンカーの「ハンギョル」。孤立しているジンに優しくアドバイスしてくれる頼れる先輩ポジションとして登場してくれました。冒頭の模擬戦や食堂のシーンでの慕われようからも、彼が人格者であることが読み取れます。ジンが攫われた時も彼の恐怖を和らげつつ、救助に向かうといった完璧な対処を始めてくれたので早くも好感度が上がりました。(それに対して救助をよこすかどうかで揉めている司令部はさぁ……司令官はもしやスパイなの?って疑ってしまいそう)相棒のトリケラトプスミル」の武装形態がこれまた武骨かつシックな色合いで、他の武装恐竜と比べてもミリタリー色が強くて渋カッコよさを感じましたね。

 

 

 というわけで1話から4話までの感想でした。色々な展開が見られましたが、まさか4話になってまだ主人公の戦闘シーンがないとは思ってもみなかったです。(次回からようやくジンと赤竜がリンクするようですが、そこでも一波乱ありそうですね)昨今の展開が早い日本の作品を見慣れていると、このスローペースぶりには愕然とさせられますね。

 とはいえ何も知らない主人公が戦いに巻き込まれ、少しずつ事態を受け止めつつある様子をじっくり描いているのは素敵なポイント。まだまだ序盤ですし、世界観の説明などを少しずつやっていくのかもしれません。個人的に現時点でもワクワクしたり楽しめた要素が多かったので、今後の展開でより盛り上がることを期待したいと思います。今後もエピソードが溜まってきたらこのような簡易感想を書いていく予定なので、その時はまたよろしくお願いします。

 

 

 ではまた、次の機会に。