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ARMOREDSAURUS(アーマードサウルス) 簡易感想(第9~12話)

 

友情

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  • キム・ソジン
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 かなり久々となるアーマードサウルスの簡易感想。まずはここまでかかってしまったことに対する謝罪をば。約3ヶ月も放置してしまい、大変申しありませんでした。テレビで放送されたエピソードもかなり進みましたが、今回から再開して少しずつ感想を続けていきたいと思っています。

 

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↑前回までの感想についてはこちらの記事を参照。

 

 そして当記事ではタイトル通り9話から12話までの感想を書いていく予定です。荒んんだ関係を魅せる組織に対して少しずつですが親交を深めていく主人公たち、そして1話で登場したっきりだったレシアスや機械恐竜たちも再登場し激化していく戦いなどが今回の見どころをなっています。改めて久々となりますが、読んでいただければ幸いです。

 

 

 

 

 

第9話「思いがけない招待」

 前回から続いているスパイの話続きからスタートした今回は、大人たちと子どもたちそれぞれの苦悩を描いていたのがポイント。副指令の「ス・ヒョン」が監察チームの男にチョル司令官が怪しいと進言され、司令官との口論に発展するまでの流れは緊張感がありました。特に4話や5話での行動がジンの覚醒のために必要だったと主張する司令官に対し、「子どもたちを戦地に送り出さなければいけない」状況に胸を痛めている副指令の訴えに胸が締め付けられます。地球を守るためとはいえ幼い命を危険に晒さなければならない状況で、見守るしかない大人たちの苦しい選択と戦いが窺い知れます。(赤竜が今後の戦いになくてはならないという司令官の言葉も理解出来ますが、それでも子どもたちを何よりも想う副指令を個人的には応援したいですね
 そして後半はヨンフの母・アギョンの行動が目に付きましたね。ジンたちを家に招待する、という名目の探りは何ともキツかったです。表面上こそ穏やかな母親を演じている風ながら、ジンたちの家族のことなどを聞いていく嫌味な態度に軽く引いてしまいます。(特にセナに両親がいないことを度々聞いてくる辺りに嫌な奴だなこいつめぇ……!となりました)しまいには後々ヨンフを大声で叱りつけるなど、典型的な成績重視の教育ママの面をこれでもかと見せてきてヘイトが溜まりに溜まりました。ジンが天然のおかげで全く堪えていなかったのはかえって癒しになりましたが、叱られているヨンフをこっそり見てしまった時などの気まずさもしんどかったですね。総じて子どもが大人に振り回されていた回だったと言えます。

 

 

第10話「友情」

 大人たちの相手をしてしんどそうなヨンフたちを見た前回とは一転し、今回はジンたち主人公の距離を縮めていくほっこりしたエピソードとなっていました。前回ラストの続きであるカイザー軍との戦闘ではSリンカーたちのコンビネーションが最大の見どころで、リオがブルズを運んでくれたりラプトルが仲間を足場にして大ジャンプするなど恐竜アクションに幅が出てきたのが興味深かったです。特にヨンフが意固地になっていたジンを嗜めて、リオの飛行能力を存分に活かしてくれたのが好印象。彼なりに心を開きつつあるのが伺えますね。

 そんなヨンフのジンへの態度は訓練の日々でも描かれており、中でも気球のシーンの飛び降りは色んな意味で衝撃的でした。リオの背に飛び乗ったヨンフの誘いに素直に乗るジンと、彼が本当に飛ぶとは思わず動揺するヨンフのやり取りにはハラハラさせられつつも心が暖まります。母の件で「飛ぶのを止められたら……」という心情を吐露するヨンフには胸が痛むだけに、ジンとはサブタイ通りの友情を育みつつある状況が何とも素敵でしたね。

 本筋とあまり関係のないところでは、Dアカデミーの訓練生たちの様子が微笑ましかったですね。美人養護教諭の「イ・セヨン」先生に診てもらいたいがために、怪我をしたと訓練を抜ける少年たちが実に思春期していました。鼻の下を伸ばすシーンからも、何だかんだで彼らはまだ若者であることを強く印象付けられます。

 

 

第11話「目を覚ました予言者」

 宇宙反乱軍のリーダー・レシアスがついに目覚めた回。以前から目覚めるのに20年はかかるようなことが言われていましたが、思ったよりも早い覚醒で劇中の人物共々驚かされました。そしてDアーマーにとって頼もしい味方の復活であるかと思いきや、反乱軍は反乱軍で腹に一物抱えていそうな描写をチラホラ出していたのが気になりましたね。中でもDアーマーの作戦立案AI「オニックス」がレシアスの力の一部だと判明し、実質彼女が組織を動かしていた事実には唖然とさせられます。あくまで別の組織とはいえ、決して味方とは言い切れない態度がこれまた不穏です。スパイの件だけでなく協力者も警戒しなければならない司令官にはちょっと同情してしまいますね。

 そうして怪しさ満点の復活を遂げたレシアスですが、ジンに彼と両親の秘密を明かす場面は比較的フレンドリーだったのがまた印象的。ジンの両親が何故亡くなったのか、その背景を微笑みながら親切に話してくれる姿にちょっと困惑させられます。とはいえ母たちに守られた事実を知り涙を流すジンにはウルっときましたね。ずっと気になっていたであろう両親の秘密を知れた彼の様子を見て、安堵の気持ちも何だかんだで湧いてきました。(余談ですがこのレシアスの説明が大体1話冒頭の世界観説明とほぼ同じだったので、これなら1話の説明パートは丸々カット出来たのではないか?と疑問に思ったり)まとめるとDアーマー幹部には不適な態度を、リンカーたちには聖母のようなキャラを見せるレシアスがこれでもかと強烈なインパクトを残した回でした。

 

 

第12話「砂漠の戦友」

 レシアスの目覚めに呼応するかのように、真の敵である機械恐竜帝国も本格始動。1話以来となる機械恐竜(なお今回出てきたのは「メガマックスミロドン」ですが)とのバトルにテンションが上がる一方、一筋縄ではいかない展開に手に汗握ることになりました。まずはカイザー軍のロボット兵器と比べても格段に強い敵相手に苦戦するジンが印象に残りましたね。10話と同じようにコンビネーションで攻めていくヨンフ&アインとは対照的に、セナはジンの加勢を拒んでいた点も苦戦の描写に拍車をかけていました。ついに始まった強敵との戦闘に、これまで通りの戦い方では通用しないことが否が応でも伝わってきます。

 さらにガーディアンズの単独行動など、レシアスの不穏な描写が引き続き確認出来たのも見逃せません。自分が狙いだからといって機械恐竜の前に現れたのは単なる彼女の迂闊さを表しているだけなのか、それとも別の狙いがあるのか……アーマードサウルスだけで戦わせることにこだわる辺りにもきな臭さを感じずにはいられません。他にも彼女に従うガーディアンがペアを組んでいたジンたちを放っておくシーンでも、あくまで協力関係に過ぎないと視聴者に教えている感覚を覚えました。ジンたちリンカーとの四者四葉のやり取り(個人的にはジンの「年齢なんてただの数字でしょ?」がここすきポイント)を繰り広げながらも、どこか距離感のある反乱軍を信用していいのか迷いっぱなしです。

 

 

 というわけで今回のアーマードサウルス感想でした。味方の宇宙反乱軍と敵の機械恐竜帝国それぞれが動き出し、戦いが本格化していくことを感じる展開となってきました。特にずっと期待していた武装恐竜(アーマードサウルス)VS機械恐竜の戦いがようやく描かれたのが嬉しかったですね。売り文句である「メカ恐竜同士のド派手な戦い」を見られることには素直にテンションが上がります。

 その一方でDアーマーと反乱軍の関係に早くもヒビが入りかけているのも大きなポイント。頼もしい味方だと思っていたレシアスも単純に味方とは言えないようで、最早誰を信じたらいいのかわからない状況に陥ってきました。子どもたちが信頼を深めていく中、大人たちの腹の探り合いも大きな見どころになってきたように思えますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。