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2023年夏アニメ簡易感想 その1

 

 

 ジメっとした暑さを感じ始める7月に突入し、同時に夏のアニメの放送もスタートしました。どの作品を見てどの作品の感想を書くか、この時期になるとメタレドはいつもこれに悩まされることになります。しかし何だかんだでそういった作業にも楽しさを見出しているところがありますね。

 前置きはここまでにしておき、今回から2023年夏アニメの感想を開始します。まだ放送開始していない作品ばかりで新しく感想を書く作品は少ないですが、例によって前季から続いている作品の感想と交えながら書いていく予定です。今季アニメの感想の方もよろしくお願いします。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

※今週の『ポケットモンスター リコとロイの旅立ち』はお休みだったため感想はありません。

 

 

 

 

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~

第1話「錬金術士」

 人気ゲームを原作にしたアニメがついに放送開始。原作ゲームをプレイしたことはないまま見ることになりましたが(『アズールレーン』のコラボイベントでキャラクターだけは知っています)、灼眼のシャナ』の高橋弥七郎氏が手掛けているということもあり結構楽しみにしていました。主人公「ライザリン・シュタウト」の肉感的なボディが噂通りであることを確認しつつ、明らかに下半身を中心に見せていくアングルの作画にある意味で慄くことなりましたね。

 それはともかくストーリーですが、島育ちのライザが新しいものを見つけに冒険に出る様子に見入ることになりました。なんてことのない日々に飽き飽きして、平凡な自分その足で平凡名乗るのは無理があるでしょを変えようとするライザのキャラクターは何とも共感を覚えますね。島の暮らしが嫌いなわけではないけれど、今とは違う“何か”を見つけたい」というモノローグは、漠然とした憧れを抱く若者らしいリアルさがあると感じます。

 そこから島に訪れた様々な人物との出会いを経て、錬金術に興味を抱いていく流れもベタながら安心感がありました。試験官をそのまま入れる錬金術の調合シーンはちょっとツッコミどころを感じましたが*1挑戦する過程でライザのテンションが少しずつ上がっていくのが素敵でしたね。個人的には素材採取のシーンが印象深く、身近なものが錬金術の素材になるかもしれないことにワクワクするライザの姿は見ていてどこか心躍らされます。上でも触れた今とは違う何かは、すぐ身近にあったという答えで主人公の世界を広げていく展開には舌を巻くばかりです。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第14話「March winds and April showers bring forth May flowers.(三月の風と四月の雨で五月の花が咲く)」

 仕掛けられる側が事情を知ってしまったサプライズやドッキリほど難しいものはないということがよくわかる回。フガン&ムガン兄弟との戦いの後に平和なヒーロー活動が戻ってきたことにホッとしつつ、虎徹とバニー復帰のサプライズ関連の話のコミカルさに大いに笑わせてもらいました。うっかり話してしまった折り紙ロックの2人にも笑ってしてしまいますが、それ以上に某演技で悔しがるふりをする虎徹があまりにもシュールで見ていて腹筋が痛くなってきます。

 上のサブタイをいきなりキリっと言い放つ虎徹や横でバーナビーが笑いをこらえているところなど、本当に愉快やり取りに仕上がっていましたね。それでいてみんなで虎徹たちの復帰を喜んでくれるのが素敵で、彼らヒーロー同士の絆の深さが改めて感じられます。(あとは虎徹推しのジョリーさんが2人に助けられるという、彼にとってある意味でのサプライズが待っていた展開がここすきポイント

 一方で後半発生した事件の奇妙さには頭を傾げるばかり。如何にも一般市民のNEXTが突然暴れ出す絵面からは、前回脱獄した「グレゴリー・サンシャイン」の仕業であることがすぐに察せられました。自由の身になったのに何故こんなことをするのか?と真っ先に疑問を抱きます。しかし例の薬を持ち逃げしたこの男の真意が全く見えないので、得体の知れない不安を感じずにはいられなかったです。

 

 

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

第1話「はじまりのうた」

 ラブライブ!サンシャイン!!』の登場人物たちが異世界ファンタジーの世界で暮らしていたら……?というパロ設定で始まった全く新しい本作。善子もとい「ヨハネ」が主人公を務めるということもあり、シリーズ初の試みに以前から期待していました。過去作とはあまりにも毛色が違うものの、後述の歌のシーンなどで本作がラブライブであることを意識させてくれたのも特徴的です。

 内容としては上京してきたもののすぐに帰ることになったヨハネの再起の物語といったところ。故郷のヌマヅに居続けることを嫌い、自分にしか出来ない“何か”を探しに都会に出ていたヨハネのキャラクターにまず複雑な心境を抱くことになりました。地元愛を持っていた原作とは違う点もショッキングですが、何がしたいかもわからないまま飛び出た辺りに彼女の若さを感じますね。新しいことがしたい欲求ばかりが先行しているヨハネが、ヌマヅにて自分の「夢」を見つけていくのが恐らく本作のキモなのでしょう。

 そんなヨハネを取り巻く周囲も印象的。いきなり喋った犬(?)の「ライラプス」はヨハネを嗜めながら、彼女の行動を後押ししてくれる世話焼きお姉ちゃんといったところ。そして「ハナマル」は幼馴染として、ヨハネの歌に夢を与えられたことを明かしてくれたのが素敵でしたね。未だはっきりとしたものを掴めていないヨハネですが、かつてハナマルの元気付けてあげたように何か出来ることを見つけていくことに期待したいです。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第65話「ハコの中身はプップクプー」

 

「ラッシュデュエルなどやらーぬ!!みんながみんなラッシュデュエルで解決できると思うな!」

 

 え、そこツッコんじゃうの!?となった回。「上城」の名前が出てきた時は思わず喜んだものの、ユウディアスのデッキを奪って謎のラッパデュエットに持ち込む箱入り(物理)娘に大いに唖然とさせられました。そんなエポックちゃんこと「上城慧方子(かみじょう・えほこ)」は実に傍若無人でしたが、元ネタであろうタイガー姉ちゃんと比べると人見知りという事情もあってまだ可愛げがありましたね。(それにしても彼女の家に送られてきたイスになったルーグ大王はどういうことなの……?)

 そんなエポックのやりたい放題を面と向かって付き合うユウディアスとの関係もどこか微笑ましかったです。中でも「ラッシュデュエルはいつでもここにある」というシュレディンガーの猫を超えた理論をしてくるユウディアスにも驚かされました。しかしある意味でラッシュデュエルに救われたユウディアスらしいポジティブぶりでしたし、遊戯王シリーズお馴染み「見えるけど見えないもの」に通じるものも感じます。

 あとは遊戯王アニメ特有のデュエル大会開催の展開が待っていたのも注目ポイント。「ギャラクシーカップ」開催を目指す途中の各キャラのワチャワチャぶりには早速ほっこりさせられました。一方でマキシマム技術の出所や遺跡の謎など未だ解っていない問題にも触れており、今後の展開を予感させる要素もチラホラ見られましたね。やっぱりベルギャーを創った創造主が関わっているのでしょうか……?

 

 

 今回感想を書いたライザとヨハネですが、両作品とも主人公「故郷での生活に飽き飽きしているor嫌気がさしている」「何がしたいのかはっきりしないまま行動する」といった共通点を持っていることに書き上げてから気付きました。奇しくも似たような動機を持った主人公が続けて登場するのは中々に面白い事態だと思います。

 さらに加えると、春に始まったアニポケの主人公・リコもある意味でそういった要素があるのが興味深いです。新しいことを始めようとする主人公にはありがちな設定ですが、それが現代での作品でも通用することに不思議な感覚を覚えます。それとも今だからこそ受けているのか?なんてこともつい考えてしまいますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:原作のゲームは未プレイだが、ゲームでの描写から来ているのかと考える。