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2023年夏アニメ簡易感想 その15

 

 

 

 電子ゲームを遊んだことがある人なら知らぬ者なき「ミスタービデオゲーム」ことスーパーマリオ。そんなマリオの声を担当してきたチャールズ・マーティネーさんが、マリオの声を引退することが先日発表されました。『スーパーマリオ64』で初めてマリオの声を当ててから27年間ずっとゲームのマリオを務めてきたということで、個人的にはこの人の偉業にまず驚かされます。マリオと言えばこの声!というイメージを確固たるものにしていたチャールズさんがマリオを引退するというニュースに、ちょっとした歴史の節目を感じました。

 とはいえチャールズさんはマリオ親善大使なる役職に就任するらしいので、まだまだこの人のマリオを聞く機会はありそうな予感がします。また新たにマリオを務める声優は未発表とのことですが、次はどのようなマリオの声が聴けるのか結構期待大ですね。僕も少なからずマリオのゲームを遊んだことがある身として、これまでのマリオへの敬意と新しいマリオへの期待を抱き続けたいと思います。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

※『ポケットモンスター リコとロイの旅立ち』第18話は個別感想で書く予定です。ご了承ください。

 

 

 

 

呪術廻戦(2期)

「閑話後編」

 総集編の後半はアニメ1期のおさらい。ということで本家主人公である虎杖悠仁をその仲間たちを中心とした物語を振り返ることが出来ました。1期の放送が2020年の夏だったことを考えるとおよそ3年ぶりということもあり、その内容にとてつもない懐かしさを覚えましたね。真人といった極悪非道の敵との戦いなど、目を背けたくなるような出来事も多かったのですが、当時視聴していた時の興奮が戻ってきたようで中々に楽しかったです。

 中でも主人公の虎杖のキャラクターに安心感を覚えますね。「正しい死」というものを常に考え、悩みながらも前に進み続ける彼の姿勢には改めて好感が持てます。何より乙骨や五条たち他の主人公の頭のネジの飛びっぷりを見た後だと、虎杖の素朴な善良ぶりが本作において如何に貴重なのかがよくわかります。この先の本編でも、この主人公の「優しさ」が物語における清涼剤になってくれることに願うばかりです。

 

 

スパイ教室

第18話「File 《夢語》のティア」

 

モニカ「君って本当に色仕掛けが得意なの?」

 

 い、言いやがった……!視聴者的にもちょっと思っていたことを……!ということで本編でも実質的な主役だったティアのメイン回は、自称恋愛マスターの彼女の本気を垣間見ることが出来ました。サラを騙そうとした恋愛詐欺師に対し、相手を本気でサラに惚れさせる→クラウスという「自分以上の男」で打ちのめす脳破壊コンボを喰らわせるエゲつなさには思わず笑ってしまいます。相手の目を見て心が読めないとポンコツですが、逆に心さえ読めればまさに百戦錬磨。「恋愛に関してなら私は無敵」というティア本人の談も納得の手腕でした。

 また今回は灯メンバーがかつてないほど一致団結していたのが印象的です。メンバーの中でも庇護欲の強いサラが嵌められたこともあり、彼女たちの仲間意識の強さがここぞとばかりに発揮されていたのは良かったですね。(中でも普段メンバーと距離を置きがちなモニカがいつになくサラたちに優しくて協力的だったのがここすきポイント)前半のワチャワチャ具合から途端にスパイ技術の高さを披露する辺り、彼女たちの実力とチームワークを改めて感じることが出来ました。

 

 

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~

第8話「錬金術は爆発だ!」

 クラウディアの父・ルベルトが課した次なる課題……という名のゴミ処理を任されたライザたち。サブタイからまたもや爆弾を使うのではないかと最初ヒヤヒヤしたものの、思いのほか冷静に考えるライザに感心させられました。風を使用した兵器みたいな代物が出来上がりつつも、あくまで困っている人を助けるために使うためと決してブレない点にも好感が持てます。そうしたライザの頑張りが実ったとばかりに、パッドさんたちの応援を受け島の住人たちに錬金術を認めてもらいつつある展開にほっこりさせられましたね。

 そうして住人たちの見る目を変えただけでなく、ライザの見る目にも変化の可能性が出てきたのも今回の注目ポイント。「アガーテ」姉さんが島の外で騎士に合格した話をする中、彼女がこの島への郷愁を馳せていることを知るくだりは何とも興味深かったです。ずっと島の窮屈さに嫌気が差していたライザも、ここ最近は故郷やそこに暮らす人々に対する印象が変わりつつあるかのような会話にほっこりさせられました。錬金術を通して、ライザの世界が外だけでなく中も広がっているのかもしれませんね。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第20話「The darkest hour is just before the dawn.(夜明け前が一番暗い)」

 闇の処刑人ルナティック、再び出現。前回のユーリ母の死があまりにもショッキングだったあまり、怒りのままにルナティックとして犯人に粛清するユーリにまず胸が痛みました。復讐を果たしても気持ちは晴れず、戻らない家族への後悔を募らせるばかり……1期の頃から矛盾した正義を振りかざす彼に不安を覚えていましたが、その矛盾がここにきて爆発してしまったような気がしますね。

 そんなユーリのお労しさは止まらず、虎徹たちにとうとう父・Mr.レジェンドについて告白した時は衝撃を受けました。ヒーローにこだわってしまったばかりに自身の正義と手段を汚すことになってしまった父への怒りとやるせなさ、それを聞いたうえで間違いを犯さないことを誓う虎徹の眩しさにやられている様子は本当に可哀想でした。トドメとばかりに父の幻覚が自分を許した(ヒーローではなく普通の父としての姿で諭してくれたのが意味深です)ことでさらに心を痛める様子は、もう見ていられなかったです。

 対して虎徹とバーナビーは、前向きにキングオブバディヒーローを目指す様子が素敵でしたね。ヒーローの勝手な出動の厳罰化やバーナビーの足の件など現状が悪化していくばかりですが、そのうえでヒーローとしての自分たちを捨てない彼らの姿は見ていてどこか明るくなってきます。上述のヒーローのネガティブな面に縛られているユーリとは対照的に、彼らは2人だからこそポジティブなヒーロー像を追い続けられているのかもしれません。

 

 

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

第8話「届け!Sea breeze」

 ヌマヅのお祭りを楽しむ少女たちに早くも癒された前半。各々の出店の個性の強さが印象に残る中、ヨハネがまたもや便利屋をこなしていたのが面白かったです。タコ焼きの屋台を任されて最初はどうなることかと思っていたものの、こちらの予想よりもずっとノリノリ&みんなに助けられて何とかこなしていたので一安心。中でも度々ヨハネと戯れているちびっ子3人組がお手伝いに入ってくれたのは意外かつ感動的でした。

 そんな中で杖を失くす展開にちょっと胸をザワつかせることに。杖がないと歌えないと嘆くヨハネの焦りは見ていて辛かったです。ここ最近は自信が付いてきたように見えていましたが、杖やライラプスのような支えがなければ彼女はまだまだ前を向けないことがわかります。今回は何とか杖が見つかったものの、本当に杖なしでも立たなければいけない事態がやってきたらどうなるのか……今後あり得るかもしれない展開に早くもドキドキさせられます。

 それはともかく、今回の最大の目玉は挿入歌「Wonder sea breeze」のライブシーン!本作でもついに9人揃っての歌と踊りが満を持して披露されたのは嬉しかったです。ヨハネをセンターに彼女と仲間たちの出会いと成長を綴っているかのようなダンス構成(リコとマリとの組み合わせが多いのがここすきポイント)に、もうテンションが上がりっぱなしでした。この9人をずっと待っていた分、最高のライブを見れた気分です。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第72話「復讐するはワレにあり」

 まさかみつ子が本作の蘭世アイズ持ちだったとは……宇宙ロマンスデュエル詐欺野郎(ズウィージョウ)への恨みつらみを募らせていたみつ子の復讐の機会が訪れた時はどうなることかと思っていましたが、彼女の意味不明なまでのチョロさに愕然となりました。そもそもの馴れ初めがほとんど勘違いだったというのも驚きで、ズウィージョウに一目惚れ&彼の言葉をいいように解釈してついていったのはあまりにも予想外です。しかもあれだけの怒りをデュエルを通じて解決し、またもや勘違いで惚れ直したこと(一応またおのれズウィージョウ!となりましたが)には苦笑いするほかありません。小林ゆうさんの演技力も相まって、みつ子の意外なキャラに終始困惑させられる回となっていましたね。

 対するズウィージョウは上述のみつ子の濃さもあってかいつもと比べてシリアス寄り。ダークネスカードの謎の探ろうとしているほか、一度は切り離したみつ子への感謝の言葉を残す姿には思わず惚れてしまいました。言い方が悪いだけで本人は至って真面目なのが伝わってくるだけに、それが変な形に曲解されてしまう展開に笑いが込み上げてきます。とはいえデュエルの実力そのものは相変わらず高く、みつ子のダークネス・サンサーラを奪って彼女を助けるプレイングには舌を巻きました。ディノワのカードを使いこなしていたことといい、この男は案外無自覚女たらしなのかもしれません。

 

 

 マリオと言えば公開中のアニメ映画の人気も今凄まじいですね。現在も観客動員数といったなお記録を伸ばしているとのことで、マリオ人気の高さを実感させられます。そんなマリオがより世界に注目されているタイミングで、上の声優交代を行ったのはかなり大胆な決断と言えるでしょう。マリオが新しい時代に突入しつつあることを、何となくですが感じずにはいられなかったです。

 

 

 ではまた、次の機会に。