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2023年夏アニメ簡易感想 その19

 

 

 

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 今や知らぬ者なき人気作となっている『ポケットモンスター』シリーズ。その初代ゲームである『ポケットモンスター赤・緑』を原案としたポケットに冒険をつめこんでなるドラマの情報が先日報じられました。ポケモンのドラマと言っても『名探偵ピカチュウ』のようなポケモン世界の実写化ではなく、かつてポケモンのゲームを遊んだことのある主人公を描いた現実社会の物語の模様ポケモン世界の実写化ではないのは残念ですが、これはこれで惹かれる内容ですね。

 日々働く中で疲弊した主人公が、かつて遊んだポケモン赤・緑にもう1度触れていくことでかつてのワクワクやトキメキを取り戻していく……恐らくはそんなストーリーになっていくのでしょう。現実社会ならではのしんどい描写も多そうですが、その分終盤はどこか爽やかな物語となっていくことが予想されます。以前『おジャ魔女どれみ』を見た女性たちを描いた『魔女見習いをさがして』を見て感動した身としては、こちらにも期待を寄せてしまいますね。果たしてどんなワクワクを見せてくれるのか、ちょっと確認しておきたいところです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター リコとロイの旅立ち

第20話「カブさんのバトル修行」

 サブタイにもある通りガラルのジムリーダー「カブ」さんのバトル指導を受けることになった今回は、リコがトレーナーとしての道について考え始める重要な物語が描かれました。ヒトモシ協力のうえで行われたロイとの競争や、ジムトレーナー候補生「ワカバ」とのバトルでリコの優しさと闘争心の薄さが見えてきたのが興味深かったです。

 ワカバのことを想うあまり、勝負を譲ってしまいかえって彼女を傷つけてしまう過程は胸に来るものがありましたね。最終的に和解出来たものの、この温度差の違いは如何ともし難いものがあります。終始バトルにノリノリだったロイに対して、リコにとってバトルはあくまで自衛の手段に過ぎないことを再確認しました。(一方でこのはの使い方など、バトルセンスに関してはリコの方が優れているような描写があったのも面白いところ)

 そんなちょっと考えさせられる展開だっただけに、リコたちを導いたカブさんの名指導者っぷりが素晴らしかったです。リコのバトルに対する姿勢を否定せず、ワカバの気持ちも代弁してくれる采配には感心しっぱしでした。そして「トレーナーの数だけ道はあっていいはずだ」と、バトルだけが全てではない考えに感激させられます。(それでいて相棒のマルヤクデとのバトルといい、本人はストイックなのが良き)バトルにこだわらないリコの道は、果たしてどんなものになるのか気になってくる回でしたね。

 

 

呪術廻戦(2期)

第30話「そういうこと」

 過去編や総集編を越え、物語はいよいよ本編の時間軸へ。虎杖たち高専1年生組に懐かしさを覚えつつ(あと冒頭の『ミミズ男』の作画の良さ吹き出しつつ)、虎杖のかつての同級生「小沢優子(おざわ・ゆうこ)」の彼への好意に衝撃を受けました。彼女の恋心を理解したうえで乗っかる野薔薇&恵に笑ってしまった一方で、別人のようになった優子を一目認識した虎杖に舌を巻いてします。人を見た目で判断せず、その内面を見つめてくれる主人公にちょっと感激してしまいますね。パチンコ帰りっぽいですが。

 その一方で優子の過去回想、そこから来る自己嫌悪を諦めに胸が締め付けられることに。自分の見た目を指摘してくる連中を嫌いながらも、そんな連中と同じ価値観を抱えている自分が嫌になっている心情は結構リアルで身に迫るものがありました。その故上述の虎杖の眩しさに当てられしまうのも仕方ないでしょう。「オタクに優しいギャル」は誰にでも優しいから特別な相手にはなれないんだね……そんな彼女の儚い恋に切なさを覚える前半でした。

 そして後半はずっと気になっていた内通者がメカ丸だと明らかに。なるほど彼の術式なら内通者になりえること、何より健康な体を得たいという理由に納得させられました。肉体を得てから殺しにかかる真人との戦いを繰り広げる彼の実力(そしてエヴァそっくりのロボット)にも驚かさましたが、死亡フラグが立ちまくっていることに不安を覚えずにはいられません。

 

 

スパイ教室

第20話「MISSION 《夢語》I」

 灯メンバー全員を連れて行く新たな任務が始まるということで、今回は再びティアにスポットが当たることに。マティルダの件では散々だった彼女がスパイとしての自信を失いつつある中、リリィたちの作戦で蚊帳の外に置かれてさらに曇っていく展開に思わず顔を覆ってしまいました。自分に作戦が知らされてなかったことを最善と言葉では受け入れつつも、足手まといになっていると痛感しているかのようなティアの態度が胸に突き刺さります。クラウスには期待されているものの、不安に駆られるティアの気持ちもわかってしまうからこその辛さがありましたね。

 そして今回もう1つの見どころとして驚いたのは屍もといローランドを連れて行ったことですね。捕虜として有効活用しようという算段なのでしょうが、クラウスをはじめとした面々からの扱いには笑いつつも不憫に感じてしまいます。あんなボロ負けを見瀬ておきながらクラウスをライバル視し続ける面の厚さ、そのまま彼にのされる流れはあまりにも滑稽でした。というか捕まっているのに何で未だに大物ぶっているんだこいつ……ティアとは別方面でお労しさが滲み出ているこの男の行く末や如何に。

 

 

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~

第10話「討伐隊を追って」

 前回登場した竜の討伐のためにアガーテ姉さんやボオスたちが向かっていった中で、ライザたちの決意が描かれた今回。アンペルさんたちも不在で頼れない今、自分たちでどうにか出来るのかと考え動き出すまでの流れにグッときました。不安に駆られて仕方がない気持ちを抱えながらも、みんなを助けようとする雄姿からはライザたちなりの覚悟と成長が感じ取れます。恐れながらも進むヒーローのような構図に、胸の高鳴りが止まりません。

 そんなライザたちの出立に対し、彼女らの親たちが三者三様の反応を示したのも今回の大きなポイント。態度はそれぞれ違っているものの、同じように子どもたちを心配していることが伝わってきましたね。中でもレントの父はぶっきらぼうながら、息子の無茶を放っておけなかったかのような感情が読み取れます。それ故に子どもたちが各々のやり方で親たちに認めてもらったり、黙って出て行ったりする様子に胸打たれました。黙って出ていったものの母たちから見送られていたライザにひた向きさ故に父を認めさせたクラウディア、父から剣をぶっきらぼうながらに託されたレントなど、異なる魅せ方に感動させられる回でした。ところで唯一描かれなかったタオの家庭ってどうなっているのでしょうか?

 

 

TIGER & BUNNY 2

第22話「Coming events cast their shadows before.(事が起こる前に影がさす)」

 アッバス刑務所のX大暴走事件を止めるため出動したヒーローたち。今回は劇中でも言われていましたが、「犯罪者の同窓会」とも言うべきヴィラン勢揃いの絵面に興奮させられました。テレビアニメ第1期や劇場版で登場したNEXT犯罪者たちが次々と再登場し、個性豊かな能力で再び虎徹たちを苦しめていくので思わず懐かしさに浸ってしまいます。(『The Rising』のヴィルギルが大慌てで倒されたのは残念でしたが)さらには2期で度々名前が出てきた「L.L.オードゥン」まで出てくるなど、かつてない強敵ラッシュにテンションが上がりっぱなしでしたよえぇ。

 そんな厄介な敵だけでなく警察の鎮圧もかわさなければならない虎徹たちの必死さも伝わってくる中、イワンたちがエドワードを止める展開にほろりときました。かつての過ちを償ったうえでヒーローになろうとしている彼に、これ以上罪を重ねさせまいとする彼らの姿は見ていて泣かずにはいられなかったです。上述のヴィランたちも含め、過去作を見ていると得られる興奮と感動も大きい回に仕上がっていました。

 他にはついに明かされたプランAの最終目的も見逃せないところ。前半アッバス刑務所の“A”かとミスリードを誘っておき、Cパートで「アウロラの殺害」だと判明する流れにはまんまと驚かされました。刑務所だけでなくアウロラ暗殺まで阻止しなければならないカオスな状況になってきましたね。

 

 

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

第10話「いってらっしゃいヨハネちゃん!」

 1話に出てきたお姉さんの再登場に驚きつつ、ヨハネがオーディションに誘われたことにさらにびっくりすることになった第10話。再びチャンスを掴んだものの、今のヨハネがそのことを素直に喜べずにいる状況に深く共感を覚えました。ヌマヅでの充電期間を経て様々なことを吸収してきた彼女にとって、オーディションを受けるのが正しいことなのか悩むのも当然と言えるでしょう。ただ都会に行きたかったあの頃とは違う今のヨハネに複雑な感情を抱かずにはいられなかったです。

 そんなヨハネを応援するみんなの様子もまた複雑な気持ちで見ていましたが、同時に祝福してくれる人々の温かさにも胸打たれました。誰もが純粋にヨハネの成功を願っていることが伝わってくるので、どこかウルっとさせられます。何だかんだで優しい想いに満ちている世界だなぁ……と改めて思いますね。(ここまでくるとみんなとの生活をヨハネは手放されるのか、それが今後の焦点になりそうな気がします)そんな中襲い掛かってきた謎の異変再びにもザワザワさせられましたし、終始情緒を乱されがちな回でした。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第74話「アタクシのロード」

 ロヴィアン大好きなユウナの1人立ちがメインだった今回。ロヴィアンやアイツ(遊我)と憧れの人の背中を追ってきたユウナが、自分のロードを見つけるために離れる決心を固める流れはベタながら心震えるものがあります。例によってユウナがダークカードに乗っ取られた時はどうなることかと思いましたが、第三者に水を差されて怒るロヴィアンのおかげで脱することが出来て一安心。むしろユウナのために敢えて突き放すロヴィアンのカッコよさが印象に残りましたね。色々あったものの、最終的にユウナのロヴィアン盗賊団卒業が無事なされて何よりです。

 一方遊飛&ズウィージョウサイドでは遺跡を巡るリアルファイトが繰り広げられてちょっと唖然。闇落ちしっぱなしだった遊歩たちが変なポーズで襲い掛かってくるだけでもシュールなのに、ガクト&マグトの謎の合体技で困惑がさらに加速しました。そのうえ遊飛シューバッハ剣を振るうなど、意外な奴らが意外なリアルファイト適性を見せてくる展開に動揺が止まりません。ある意味で遊戯王らしさを覚える展開でしたが、その唐突さもあっていざお出しされるとやはり驚いてしまいますね。

 

 

 上のドラマに限らず、最近のポケモンは映像作品への気合がかなり入ってきていると思う今日この頃。ポケモンカードゲームやSVのゲームをそれぞれ主題としたアニメが展開されてきていますし、このシリーズが発展していくのを実感しますね。ファンとしてはこの調子でどんどん新しいことにも挑戦していってほしいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。