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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第22話「暴走!邪神の覚醒」感想

“煽り”と“怒り”の爆走覚醒

“待”ってたぜェ!!この“瞬間(とき)”をよォ!!

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  • 巧み(?)な煽りに目覚める邪神

 実質番外編だった前回から本編に戻り、またもやリッパー教授の暗躍が描かれた今回のデュエマWIN。この前はウィンの中に宿る闇のマナを引き出したということで、今度は邪神くんの力そのものを引き出すための特別授業を計画してきました。「お邪神くんをより強大で邪悪にパワーアップさせる」と言ってのけたり、ウィン以外のデュエマさいこークラブメンバーを露骨に敬遠していたりと、自分の目的を隠さない姿勢がかえってこの教授の怪しさや底知れなさを助長させていたと思います。

 邪神の力を引き出して究極の邪神にするためには怒りという心の闇が必要……と劇中で説明していましたが、リッパー教授による邪神くんを怒らせる授業内容には笑ってしまいました。光文明のカードやボルシャックなど邪神くんが嫌がるカードを渡してキレさせるやり方はギャグそのものですが、それに起こってしまう邪神くんも中々単純です。一方で後述の授業でウィンをべた褒めし、敢えて邪神くんの不回答と比べさせる手法は上手いと思いましたね。プライドの高い邪神くんが見下している人間より下に扱われることに我慢ならないのは火を見るより明らか。邪神としての誇りを刺激して怒りを引き出したリッパー教授に、悔しいですが感心させられてしまいます。でも「ザコザコ♡」言うところはメスガキかな?とか思ったり。

 その結果闇の力をあっさり覚醒させた邪神くん。何故か暴走族スタイルになってバイクを乗り回す絵面を披露した時のコミカルさには最初困惑させられたものの(「○○たい」とか「○○ずら」とか色んな地方の訛りが混ざっているのもおかしいです)、デュエマ中でなくても邪神ゾーンを貼れるなどパワーアップ自体はしていることは伝わってきました。新しい力を得た邪神くんとそれをあっさり使いこなすウィンの実力もさることながら、個人的にはやはりこれらを引き出したリッパー教授が気になってしまいます。主人公を着実に成長させてくれる良き師匠ポジションのようにも見えますが、本人の怪しさのせいでどうにも信用出来ません。前々回に続いてウィンたちがリッパー教授の手のひらで踊らされているように見えて仕方のない回となりました。

 

 

  • 暗き闇の道より爆走する、生と死をまたに駆ける覇王

アビスベル=覇(デス)=ロード 闇/自然文明 (7)
クリーチャー:アビスロイヤル
パワー11000
▪️革命チェンジ:コスト5以上のアビス
▪️自分のアビスすべてに「マッハファイター」を与える。
▪️W・ブレイカ
▪️自分のターンの終わりに、コスト6以下のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地またはマナゾーンから出してもよい。
▪️各ターン、相手のクリーチャーがはじめて攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。

 リッパー教授によって怒りと心の闇を引き出された邪神くんもとい《アビスベル=ジャシン帝》が、新たに自然文明の力を得てパワーアップした姿。ウィンにとっても初となる多色のオーバーレアです。何と言っても目に留まるのが仰々しいライダースーツとヘルメットを纏い、巨大な改造バイクにまたがっている姿。以前の玉座でふんぞり返る姿から一転して暴走族の総長(ヘッド)のような佇まいになりました。初変身時の口調やキャラも大きく変化しており、配下を動かす帝王から自ら先導していく総長になったかのような印象を受けます。(一方でアニメではAKIRA』や『仁義なき戦い』『東京卍リベンジャーズ』のパロディをやりまくっていたのも気になりましたが……)

 カードとしてはコスト7というそこそこの重さですが、コスト5以上のアビスを対象にした革命チェンジによって早出しが可能。アビスはアビスラッシュによって即攻撃が可能なクリーチャーが多く、さらに革命チェンジすればデッキボトムに戻るデメリットも帳消しに出来るなど取り回しの良さには目を見張るものがあります。チェンジ元の候補としては軽減能力を自前で持った《テブル=ザザーム》や、革命チェンジで離れた時にメクレイドを行える《スパトー:ド:スパトゥー》が狙い目といったところ。進化前のジャシン帝で軽減して墓地から出すのもアリですね。

 そうして出てきてからはまずアビス全体にマッハファイターを付与する能力を活かせます。アビスラッシュで相手プレイヤーを攻めるのは得意でもクリーチャーは除去をしなければならなかったアビスにとって、出てきてバトルが行えるのはかなり便利。革命チェンジや後述の踏み倒しとは噛み合いが悪く即座に使えないのが玉に瑕ですが、そこはあらかじめクリーチャーを展開しておくなどで補っていきたいところ。アタックトリガー持ちのアビスを活躍させられるので、居座らせるだけ長く効力を発揮する能力と言えます。

 さらにはターン終了時にコスト6以下のアビスを踏み倒す能力と、相手クリーチャーへの攻撃誘導能力も見逃せません。前者は《邪闘 シス》のような強力なcip持ちや《謀遠 テレスコ=テレス》などの相手ターンに能力を行えるクリーチャーを展開させられるのが魅力的。後者は相手のクリーチャーからの攻撃をある程度防げるなど、合わせて妨害と防御に優れた能力が揃っています。自分は革命チェンジやアビスラッシュでガンガン攻めつつ、相手の展開や攻撃を遅らせられる闇文明らしいコントロール戦法でじわじわと戦っていけることでしょう。

 総じてこれまでのジャシン帝とは大きく異なる使用感を持っている1枚。低コストをバンバン並べていく従来のアビスとは異なり、ある程度の大型も出せてじっくりと狙えるのは興味深いです。チェンジ元のコストの高さもあって、今までにないアビスデッキの中核になりうるキリフダの可能性を秘めていると言えるでしょう。

 

 

 

  • 詰めデュエマとマナによる解答力

 今回もう1つの見どころがリッパー教授による「カードの使い方」の授業。心の館に続く「技の館」で行われたカード同士の組み合わせ・コンボの授業には少々引き込まれました。「最もクリーチャーを多く出せる組み合わせは?」「マナを最も多く出せ」といった、詰めデュエマとも言える内容はどれも実用的な感じのクイズだったのが興味深かったですね。『ビクトリー』で勝三じいちゃんがクリアした「5ターン以内にクリーチャーを20体出す」試練を彷彿とさせます)《カラフル・ダンス》からの《再誕の聖地》を使った大量マナブーストなど現実でも有名なコンボも紹介されており、それらをこのような形で紹介していく方式は意外と画期的かも?とちょっと感心させられました。

 そしてそれらの問題を難なく正解していくウィンのタクティクスの高さにも舌を巻きました。以前からデュエマのことになるとクレバーになる描写がされていましたが、今回は覚醒前からその実力を発揮していた点が目に留まります。そんなウィンの頭の冴えは彼がマナに目覚めたことが関係しているようで、マナの想いの力がカードの流れを読んだというのも気になるポイントです。相変わらずマナについてはわからないことが多いですが、直感で何となく理屈は伝わってきますね。(詰めデュエマが強くなれるなら僕もマナの力を覚醒させたいですねはい)現実の環境でも通じるテクニックをテレビで披露しつつ、ウィンの確かな進歩も感じられる中々に上手い展開でもありました。

 

 

 そして次回はマイハマ学園に伝わる謎のバトルフィールドを探すことになる模様。カレンが見つけた謎の地図に惹かれたウィンたち(カレンは今やD4なのにさいこークラブのみんなと会っていいの?)が、学園の七不思議と共に調べていくようです。七不思議という学園モノに結構ある設定を活かしたオカルト回になりそうな予感がしますね。

 しかし予告で映った別のウィンたちに目が留まります。本人たちとは別に存在し、見た目も微妙に異なることからドッペルゲンガーパラレルワールドの人物でしょうか。オカルトらしいと思うものの、普段のウィンたちとは180度異なるキャラに困惑させられますね。しかもあちらのウガタが使用するらしい【ハチ公ワンショット】にもびっくりさせられたり。

 

 

 ではまた、次の機会に。