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2023年夏アニメ簡易感想 その23

 

 

 

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 現在展開中のベイブレード最新シリーズ『ベイブレードX』にて過去作とのクロスオーバープロジェクトの一環「復刻投票」が先日行われ、その投票結果が発表されました。個人的にも思い入れの深い爆転シュート世代のベイ復刻ということで注目していましたが、そのトップ10の結果は…………

 

  • 第10位:ウルボーグ2
  • 第9位:ドラシエルS
  • 第8位:ウルボーグ
  • 第7位:ドランザーGT
  • 第6位:ドラグーンGT
  • 第5位:ドラグーンMS
  • 第4位:ライガーS
  • 第3位:ライガーV2
  • 第2位:ドラグーンS
  • 第1位:トライピオ

 

 いやちょっと待てよ!?トライピオが1位ってどういうことなの!?と困惑させられるまさかの結果でした。2位まで順当なランキングだな~と和んでいた中唐突に挟まれるトライピオのインパクに思わず慄いてしまいます。一応選択肢にこいつとトライグルが入っていた時点で嫌な予感はしていましたが、まさか1位になるとは思ってもみなかったですね。

 以前デュエプレの投票でザガーンが選ばれたことを思い出すとんでもない結果でしたが、それはともかく1位になったトライピオがベイブレードXでどのようにリメイクされるかは気になるところ。トライピオのことは割と知っている人が多いと思うので割愛しますが知らない人は色々調べてみたり某“ためになりそうな人”の動画を見てみよう!、トライピオ最大の特徴であるあの大径のディスクがXシリーズの持ち味である「軸先とスタジアムのギアが噛み合うことで発生するXダッシュ」との相性は悪いのは言わずもがな。あれのせいで軸先とスタジアムが接触出来ずにXダッシュを起こせないという問題点を、タカラトミーがどのように解決するのか非常に気になります。何だかんだでトライピオ自体も好きなベイなので、復刻を楽しみにしてしまいますね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター リコとロイの旅立ち

第22話「激突! ガラルこうざん」

 ガラルファイヤー、襲来!!ガラル鉱山での奇妙な事件からレックウザではない何者かが潜んでいることは察せられましたが、あまりにも意外なチョイスかつ前作にも未登場だった準伝説の登場だったので度肝を抜かれました。それ以外にもいきなりリコたちに襲い掛かってくるなど最初から敵意剥き出しの様子や、さらにこのガラルファイヤーがルシアスの六英雄の可能性があるなど驚きの要素が全体的に多かったです。前半は淡々と謎に踏み込んでいく緊張感があった分、後半でそれらを一気に開放したような印象を受けました。

 そのガラルファイヤーの圧倒的な強さの前に、終盤までのノンストップ脱出劇の興奮度も半端なかったです。エクスプローラーズも退散するほかなく、キャップすらリコたちを庇って倒れてしまう瞬間はかなりの絶望感に包まれてしました。加えてフリードたち(とアメジオ)すらも……という、なす術の無い脅威を感じずにはいられない回だったと言えます。最早リコとロイだけでどうにか出来る問題ではなさそうに思えますが、今回描かれたガラルファイヤーの怒りと悲しみの謎を解き明かすことが解決の糸口になりそうですね。

 

 

呪術廻戦(2期)

第32話「渋谷事変」

 ついに始まった渋谷事変の最初は、渋谷駅構内でのバトルがメインで描かれました。虎杖が「冥冥(めいめい)」さんたちと共に駅に突入した前半は「蝗GUY(こうがい)」なる特級呪霊とのバトルが展開されましたが、虎杖の強さにまず驚かされましたね。敵がややおバカのパワーよりだったのもあったのですが、ここまで「完膚なきまでに叩きのめした」という言葉が似合う戦いはなかったと思います。何より真人の件もあって、虎杖に迷いがなくなるとここまで情け容赦なしになるのかと戦慄せずにはいられません。乙骨などの先輩たちのバトルが派手だったのもあってやや地味に感じるところはあったものの、中々に見応えのある戦闘シーンでした。

 そして五条先生とのバトルでは、一般人を巻き込むという卑劣ながら有効な手を使ってきた「漏瑚(じょうご)」たちに舌を巻きました。圧倒的な力故に他人を巻き込みかねない状況を作り出すのはある意味で当然の手段なのですが、人々が何もわからないままどんどん死んでいく様子は見ているだけで胸がザワつきます。(また余談ですがこの作戦を何てことないような風で提案してきた偽夏油を見て、彼が本物の夏油とは全くの別人であることを確信しましたね領域展延(りょういきてんえん)なる派生技を使ってくるなど徹底して五条先生をメタってくる辺りにも感心させられますが、ただ五条先生の決して揺るがない強者オーラのおかげで危機感は全くないんですよね……

 

 

スパイ教室

第22話「MISSION 《夢語》Ⅲ」

 紫蟻の私兵の数と途切れない攻勢に絶望を覚えるティアに様々な感情を抱かずにはいられなかった今回。以前からツメの甘さやメンタルの弱さが指摘されてきた彼女が「自分なんていなくなればいい」と打ちひしがれる様子は見ていてちょっと辛かったです。挙句屍の罠に嵌められるなど終始情けないイメージに少々気の毒に思わずにはいられませんでした。ここからどう逆転するのかとハラハラさせられますが、ラストシーンは裏を返せばボスの紫蟻の懐に潜り込めたようにも見えますね。紅炉らしき人物が「英雄」という根回しもしていた描写もあって、ティアがその英雄なのではないか?とどんでん返しに期待してしまいます。

 ティア以外は果敢に立ち向かう様子が描かれましたが、中でも今回はジビアとエルナのコンビが活躍していたのが印象深いです。敵の罠を見抜いたと見せかけて文字が読めなかっただけというオチにはちょっとズッコケてしまったもの、ある意味でジビアらしい意表を突いた反撃だったと思います。何より「あたしをお姉ちゃんと呼んでくれた奴は絶対死なせない」という言葉の頼もしさには思わず惚れ惚れしてしまいますね。彼女に限らず灯メンバーがみんな仲間を見捨てず行動していたのもあって、ここまで戦力差があっても絶望的とまではいかずにテンションを上げてみることが出来ました。

 

 

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~

第12話(最終話)「変わりゆく日々」

 竜の討伐を果たして賞賛を受けたライザたちの冒険の最終回は、前回と打って変わって実に素朴な日常が描かれました。村に点在している謎の石板に宝の地図の可能性を見たライザのてんやわんやは序盤を彷彿とさせる実に微笑ましいものだったと言えます。一方割とポンポン石板が集まっていく中で、これまで依頼で打ち解けてきた村の住民たちとのやり取りを見せてくれるのが感慨深かったですね。ライザたちが築いてきた成果が、こうして村のみんなの態度から読み取れるようになっていることに序盤との大きな違いが感じられます。

 そうして集めた石板が示したお宝が見慣れた種というのは拍子抜けでしたが、今回の件をきっかけに「“当たり前”の大切さ」を見つめ直していく展開は見事。自宅に飾られていた石板にずっと気付かずにいたくだりなど、見落していただけで重要なものはすぐ目の前にあったことをライザが学んでいく過程にどこかウルっとさせられます。最初の頃こそ故郷での何てことの無い日々を変えたくて錬金術を始めたライザでしたが、今では錬金術を通してその何てことの無い日々にも楽しみを見出してきているのが素晴らしいですね。嫌いだった身近なものをちょっとだけ好きになる、そんな素朴な最終回にどこかほっこりさせられました。

 

総評

 人気ゲームを原作としたアニメでしたが、田舎の閉塞した環境の中で少しずつ変わっていく少女のジュブナイルとして実に楽しかったです。錬金術という未知のものに触れていくことで仲間と共に成長していくと同時に、様々なことを学んでいく過程が大きな見どころだったと思います。時には苦々しい失敗をしながらも、少しずつ成功体験を重ねて一回り強くなっていくライザたちにどこか親戚のような目線で見守ってしまいました。そこから最終回で退屈だった故郷での日々を見つめ直していくのがまた素敵で、驚きは少ない分安心感のある内容でしたね。

 作画や描写に関しては主人公ライザ本人の魅力を伝えようとする傾向が見られたのも注目ポイント。前者は主に太ももといった部分を如何に肉感的に魅せるかに傾倒しており、特には他の作画と比べても浮いてしまうほどに力を入れている徹底ぶりで変な笑いが出てしまいます。後者は活発な悪ガキライザがそのままの性格で変わっていくことを注力していた印象で、特に上述のこれまで見てこなかった故郷を見る目を養っていくのがわかりやすく伝わってきました。

 レントの父やボオスとの確執など解決されていない問題もいくつか残っているのですが、続きはゲームをプレイしてね!ということでしょうか。そこまでやってくれなかったことは残念に思いますが、その分上述のようにライザたちの歩みを丁寧にやってくれたのであまり不満はありません。むしろちょっと原作のゲームの方にも興味を持ち始めてくる販促も出来ていたと思います。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第24話「Union is strength.(団結は力なり)」

 今回は虎徹&バーナビーVSシガニーinルナティック、昴&トーマスVSオードゥンというマッチアップでそれぞれの泥臭さに興奮させられました。前回同様ボロボロになりながらも人々のために立ち向かうヒーローたち(しかもルナティックとの共闘が見られるなんて!)に、まさに今回のサブタイ通りの“団結の力”を感じ取りましたね。中でも昴とトーマスのコンビネーションが最大の見どころで、バリアをドリルにしてオードゥンを一度打ち破る瞬間には思わず内心ガッツポーズをとってしまいましたよえぇ。長いこと2人の不和を見てきただけに、今回で本当の本当に真のバディになれたことを実感して感激せずにはいられなかったです。

 またシガニーやオードゥンなどそれぞれの戦う理由が描かれたのも今回のポイント。シガニーの動機は劇中で言われた通り完全に逆恨みなのですが、「“NEXTは役に立たなければならない”という考え」が根付いてしまっている問題や彼女の過去には思わず考えさせられました。オードゥンも独善的ながら彼なりの正義感を持っていることがわかり、各々が自分の譲れぬもののために戦っていたことがわかります。特に互いにボロボロになりながらも進み、最後に殺されてしまったシガニーには口惜しさを覚えます。

 それ故信念も理想などもなく暴れ回るグレゴリーに憤りを覚えましたが、ラストに虎徹が操られてしまう展開には愕然となりました。能力が減衰しているおじさんならあまり危険性はないのでは?と思うものの、やはり不安にならずにはいられません。というかあと1話でどうやって解決するのこれ!?

 

 

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

第12話「さよならライラプス

 ついに明かされたライラプスの真実。何故ヨハネにだけライラプスの声が聞こえるのか、その謎の答えが「魔法でヨハネの半分がライラプスに宿ったから」だったことには驚きつつも納得しましたね。姉妹のような関係であり何より自分自身を分け合った存在である、というのはこれまでの2人の似た者同士っぷりを見てきていると腑に落ちるものがあります。まさにヨハネライラプスは2人で1つの合わせ鏡だったということでしょう。窘めあいながらも心配し合っている様子も、今となってはどこか意味深に思えてきてなりません。

 同時にライラプスの心情が明かされる展開も印象的。ヨハネの都会進出に衝撃を受け、彼女が一人前になっていくことに寂しさを感じていた吐露には思わず涙が零れてしまいました。ヨハネを支えなきゃと思いつつ誰よりも彼女を求めていたのはライラプスだった、という彼女の複雑な想いにも共感を覚えます。そこから2人がそれぞれ変わることを決意し、ライラプスがもう半分をヨハネに返すくだりでボロボロ泣かずにはいられませんでした。「おかえり、ヨハネ」「ただいま、ライラプス」からの波長が重なり、ヨハネのソロライブシーンに至るまでクライマックスは最高の一言でしたよえぇ。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第76話「プロトベルギャー」

 クワィドゥールの目的とこれまで行ってきた暗躍が語られ、本作の多くの謎が明らかになった今回。ニャンデスターのカード化など諸々の事件にも関わっていた話には驚かされましたね。創造主の語るラッシュデュエルに興味を持ってあの手この手で頑張っていたことに微笑ましさを覚えると同時に、そもそもラッシュデュエルを知らないから行き当たりばったりになっているクワィドゥールの計画には思わず苦笑いしてしまいます。とはいえ楽しそうなものを求める彼の羨望を見ているとあまり悪そうに見えないのが気になります。ラッシュデュエルを「出来の悪いゲーム」と言いながらも楽しそうだった創造主(やっぱりオーティス?)といい、悪人というよりも「純粋すぎるが故の暴走」という印象を抱きますね。

 そんなクワィドゥールの野望を止めるためにユウディアスと打ち倒そうとするズウィージョウたちのデュエルも大きな見どころでした。自分のエースとフェイザーのエースをフュージョンさせたヴォイドヴェルグカオスマキアのカッコよさもさることながら、ラストに遊飛とまたもやプレイヤーを交代する展開に衝撃を受けます。約束していたユウディアスとの決勝がこんな形になってしまったことに切なさを覚えるものの、ここぞという場面で任されるようになった遊飛の信頼の厚さにはグッとくるものがありますね。優勝賞品として作られたインターステラ・チェンジに込められた「異なる星の者たちとの交流」の想いも昇華されていますし、何だかんだで1話以来となる2人の対決に期待せずにはいられません。

 

 

 ちなみにベイブレードXといえば来月放送されるアニメの方も気になるところ。先日アニメのメインPVが公開されましたが、その映像に早くも興奮させられました。

 

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 「遊びだからこそ楽しめる」という言葉を胸に戦い続ける物語としてかなりワクワクさせられる出だしであると同時に、主人公の1人であるバードくんに注目が止まらない本作。コロコロコミックで連載されている漫画ではまだまだ活躍の場に恵まれていないのですが(というかかませにされてばかりな展開には正直不満を覚えます)、その分ここぞという場面での覚醒イベントには期待したいところです。凡人だからこそ努力で天才たちに噛みついていくバードをアニメや漫画で見てみたいものです。

 

 

 ではまた、次の機会に。