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2023年夏アニメ簡易感想 その25

 

 

 

 

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 今年の春からスタートしたアニポケ新シリーズもそろそろ3クール目に差し掛かることに。リコとロイの初々しさに癒されワクワクしながら見てきましたが、いつの間にか半年も経っていたことに驚かされます。最初こそどうなるのかと思っていましたが、今となっては新しくもしっかりとした新アニポケを楽しめていると実感しますね。

 そんな「リコとロイの旅立ち」編もいよいよクライマックスに突入するとのことで、先日今後の展開を予告するPVが公開されました。リコの祖母「ダイアナ」が登場し、ついにペンダントやルシアスの謎が明かされることが示唆されている動画内容に興奮が止まりません。さらにはサンゴといったエクスプローラーズの新幹部との戦いも繰り広げられるようで、敵組織とのバトルにも期待がかかります。これまでのアニポケとは大きく異なる挑戦的かつ壮大な物語、その一区切りが打たれる瞬間を早く視聴したいものです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター リコとロイの旅立ち

第23話「もえあがるガラルファイヤー」

 リコとロイを逃がすために瓦礫の下に消えたフリード……を心配していたのに本編開始数分で戻ってきて吹いた。ほとんど無傷で帰ってきたフリードの強さに慄きつつ、そんな彼でも逃げるしかなかったガラルファイヤーにどう対処するのかの課題に注目しました。そして実力では敵わないファイヤーを倒すのではなく、彼が抱えている悲しみを癒す方向性に決まったのが素敵でしたね。ニャオハの足から出るアロマを利用してファイヤーの心を鎮めるという手段も、バトルにこだわらない本作らしい解決策だと言えます。

 何よりリコがこの作戦でガラルファイヤーの悲しみに寄り添おうとした姿勢が見事。ミブリムの件でも見せた優しさを確固たるものにし、「ポケモンの気持ちを知って思い遣れるポケモントレーナー」を目指すリコの頼もしさには惚れ惚れさせられます。ファイヤーの悲しみの原因などはハッキリしなかった(一応「寂しさ」から来るものだと仄めかす描写はありましたが)ものの、リコの方向性がしっかり定まったという点では確実に一歩前進しましたね。
 ガラルファイヤーを相棒としていたルシアスの幻、そしてペンダントが「テラパゴス」のまま戻らなくなったのも気になるところ。ルシアスが口にした「ラクワ」とは何なのか?テラパゴスは今後もこの姿のまま行動を共にするのか?今後の展開を期待させる要素満載で、実に興味深かったです。

 

 

呪術廻戦(2期)

第33話「渋谷事変 開門」

 わかりきっていたけど五条先生強すぎィ!!術式を封じられたうえで漏瑚たちを圧倒する格闘術に花御をあっという間に倒した駆け引きの上手さ、極めつけは0.2秒の領域展開と、やることなすこと全てが規格外で驚きっぱなしの無双シーンでした。とはいえ真人の改造人間で被害を出すなど、敵側も徹底して彼の体力と精神力を削ってきたので決して余裕とは言い切れなかったのが面白いところ。先生自身一般人全員を助けられないことを覚悟しながらも、最低限の犠牲で留めようとするなどかなり配慮しているのが丸わかりでしたね。最強が味方側の場合、こうした弱点が出てくるのだと思うと趣深いです。

 そうして何とか呪霊たちを退けたところについに出てきてしまった獄門疆(ごくもんきょう)。封印に必要な1分が「封印対象の脳内時間での1分」という理屈にはそんなのアリ!?と唖然となりました。同時に偽夏油がこの時間を稼ぐために夏油の体を利用し、五条先生を動揺させたことに憤りを覚えます。(本体であろう脳がさらけ出されるシーンも中々にショッキングです)五条先生が魂で偽物を見抜くシーンは良かったものの、やはり不安が立ち込めてくる展開でした。呪術師側の最大戦力が敵の計画通り無力化され、一気に窮地に立たされた虎杖たちにこの先待っているものは如何に。あとメカ丸生きとったんかワレェ!

 

 

スパイ教室

第23話「MISSION 《夢語》Ⅳ」

 紫蟻を倒すためについに反撃に乗り出す英雄・ティア。前回捕まったと思われていた状況はティア自身で導いたものであり、紅炉がティアを「英雄」にするために根回ししていたなど予想していたことがドンピシャで描かれて内心ガッツポーズを取ってしまいました。働き蟻への言葉は結局のところ紅炉の仕込みであるものの、ティア自身もそれを受け入れたうえで自分の技術を武器にしていたのが良かったですね。彼女の相手の心を読み、望みを叶えて操る術はある意味で紅炉が言っていた「誰も見捨てない、全員を救う」ヒーロー像に乗っ取っていたと思うと納得がいきます。最後の最後でティアは憧れの人の意志を引き継げたと言ってもいいでしょう。

 ティアだけでなく彼女の助けに入ったクラウスの活躍もインパクト抜群でした。ただでさえ強いのにリリィたちの特技までも吸収して使いこなす絵面はかなり衝撃的で愕然となりますね。しかし灯パレスでの訓練の数々が生徒だけでなく、クラウスをも成長させていたという事実にはグッときました。「生徒と共に先生も学んでいくスパイ教室」というタイトル回収にも思わず膝を打つばかりです。他にもまさかの味方となってくれた屍との共闘や、彼の最期といった光景も鮮烈の一言。ティア周りの展開がある程度分かりきっていた分、彼らの意外な活躍に魅せられた気分です。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第25話(最終話)「Today is not just tomorrow’s yesterday.(今日は、単なる明日の昨日ではない)」

 グレゴリーに暴走させられた虎徹はどうなってしまうのか!?と思った矢先、すぐに暴走が解けて一安心。しかしその理由が能力が消滅してNEXTではなくなったからというのが悲しかったですね。とうとう来てしまった虎徹のヒーローとしての最期に涙を禁じえませんが、その分バーナビーが虎徹のスーツを受け継いで戦う展開には一転してテンション爆上がりしました。タイガーのスーツを着て共に戦うヒーロー「タイガーバニー」が誕生したというタイトル回収は切なくもあり、それでいてかなりの胸熱です。

 そうして戦いを終えた後もこれまた切なかったです。ルナティックの崖落ち(ユーリの顔バレは虎徹たちに見えてないっぽい?)や口封じに消されたグレゴリーなど、心の整理が追い付かない展開の目白押しで情緒がドンドン乱されてしまいました。ただヒーローたちの絆は決して消えないことを示してくれた描写の数々はグッド。特に虎徹が多くの人々を救う道を選ぶだけでなく、バーナビーがヒーローを続ける選択をしたことには意外に思いつつも感動させられます。(ラストのバーナビーの「Maybe」がここすきポイント)大団円とはいかなかったものの、決して絶望せずに前を向き続けるラストに勇気付けられる最終回でした。そしてCパートの「LEGEND OF BUDDY HERO」にもボロボロ泣いてしまいましたよえぇ。

 

総評

 10年以上前のアニメ念願の第2期でしたが、当時とほとんど変わらない物語が繰り広げられたので大いに楽しめました。前作よりも虎徹とバーナビーの仲が深まっている分安定感が増しており、逆に他ヒーローたちが慣れないバディを組んで四苦八苦する展開が何とも新鮮で楽しかったです。新しい要素を積極的に取り入れながら根っこの部分は変わらない「安定のタイバニ」というイメージでしたね。

 そして虎徹のヒーロー人生を通して「ヒーローとは何か?」を問う内容を展開していたのも注目ポイント。野良ヒーローの存在なども明かしつつ、ライセンスの有無がヒーローを決めるのかどうかといった疑問に対する期待通りの答えを用意してくれました。1期から描かれていた虎徹の能力減退の果てまでもしっかり描きつつ、彼らの揺るがぬヒーロー像を気持ちよく見せてくれていたと思います。おかげで終盤の溜まりに溜まったフラストレーションもスッキリ解消出来ました。

 陰鬱な展開が続いたり敵サイドが雑に死んでいく終盤、結局ウロボロスについて何もわからずじまいと不満点も多かったものの、やるべきことと見たいものをしっかりこなしてくれたので何だかんだで満足度は高かったです。ウロボロスについては財団Xみたいなものだと割り切りました)ラストのアレからして続編は無理そうですが、何とか虎徹とバニーの物語の続きを期待してしまうくらいには大好きでい続けられる作品でしたね。

 

 

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

第13話(最終話)「そして今日も」

 ライラプスからもう半分の自分を受け取っていよいよ異変を止めに向かうヨハネ歌でどうやって解決するのかといった疑問を置いてけぼりにし、仲間と共に歌い出す展開には最初目が点になりました。とはいえ立ち直ったヨハネ(途中でまたちょっと曇ったけど)の元にチカたちが集まり、絶望的な状況を吹き飛ばしていく絵面の明るさは素晴らしかったです。歌で世界が作られた」という劇中世界の説明の通りに、歌で以て暗闇を晴らすというのも本作の趣きからしてある意味納得ではありますね。歌うだけではどうしようも出来なかった本家『サンシャイン!!』とは対照的な解決方法だったのも興味深いところです。

 異変解決後のヌマヅがどうなったのか後日談も描かれましたが、ヨハネが目の前に広がる大事なモノに気付けたのも素敵なポイント。都会に行った時の見栄や虚勢を失くし、故郷への想いを馳せる様子にはどこかほろりときてしまいます。結局母親の課題は見つけられなかったものの、序盤のヨハネとは見違えるくらいに成長したことをここで実感しましたね。何よりライラプスも言葉が話せなくなってもヨハネと共に通じ合うかのようなシーンも情緒溢れていて、何だかんだで彼女たちの戻ってきた日常に爽やかなものを感じさせる終わり方でした。

 

総評

 『ラブライブ!サンシャイン!!』のメインキャラの異世界パロディ作品でしたが、ヨハネを主人公に据えることで“今までにないラブライブ”を創造していました。夢破れた少女が故郷で自分探しをしていく、というありふれた物語を、ラブライブシリーズ特有の歌とダンスで味付けして独自の展開にしていった感覚ですね。魔法など本家にはない要素も目白押しでしたが、基本的にはヨハネ中心の物語だったので違和感なく楽しめました。

 個人的には本作の実質オリジナルキャラであるライラプスの存在が大きかったと考えます。ヨハネを嗜めながらお姉ちゃんぶる言葉を話す犬(?)というキャラクターながら、「もう1人のヨハネ」として描かれていたのが面白かったです。ヨハネライラプスそれぞれを合わせて1つの主人公の成長物語を形成しており、これが本作における何よりのオリジナリティだと感じました。

 ヨハネライラプスにスポットを当てるあまり他キャラが目立ちにくかったり、異変の謎の説明不足などの消化不良な点もありますが、その分彼女たちもサブキャラとして絡んできたので何だかんだで微笑ましかったですね。原典とは大きく性格が異なるキャラも印象的で、個人的には引っ込み思案なマリがお気に入りキャラとなりました。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第77話「創造主」

 ユウディアスに取り憑くクワィドゥールをラッシュデュエルで倒したうえでわかり合い、見事優勝を果たした遊飛!!……と思いきや直後に挿入されたラストに全てを持っていかれた件。遊飛が使用したジョインテック・ネストライダー・タンクが、ダークネス・ジョインテック・タイラントというダークネスカードだったオチには衝撃を受けました。まさかのアナグラムでダークネスカードを仕込んでいたクワィドゥールの用意周到さもさることながら、創造主に見捨てられたことへの涙などが全て演技だった可能性が出てきたことに戦慄します。和解したと見せかけて暗躍するクワィドゥール、そして闇落ちフラグが立った遊飛の今後に目が離せません。

 その一方で遊飛VSユウディアスの決勝戦自体は中々に熱かったですね。ジョインテックもデッキに入れてくれたフェイザーに舌を巻きつつ、フュージョンではなくまさかの融合で新エースのジョインテック・トライ・ダイナベースを出してきた遊飛のプレイングに惚れ惚れさせられました。他にも仲間の頑張りを全てを察したうえでクワィドゥールを止めようとするユウディアス、そんな彼を助けに入るエポックと、それぞれ大切な人のために奮闘する様子が見られて中々に気持ち良かったです。

 そしてクワィドゥールの語る創造主の正体こそアースダマーという情報も見逃せません。アースダマーって結局何なんだよ!?とずっと気になっていた疑問がここにきて解決される可能性を出してきたことに興奮させられます。遊我曰くオーティスから分離したものがアースダマーとなったそうですが、何故そんなものが遊飛の中に入っていたのかも気になるところです。

 

 

 アニポケと言えば現在の第1章「リコとロイの旅立ち」が終わった後の副題も気になりますね。副題が何度か変わる情報を放送前から聞いていたのでいつまで旅立ち編なのだろうか……?と思っていたのですが、そろそろ第2章に入って変わることがわかっただけでも嬉しいところ。次なる副題はどんなタイトルなのか、そちらに関しても妄想をつい膨らませてしまいます。

 

 

 ではまた、次の機会に。