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2023年夏アニメ簡易感想 その9

 

 

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 FGOこと『Fate/Grand Order』もついに8周年を迎え、それを記念して制作された新作アニメPV「Memorial Movie 2023」が先日公開されました。以前から『鬼滅の刃』などの放送中に流れたCMでその断片が明かされていた映像のフルがついに完成したとのことで早速視聴してみたのですが、あまりにも美麗な内容に感激してしまいました。

 アルトリアをはじめとした英霊たちの過去などを描く前半から、マスターの呼びかけに応じ召喚される瞬間までをまとめた映像に思わず見入ってしまいます。特にクライマックスはここまで揺さぶられてきた情緒が一気に開放されていく感覚を覚えました。サーヴァントのチョイスもイスカンダルやマーリン、フランケンシュタインとバラバラで、FGOのバラエティ豊かな点がよく出ていると感じます。(カルナとアルジュナのインド兄弟がセットみたいになっていますが)Hana Hopeさんが歌う「flowers」も相まって、視聴中何度も感極まってしまいましたよえぇ。FGOをやっている人にはぜひ見て聞いてほしいこのPV、興味がある方は是非上の動画から視聴してみてください。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター リコとロイの旅立ち

第15話「みえないヤツだ!何者なんじゃ?」

 スピネルのオーベムによって記憶を消されてしまったリコとニャオハ、彼女を探すために奔走するライジンボルテッカーズの面々にハラハラさせられた今回。リコがここまでの冒険の出来事を忘れてしまっていたことに最初ショックを受けましたが、突如始まった鬼ごっこを経て徐々に思い出していく展開にはグッときましたね。以前と似たような状況をニャオハと共に潜り抜けていくことで自分の選択、そして仲間たちとの記憶を取り戻していくのはベタながら爽快感があります。あの時と違い臆せず飛び込めたシーンといい、記憶を失ってもここまで得た経験は決してなくならないことが描かれていたのもグッド。

 そんなリコ捜索にドットがかつてないほどやる気を見せてきたのも今回の大きな見どころ。配信者の先駆者にして憧れとも言える「ナンジャモ」の協力を仰いだり自ら外に出たりと、仲間のために積極的に行動出来るようになったことにちょっと感激してしまいます。コラボしてくれたナンジャモ(パルデアジムリーダー屈指のオタク人気を誇るからか作画がやたら良い)も明るくノリの良いキャラでドットたちに協力してくれたのが好印象。リコが見つかってから彼女個人に話しかける時の近所のお姉さんのような声色は、通常のハイテンションキャラとのギャップもあってかなり魅力的だったと思います。

 

 

呪術廻戦(2期)

第28話「懐玉-肆-」

 五条悟、覚醒────前回甚爾から受けた傷からどのように復活するのか注目し反転術式のよくわからなさに頭がこんがらがりましたが、ハイになっている五条のおかげでそれどころではなかったです。かつてないテンションはともかく人間として頭のネジが一本飛んだような変貌ぶり、天上天下唯我独尊」と言い放つシーンの衝撃は計り知れません。甚爾との再戦で放った虚式「茈(むらさき)」のインパクトも強烈で、ここまでの作画のハイクオリティぶりもあって目に焼き付きました。本編の五条先生に通じる超然ぶりは、ここで完成したのだと確信させられます。

 そんな五条に敗れた甚爾ですが、最後の最後で彼の人間性が拝めたのも注目ポイント。才能至上主義の呪術界、特に禪院家に対する怒りや対抗心が垣間見え、(真希先輩もそうですがどんだけヤバいんだあの家……)その頂点に一泡吹かせたいという自尊心を捨てきれなかったところに愛おしさを覚えます。またようやく息子の存在を思い出し、五条に託す発言をしたことにも驚かされましたね。人でなしなのは間違いないのですが、人でなしなりに自分の子どもへの愛情はあったということでしょうか。

 そして夏油の方はCパートの盤星教信者たちの前で打ちのめされていて本当に気の毒でした。術師の使命を第一にして何もせずに佇む姿があまりにも悲しかったです。(術師としての心構えを自分で自分に言い聞かせているところがまた哀れ)人間性を捨て去って吹っ切れた五条とは対照的に、人間性を持ち続けるまともさがあるからこそ夏油の心はドンドン壊れていったのだと感じましたね。徐々に本編に繋がる夏油闇堕ちの瞬間が近づいていることにドキドキさせられる回でもありました。

 

 

スパイ教室

第15話「MISSION 《忘我》Ⅲ」

 マティルダが帝国のスパイであることが判明し、彼女の処遇を巡ってティアとモニカの対立が勃発。灯のことを第一に考えるモニカの言い分は真っ当ですが、アネットのためにもあくまで彼女の母を救おうとするティアの姿勢に好感を抱きました。最初こそ頑なにマティルダを庇うことに違和感を覚えていましたが、かつて自分を救ってくれたクラウスの師匠「紅炉(こうろ)」の遺志を継ごうとしているからだと知って納得。自信が持てないなりに恩人の言う「敵も味方も救うヒーロー」になろうとしている姿は見ていて応援したくなりますね。

 対してモニカが灯メンバーの誰かに仄かな恋心を抱いていることが判明して驚きました。現実的ながらニヒルな態度を崩さないキャラにそんな裏側をあったということに思わずほくそ笑んでしまいます。想い人のためにチーム存続を優先する健気な面に意外性を覚える反面、モニカが恋している相手は何者なのか?という疑問も同時に湧いてきますね。そういえばこの前モニカがリリィの部屋で寝っ転がっていましたが、まさか……?

 そんな譲れないものをそれぞれ背負う2人の戦いはティアの根性勝ち。キスを使ったのが決め手になったことには唖然となりましたが、何だかんだでバラバラになりかけていた選抜組が再びまとまってくれて安心しました。1クール目のラストに連絡が取れなくなった理由も判明し納得したものの、最後にチラッと見せたマティルダの邪悪な笑みに不穏なものを感じます。やはりスパイとして甘さがこの後ティアたちの致命的なみすになってしまうのでしょうか。

 

 

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~

第5話「最高のアイデア

 待ってましたの水着回前回の失敗を経て色々煮詰め始めていたライザたちを想うクラウディアの提案で水辺の試練が始まりましたが、ほとんど遊んでいるような内容だったので概ね可愛らしいという感覚で見ることが出来ました。リラさんをはじめとした女性陣の水着にグヘヘヘヘ……しつつ、レントたち男子も加えた様子は実に微笑ましかったです。(そんな中で各々の反省・成長ぶりが堪能出来たのもここすきポイント)樽の中にスタンバってたアンペルさんなど、目が点になるシュールなシーンがちょくちょく挟まれたのもこれまた愉快でしたね。

 また試練を通じてライザたちが「力を合わせる」ことを覚えていく過程も見事。最後の試練でリラさんを追い詰めるために、クラウディアを含めた4人が作戦勝ちしていく展開には少しだけガッツポーズしてしまいました。今回の試練をこなす中で集めた素材がキチンと役になっていたのも好印象ですね。何よりこれまでは3人組とどこか一歩離れていたクラウディアが、いつの間にか仲間の1人として距離感を縮めていたのが素敵でした。今回の提案も含め、ある意味でクラウディアの主役回と言っていいかもしれません。

 

 

TIGER & BUNNY 2

第18話「One eyewitness is better than ten hearsays. (一人の目撃は十人の伝聞に勝る)」

 NEXTの避難施設でもXが発生し非NEXTとの関係悪化が止まらない中、ついにヒーローたちにグレゴリーの情報が。事件当時たまたまいた事務員のおじさんが情報源になったのは意外でしたが、ようやく虎徹たちが何とかすべき相手を見定められたことにホッとさせられました。視聴者として状況を理解している分もどかしいところもあったので、主人公チームが正しい情報を掴んだことにカタルシスを覚えますね。

 そうしてヒーローたちがグレゴリー捜索に乗り出す中、バーナビーの足の件にも触れてくれたのが嬉しいところ。前回の時点で思っていましたが、バーナビーがかつての虎徹みたいに痛むことを隠して関係がこじれる……なんてことにならなくて本当に安心しました。無理をしそうなバーナビーを「信頼」という形で大人しくさせるヒーロー同士の関係も実に心地よかったです。

 その一方でマッティアが敵側のスパイだと判明するラストには愕然としました。目の色が変化しているといった描写を見る限り操られている可能性が高いのですが、そうだとしてもあまりにもショッキングな展開です。何より身内の死や裏切りを何度も味わってきたバーナビーが今度は親友の件で曇るのかと気が気でありません。良好な虎徹たちに対してマッティアとの関係がどうなってしまうのか、まずそればかりが気になってしまいますね。

 

 

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

第5話「まおうのひみつ」

 ヌマヅの住民と打ち解けてきたヨハネがついにマリと共に街に出ることに。何と言ってもヨハネが臆病で自分から行動出来ずにいるマリを引っ張っていく姿には思わず感動させられました。ヨハネは普段他の人の前では内気な一方で、助けが必要な相手には手を差し伸べられるのが本当に素敵でしたね。元々自分も孤独な過去があったからか、マリの心境を少なからず汲んでやれるのがまた彼女の魅力でもあると再認識させられます。

 そしてマリが他人からどう思われているのかについて怖がっている点に共感を覚えます。「信じることってすごく怖いことよ」という言葉からも、彼女が抱えているコンプレックスや自信の無さが垣間見えて同情を寄せずにはいられなかったです。(本家サンシャイン!でもダイヤや果南に出会わなければこうなっていたかもしれません)だからこそ少しだけ目を開けて、自分を受け入れてくれる世界や人々に気付いていく描写が光っていたと言えます。

 そんなヨハネとマリのやり取りにほっこりしつつ、「ツキ」お姉ちゃんをはじめとしたヌマヅ住民の面々の優しさも印象に残りました。中でもルビィが積極的な姿を見せたのが驚きで、自分と他人の違いに悩むことはあっても尻込みしない強さはさながら本家終盤の黒澤ルビィのようです。マリといい本家とのキャラの微妙な違いがつくづく興味深い作品だと改めて思いましたね。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第69話「トレモロvsディノワ」

 フェイザー兄さん大好きトレモロとズウィージョウ様大好きディノワの腹の探り合いが繰り広げられた回。最初こそお互いが隠していることについて探ろうとする頭脳戦が辛うじて行われていましたが、デュエルが始まった途端自分の兄or上司への信頼を見せ合うドングリのせいくらべがはじまったことに苦笑いしてしまいました。それぞれ尊敬する相手の悪口を言われてムキになるところは微笑ましかった中、最終的にフェイザーもズウィージョウも似ている?という結論が出たことに変な笑いが出てしまいましたね。まぁどちらも変な奴で1人で抱え込みがちなのは間違っていないのですが……

 そしてフェイザーorズウィージョウならどう行動するかと思考し、結果お互いわかり合うデュエルの内容も面白かったです。隕石が迫る中で如何にデュエルの決着をつけるのかがキモになっており、ディノワが勝率の高い方を選ぶと信じてトレモロが誘導してデュエルを終わらせたことに感心させられました。最終的に2人ともちょっと認め合っているのも素敵でしたね。

 他にもトレモロを慕う「スーパーマキシマムトレモロガール」3人組が本格登場したのもちょっとしたポイント。以前は猫だった中ようやく人間の姿を見せたことにテンションが上がり、彼女たちから逃げるトレモロの構図にちょっとおねショタの覇道を感じたり感じなかったり……

 

 

 FGOといえば毎週YouTubeなどで公開していた『藤丸立香はわからない』のアニメがついに完結したのも個人的には忘れられないポイント。先日のイベントと共に最終回まで一気に公開され、怒涛の内容に笑いつつ終わりに寂しさを覚えることになりました。(一挙公開されたエピソードの仲だと以蔵さんが水着武蔵ちゃんの宝具をやってのけようとする回がお気に入り)原作のゆるさとゲームの理解度の深さがよく出ているアニメ化だったので、またいつかやってほしいところですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。