新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第13話「怪奇!ノワール・メゾン」感想

おわかりいただけただろうか

それにしてもこの主人公、(悪役演技が)ノリノリである

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  • 恐怖も楽しめレッツホラーデュエマ!

 マイハマ学園の文化祭優勝に向けて出し物を考えるデュエマさいこークラブのシーンから始まった今回のデュエマWIN。前回の予告通りお化け屋敷をやることが決まり、邪神くんたちにお手伝いを頼む様子に早速ほっこりさせられました。最初は嫌がっていた邪神くんが、何だかんだでノリノリになっていく過程をじっくり見せてくれたのが微笑ましかったです。

 そうして準備をする中突然抗議に来た「お化け屋敷研究部(通称:オバケン)」の面々との特殊ルールのデュエマが繰り広げられたのが今回の見どころの1つ。「互いの心拍数を測って200を超えた方が敗北」というルールが説明された瞬間、もうこの時点でウィンの勝利を確信した人は多かったと思われます。どんな状況でも動じないウィンと、ビビりまくる部長「越智武者士(おち・むしゃし)」の対比が笑いを誘いました。というかお化け屋敷を研究している部活の割には大分怖がりな部長でちょっとシュールですね。(まぁ「全力で怖がる」スタイルはある意味でホラーに適した逸材かもしれませんが)

 またウィンがとんでもない顔芸を披露しまくったのが面白すぎました。およそ主人公がしていい顔じゃない凶悪なものばかりで、全力で怖がらせにくるノリノリな悪役演技にはかえって感嘆してしまいます。(心拍数の上昇で部長が負けたのに、問答無用でデュエマを続けるところも悪役っぽい)ウィンの心拍数もわずかながら上がっていましたが、これは恐怖ではなくワクワクと興奮からくるものだろうとここまで見てきて伝わってきましたね。怖いものを全力で楽しむウィンの完勝とも言うべき、圧倒的なデュエマだったと思います。一方でオバケンのみんながお笑いの道に行ってしまったのはどうなの?とちょっと思ってしまったり……

 

 

  • 信じていいのか?謎多きシス

 ウィンたちがお化け屋敷やら心拍数デュエマやらで楽しんでいた一方、邪神くんたちアビスの面々に新たな変化が訪れていたのも今回の注目ポイントでした。中でも邪神くんが4話の後、スパトゥー以外のノワールアビスを生み出していた事実には驚かされましたね。サッカーの試合で興奮したり猫にウインナーを取られたショックなどでどんどん新ノワールを生み出す回想にはちょっと呆れてしまったものの、人間世界をエンジョイしている邪神くんの可愛さにどこか顔が綻んでしまいます。

 そんな中謎のアビスキマイラ・邪闘 シスの登場にはビビりました。「ノワールメゾン(命名:フォーク=フォック)」なる洞窟での登場シーンで見せた邪神くんに近い威圧感や、ノワールアビスを破壊しては生み出す能力からはこれまでのアビスとは一線を画したものがひしひしと伝わってきます。(ちなみに今DMPたちの間で大人気のガ:ナテハも出たぞ!)邪神くんの感情から生まれたノワールアビスが混ざり合い生まれたというシス、ジャブラッドとはまた別に邪神くんに並ぶ存在感をいきなり放ってきましたね。

 しかし邪神くんたちに反抗するのかと思いきや、あっという間に従順になったのは意外でした。邪神くんを主として認めたようにも見えますが、さっきまでタメ口だったのに礼儀正しくなったのが唐突すぎます。シスの真意が見えないだけにこの急な心変わりは何とも不自然に感じます。(自分の子どもにダダ甘な邪神くんもあって余計に危機感を煽られます)

 それ故実は邪神くんに付き従っているフリをしていて、隙があれば下克上を狙っているのではないか?とすら思えてきました。今までの新キリフダ加入と比べて過程があまりにも淡白だったこともあり、シスには油断してはならない何かがありそうだと警戒せずにはいられなかったです。やっぱりアビスはウインナーが関わっていないと安心出来ないな!

 

 

  • 燃える刃で敵を斬る、蒼き鎧を纏いし武者龍

ボルメテウス・武者(むしゃ)・ドラゴン「武偉」(ブイ) 火文明 (4)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アーマード・サムライ
パワー6000
▪️侍流ジェネレート(このクリーチャーが出た時、自分の手札にあるクロスギアを1枚、コストを支払わずにジェネレートしてもよい)
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時または攻撃する時、自分のシールドを1つブレイクしてもよい。そうしたら、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体選び、破壊する。

 オバケン部長・越智武者士が使用する【サムライ】デッキの切り札。かつて「極神編(バイオレンス・ヘブン)」で登場し、後に様々なサポートカードによって【武者ワンショット】というロマンデッキの中核となったボルメテウス・武者・ドラゴン》がまさかのビクトリーカードとして帰ってきた姿です。デザインは一見すると武者・ドラゴンそのままですが、従来よりも若干青みがかった色合いをしているようにも見えます。これは極神編で収録されたシークレット版の「青いボルメテウス・武者・ドラゴン」を意識しているかのようで、古参ファンとしてはニヤリとしてしまいますね。

 まず目を引くのが基礎スペックの高さ。コスト4という軽さながら、オリジナルの武者・ドラゴンと全く同じパワーとブレイク数を持っています。この軽さで2打点のドラゴンがデメリットなしというのはかなり珍しく、インフレの波を感じますね。《アシスター・コッピ》や《Re:奪取 トップギア》などでコストを軽減してやれば最速3ターンでの着地も狙える点のも見逃せないポイントで、早期からこのサイズのクリーチャーを出しておけるのはかなり優秀と言えるでしょう。

 オリジナルと同じ6000火力の除去も持っていますが、このサイズだと小型のメタクリーチャーやブロッカーを破壊するのに持ってこいの能力となります。攻撃時と登場時どちらでも発動出来るようになっているほか、発動コストとなるシールドをブレイクする能力になっているのが最大の相違点。単純に手札補充の手段としても使えますし、S・トリガーが使えない制限もないのでいわゆる“暴発”戦術にも適性があるのが嬉しいところです。除去する相手がいなくても、シールド回収だけは出来るのも地味に便利と言えます。

 そしてサムライとしての最大の目玉と言えるのが侍流ジェネレートを持っていること。これにより最大の相性を誇る《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》を自ら呼び出し、即座にクロスして攻撃することが可能となっています。低コストで侍流ジェネレートが出来る1枚であることを活かして他のクロスギアを踏み倒すのも出来、《バジュラズ・ソウル》や《超銀河弓 ANOTHER》といった大型クロスギアや《インパクト・アブソーバー》、《叫鬼 ジャミング・ビート》などの常在効果を持つクロスギアも狙い目。劇中で使用された《竜牙 リュウジン・ドスファング》との相性ももちろん抜群です。

 他にも《ボルメテウス・武者・ドラゴン》を対象にしたサポート全般を受けられるのもこのカードの魅力の1つ。このカードを出すだけで《バルケリオス・武者・ドラゴン》をG・ゼロで出せますし、《ムシャ・ルピア》によるシールド追加も早期に可能です。中量級コストのサムライを次々と展開していく新型サムライデッキにおいては、序盤の内に出してワンショットを決める強力な切り札となりえるでしょう。サムライやアーマードなどの兼ね合いがなくても火文明版《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》となりえるスペックを持っていますし、ロマン溢れるサムライから堅実な他デッキなど、様々なデッキで出番が見込めますね。

 

 

  • 邪神の血肉と欲望を以て、混沌が今産声を上げる

邪闘(じゃとう) シス 闇文明 (6)
クリーチャー:アビスキマイラ 9000
パワー9000
▪️アビスラッシュ:このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる。
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-∞する。
▪️このクリーチャーが攻撃する時、アビス・W・メクレイド5してもよい。(アビス・W・メクレイド5:自分の山札の上から6枚を見る。その中から、コスト5以下のアビスを2枚まで、コストを支払わずに使う。残りを好きな順序で山札の下に置く)

 邪神くんが次々と生み出したノワールアビスが成長・融合することで生まれた新たなアビス。新種族「アビスキマイラ」を持つアビス4枚目のオーバーレアです。(余談ですが、アビスのオーバーレアは今のところ4枚全て異なる種族を持っているのが興味深いです)キマイラの種族名に違わず様々な生物がない交ぜになったかのようなデザインが印象的で、軟体動物を思わせるヌメヌメとした質感と6本の腕と胴体から見られる筋骨隆々なボディのギャップは凄まじいの一言。ジャシン帝とは異なる威圧感を醸し出す出で立ちは、不気味かつクールな仕上がりになっていると思います。
 カードとしてはまずコスト6のパワー9000、W・ブレイカーと上々。アビスとしてはややコストが重めですが、軽減手段のサポートは豊富なのでそこまで気にしなくてもいいでしょう。(《漆黒の深淵 ジャシン帝》で墓地から蘇生させてもいいですし)自前でアビスラッシュを持っている点が優秀で、最悪場に何もない状況で墓地から出てきておけるのも便利です。

 そうして出てきたらまずはcipで相手クリーチャーにパワー低下をお見舞いするのですが、その値は何と-∞(無限大)。これは《凶槍乱舞 デスメタル・パンク》とほぼ同じ能力と言ってもいいもので、確定除去以上の効果を発揮します。ディスペクターのEXライフといった耐性すら貫通するので、確実に相手クリーチャー1体を除去する仕事を果たせるでしょう。何気に《∞龍 ゲンムエンペラー》をパワー低下で倒せるのが面白いポイントで、コスト6なのもあってゲンムエンペラーの効果無効を受けることない、実質的な天敵となってくれます。

 そして攻撃時にはアビス・W・メクレイド5を発動するアタックトリガーを発揮。2枚目以降のシスは出せませんが、低コストで強力なカードが多いアビスにはこれだけで十分と言えます。(踏み倒しメタに関しては上述のパワー低下で大体処理出来るので気軽に使えるのもいいですね)以上のことから《スパトー:ド:スパトゥー》と同じように墓地戦術を基本とするアビスとは異なる、メクレイド軸の戦術をもたらしてくれる強力な闇のキリフダになってくれることは間違いありません。ある程度構築が決まってきているアビスに新たな風を吹かせてくれることに期待したいです。

 

 

  • さいこークラブのOP&忍び少女のED

 さて新クールということでOPとEDが一新されたのも今回の注目ポイント。影山さんたちが歌う以前の曲が気に入っていた&わずか1クールで交代ということで正直名残惜しいところもありますが、その分新しい曲たちの魅力を見つけていきたいと思います。まずOPはボーイズグループのAXXX1S(アクシス)さんが歌う「Ability」。いわゆる王道の男性アイドルとして推しているグループらしく曲の内容も非常に爽やかなものに仕上がっています。歌詞が主に「まだ見ぬ道の未来に向けた期待」について触れており、そのうえでワクワクを以て楽しむ姿勢が実にウィン編らしいと言えます。“Ability(技能)”という曲名からし楽しむための努力も怠らないことを歌っているようにも聞こえますね。
 このように曲自体は結構素敵だったのですが、OPアニメーションのほとんどが本編映像の使い回しである点が気になりました。冒頭とサビ前後のシーン以外は見覚えのある映像ばかりだったので、新鮮味があまり感じられなかったです。(それはそれとしてファルゴのシーンのチョイスにはおふざけを感じる)アップテンポな曲に相応しい映像がなかったので、イマイチ乗り切れなかったのが残念でした。恐らくは専用のOP映像を作っている途中だと思うので、後々切り替わることに期待したいと思います。

 EDは「せれちゅ」こと上月せれなさんの「BRAND NEW MOMENT」。上月さんは過去何度もデュエマアニメのEDを歌ってくれている常連さんであり、『WIN』最初のEDから再び戻ってきてくれたことがちょっと嬉しいですね。そして驚くべきことに、このEDは何とカレンをピックアップしたものとなっています。学園生活やD4としての執務、忍びとしての鍛錬をこなしながら楽しそうに日常を過ごすカレンの姿に思わずテンションが上がってしまいます。曲の方も「後悔しないように全力で楽しむ」ことを歌っており、本編の過酷な境遇の中でも負けないカレンそのものを指しているようで中々に心躍る曲になっていますね。

 何よりデュエマアニメで女性キャラにここまでスポットが当たっているのは前代未聞。カレンが実質専用のキャラソンを貰ったことに喜びを覚えつつ、今後も彼女の活躍をドンドン推していってほしいと感じましたね。ウィンたちさいこークラブをOPで歌い、D4のカレンをEDで歌うという点でも興味深い新OP&EDでした。

 

 

 さて次回はいよいよマイハマ学園の文化祭が開催!お化け屋敷で優勝を狙うウィンたちさいこークラブでしたが、ファルゴの妨害によってお客さんが全然来ないという危機に遭う模様です。まぁこうなることは視聴者目線ではわかり切っていたことですが、この事態にウィンがどう解決するのかが見ものですね。ファルゴ本人がお化け屋敷に入るようですし、彼を全力で怖がらせる作戦をやるのでしょうか。果たしてクラブの存続をかけた勝負の行方や如何に。

 

 

 ではまた、次の機会に。