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2023年秋アニメ簡易感想 その4

 

 

 

牙狼シリーズ最新作

 

牙狼GARO> ハガネを継ぐ者』

 

2024年1月、放送開始!!

 

 というわけで牙狼GARO>の新作がついに発表されました。直近の新作である『GARO -VERSUS ROAD-』から約4年ぶりかつ正統派の牙狼が帰ってくるということにまず興奮させられます。そして個人的にはそれ以上に主演が栗山航さん、即ち道外流牙が主役である事実にテンションが上がりました。

 流牙は牙狼シリーズの中でも特に好きな主人公で、感情豊かで泥臭く、それでいて歴代主人公と同様の熱さも秘めたキャラクターが今もなお僕の心の中に響いています。(他にも当ブログがYahoo!ブログ時代、最初に書いた感想が劇場版『-GOLD STORM- 翔』だったこともあり思い入れが特に深いです)あと2018年には完結編と思われた『神ノ牙-KAMINOKIBA-』が公開されましたが、個人的には不満を抱く内容だったのもあってさらなる流牙編が作られることには感謝しかありません。この不完全燃焼感を一掃してくれるほどの、熱い流牙の物語の真の完結に期待したいです。

 さてこのハガネを継ぐ者、タイトルからし鋼(ハガネ)と呼ばれる一般的な魔戒騎士にスポットが当たることが予想されます。牙狼や絶狼といった称号を持たず、鎧の見た目も量産型のような簡素な騎士たちの活躍は『-MAKISENKI-』の終盤で描かれましたが、彼ら自身がどのような存在なのかを描くであろうことに興味がそそられます。同時に鎧や剣の素材であるソウルメタルの秘密にも触れていきそうな予感がしますね。過去のシリーズでは触れてこなかった要素を見せてくれる可能性に、ファンとしてはワクワクするしかありません。来年頭からの放送が早くも楽しみになってきますね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ラグナクリムゾン

第2話「物語の始まり」

 ある程度は予想していた展開ですが……何だかんだで辛い、の一言。ラグナがレオを守り続けるために彼女の元を離れる過程は、表面上は冷ややかなラグナと取り乱すレオの対比に胸を締め付けられましたね。前回危惧していたお互いの依存ぶりが如実に表れた対立で、中でもレオの「ラグナは僕の側にいればいいんだよ」という言葉からは自身の強さから来る仄暗い感情が読み取れました。ラグナがレオを強引に倒していくという決別は2人を切り離すのに裁量だったようにも思えますが、これはこれでお互いに拗れそうなのがまた怖いです。(そんな中で前回からずっと面倒見のいい2番手サイクスさんは貴重な癒し)

 そして未来のラグナと行動していたという竜王クリムゾン」も登場。冒頭に出てきたメイドの正体CV村瀬歩のメイド娘……いける!だったことには最初困惑させられましたが、本性が徐々に明かされていくのでまぁ納得はいきました。何より竜側の裏切り者かつラグナを利用する気満々という、一目で仲間ではない油断ならない奴だとわかるキャラ設定には痺れます。ラグナが気持ち悪いアピールをしたりノータイムで毒薬を飲むなど天然キャラを発揮していたものの、この両者の協力はあくまで利害関係に過ぎないことが伝わってきます。そうして作品のタイトルを冠した2人が揃ったことで、物語が始まったことを実感させられる回でもありましたね。

 

 

アイドルマスター ミリオンライブ!

第1話「たったひとつの自分らしい夢」

 まさかのニチアサで放送開始となったアイドルマスターの新作アニメは、中盤のライブシーンにまず感動させられました。赤羽根Pが前作主人公のような貫禄で登場しただけでも驚きなのに、懐かしの春香たち「765PRO ALLSTARS」が揃って登板した瞬間は最高の一言。みんなを喜ばせるアイドルとして大成している彼女たちに対する、感極まった想いは表現に余りあります。(律子さんがアイドルをやっているということはアニメとは別の世界線でしょうか)アイマスに関しては初代アニメしかかじったことがない身ですが、それでも心に来るシーンの連続でしたね。

 また本作の主人公たちも興味深いです。「春日未来(かすが・みらい)」は何でも出来て何でも楽しめるポジティブ要素の塊みたいな少女で、それ故にこれ!という夢を見つけられずにいたというキャラクターは懐かしくもありどこか新鮮。そんな彼女がアイドルに魅せられ、同じステージに立ちたいと思うようになる過程は明るくて実に微笑ましいです。何やらアイドルの夢に関してつまずいている「最上静香(もがみ・しずか)」を引っ張っていく姿に、ある種新時代の到来といったものを感じました。伝説のアイドルたちを魅せつつ、彼女らに続く次世代の物語であることがスッと理解出来る第1話だったと思います。

 

 

でこぼこ魔女の親子事情

第2話「魔女の育児のあるある事情」「弟ポジションの恋愛事情」

 前回も登場した雑貨屋の「リラ」さんの視点から始まった今回の前半は、色々な意味で頼もしい彼女に安心感を覚えることになりました。赤ん坊のころからパワー全開のビオラと迷走しがちなアリッサを支えてきた回想があまりにも多いので、この人がいなかったらこの親子は今頃どうなっていたことか……などと考えてしまいます。(「おね召」とかいうパワーワードまで生み出した件は笑いましたが)人間離れした腕っぷしもさることながら、親子の様々な形と試行錯誤を肯定してくれる言葉の数々も素晴らしいです。劇中でビオラがツッコんでいましたが、当時初めての子どもが生まれたばかりの母親とは思えない貫禄で妙な敬意を抱かずにはいられなかったです。

 後半はエルフの商人「フェンネル」が登場。アリッサへの好意を持っているのに上手く踏み出せない、彼の絶妙な童貞らしさに変な笑いが出てきました。サブタイにあるように当人からは弟のような存在として扱われているのが致命的ですね。そんなヘタレでもビオラには警戒されているようで、彼女との不思議な攻防もトンチキすぎて面白かったです。一方でラストの精霊(ジン)アナゴ吊りのやり取りはコミカルかつ仲が良さそうで、上の戦いとは別の意味でほっこりさせれました。ビオラがマザコンであることを除けば人懐っこい女の子であるように、この2人はアリッサが関わらなければ案外悪友のような関係が築けるのかもしれません。

 

 

星屑テレパス

第1話「彗星エンカウント」

 きらら原作のアニメの新作は、予想以上に電波ゆんゆん!?冒頭、主人公の「小ノ星海果(このほし・うみか)」が新しい学校に馴染めるかどうか心配するくだりはまだありがちな導入だったのに、いきなり「私にとって地球での生活は難しいことばかり」「宇宙人さんに会えますように」などと言い出したので最初耳を疑ってしまいました。コミュ障なのはいいとして、宇宙人を求めだすのはどうなの!?とちょっと思わずにはいられません。

 一方で海果の言葉が詰まる描写は妙な生々しさに満ちており、見ていて胸が詰まりました。思考のみが先行して動きが止まってしまう……そんな生き辛さを抱えているからこそ、彼女は言葉を介さずとも話せる存在を欲していることが伝わってきます。とはいえ自分では行動せずに周りに理解を求める姿勢は個人的に好ましくないので、物語を通して変わっていくことに期待したいところ。

 そうして悩む海果の前に現れた自称・宇宙人の「明内ユウ」は別の意味で凄まじかったです。海果とは対照的な元気娘としてグイグイくるのはある種この手の定番ですが、宇宙人であることを公言するヤベーやつという印象が残る点ではとんでもないインパクトを誇っていました。そしておでこテレパシー絵面が中々に百合百合してて良き……などの描写からして宇宙人のようであり、あくまで記憶を失っただけの一般人の可能性も残っているなどの謎を残しているのが面白いです。何より上述の海果が求める「言葉を介さない交流」を為してくれる存在として、彼女にどのような影響をもたらしてくれるのか気になりますね。

 

 

ミギとダリ

第2話「ウェルカムパーティー

 謎の多く行動も奇抜なミギとダリの兄弟。今回は彼らの意外とポンコツなところが判明し笑いが止まらなくなりました。引き取ってくれた老夫婦の秘密を探ろうとする過程で見せる世間知らずっぷりは破壊力が高かったです。Tバックを凧のようなものかと勘違いするだけでも面白いのに、カツラのコレクションから夫婦が人毛を刈る猟奇犯だと誤解するくだりはいい意味でひどいの一言。前回同様本人たちは大真面目にやっているのでシュールさも倍増していましたね。

 しかしそれらのシーンと疑り深い心理描写から、この兄弟が抱えている闇を感じ取りました。まともな一般常識が欠落しているのも問題ですが、「裏の無い人間なんていない」と他人を疑う以外を知らない姿勢が特に悲惨。そして新たな両親たちの掛け値なしの愛情を前にして呆気に取られるミギの表情に、2人はこれまでどのような汚い人間たちと関わってきたのかと心配せずにはいられなかったです。

 さらにCパートにて、2人の目的が母を殺した何者かへの復讐と判明した時は息を飲みました。寒空の下テント暮らし、そんな夜に抜け出した母を探して見つけた遺体……といった回想で、本作がサスペンスであることを否が応でも認識させられます。それ故に過酷な世界で生きてきたであろうミギとダリには救いが欲しいとつい思ってしまいますね。

 

 

 牙狼の新作に関しては上述の通り流牙編であることも喜ばしいですが、シリーズ展開が続いたことが何よりも嬉しいですね。VERSUS ROAD以降音沙汰がなかったことから牙狼ももう終わり……と諦めかけていただけに、この吉報には思わず舞い上がってしまいました。全盛期のように毎回新作が作られる状況に戻るのは難しいでしょうが、少しずつでいいので展開を続けていってほしいです。

 そして実写牙狼だけでなく、アニメ牙狼の方にも期待してしまいます。牙狼と言えば『炎の刻印』から始まったアニメも外せませんし、実写以上に自由な表現が可能なシリーズとしてまた見てみたいところ。それにアニメ最新作である『-VANISHING LINE-』もテレビシリーズ以降続きがありませんし…………MAPPAさん、贅沢は言わないのでソードが主人公の劇場アニメをその内作ってくれませんかね?

 

 

 ではまた、次の機会に。