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2023年秋アニメ簡易感想 その27

 

 

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 来年放送予定の『キン肉マン 完璧超人始祖編』のキャスト情報が先日到着。多くのファンが気になっているであろう、新アニメ版の声を誰が演じるのかが発表されました。第1弾として公開されたのは主役のキン肉マン(キン肉スグル)で、声は何と宮野真守さんが演じるとのこと。あのマモさんがキン肉マン!?という衝撃と困惑に最初こそ不安を覚えましたが、上の動画と共にそれらは一気に払拭されましたね。ドスの利いた声はなるほどキン肉マンっぽい……と感じられるほどのもので、宮野さんの底力を感じ取った次第です。

 また宮野真守の代表的キャラといえばウルトラマンゼロを思い浮かべる人も多いかと思われます。個人的にもゼロのイメージが強いうえ、かつて「キン肉マンウルトラ兄弟の1人」というぶっ飛んだ設定を初期に持ち出していた漫画のキャラをウルトラマンが演じる構図にちょっとニヤリとさせられますね。あとはギャグパートなどの情けない演技などにも期待したいです。

 そして初代キン肉マンを演じた神谷明さんはキン肉マンの師匠であるプリンス・カメハメと父・キン肉真弓の2役に抜擢されました。神谷さんは何かしらの形で出るであろうとは思っていましたが、カメハメ師匠と真弓パパというチョイスがまたニクイですね。ここで完璧超人始祖編で結構重要な存在でもあるスグルの偉大な祖父・キン肉タツノリもやってほしいところです。作画に関してもちょろっと見た限り結構良さげな印象ですし、新アニメがますます楽しみになってきました。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

呪術廻戦(2期)

第47話(最終話)「渋谷事変 閉門」

 激動に次ぐ激動の末、日本がヤバいことになってきた最終回。前回ラストで九十九が割って入った時の頼もしさはともかくとして、偽夏油によって仕掛けられた非術師への無為転変と大量の呪霊投下には衝撃を受けました。その後の一般人や政府関係者の会話シーンのみのくだりも、崩壊する秩序と迫ってくる恐怖をじわじわと伝えてきましたね。渋谷どころか銅鏡がほぼ壊滅という、渋谷事変が始まる前では考えもしなかった事態に発展していく危機感は半端ではなかったです。

 一方で前日譚及び劇場版の主役である乙骨の再登場にはテンションが上がりましたね。ただ満を持しての前作主人公の参戦は盛り上がるものの、成仏したはずの理香ちゃんがいたり呪術協会の上の連中(乙骨の声優さんもあってエヴァのゼーレっぽかった)から虎杖抹殺の任務を請け負ったりと不穏な要素はしっかりと存在しているのが怖いところ。新旧主人公対決は盛り上がるので好きなのですが、こんな形で実現してしまうことに何とも言えないもどかしさを覚えます。あと狗巻先輩、あんた宿儺の領域展開に巻き込まれてたのか……

 他にも五条先生の永久追放や学園長が死罪になったりと胸がザワザワする問題が次々と発生し、完全に孤立した虎杖がどうなってしまうのかという不安が残る結果となってしまいました。あまりに救いのない展開に、今後の物語が非常に気になって仕方なかったです。

 

総評

 今話題のジャンプ漫画原作のアニメ2期ということで非常に気合の入ったアニメでしたが、一言で表すなら「面白いけどすごいしんどい」といったところでしょうか。全体を通して登場人物の複雑な苦悩や葛藤が描かれているうえ、様々なキャラが次々と退場していく容赦のない展開の数々に見ていて何度も心が折れそうになりました。

 まず前半の壊玉/玉折は五条悟と夏油傑(本物)の過去編となっており、如何にして『呪術廻戦0』に繋がっていくかが短いながらも適切に語られていましたね。何といってもこのパートは夏油が堕ちるまでの過程が丁寧で、身近な人の死や術師と非術師の違いなどで徐々に歪んだ覚悟を固めていく様子に同情を覚えました。同時に五条が先生として生徒を育てるまでのいきさつも納得といったところで、自分たちは無敵だと思っていた青春時代の幻想が少しずつ壊されていくかのような感覚を味わわせてくれたと言えます。

 そしてメインである渋谷事変はもう本当にしんどかったです。無敵の五条先生が封印されてからの緊張感はかつてないほどのものとなっていて、愛着が湧いていたキャラがドンドン倒れていく過程や虎杖のメンタルが削られていく様子に顔を覆いそうになりました。弱者は強者に蹂躙され、その強者も時には倒れる……命が儚く散っていく諸行無常をここまで残酷にするか、と一周回って感心させられます。1期は何だかんだでアットホームな雰囲気が残っていただけに、この殺伐とした世界観が本性を表してきたことに受け止めきれずにいます。

 あとは作画なのですが、全編を通して本当にすさまじかったですね。戦闘シーンの勢いが1期や劇場版の頃と比べてもパワーアップしており、わずかな動きも非常に細かく描かれていたことには舌を巻くばかり。特に宿儺の戦闘シーンは最早何が起こっているのかわからないレベルで、困惑しながらも圧巻させられるものとなっていました。他にも人物作画も毎回微妙に異なっているのも興味深いポイントで、作画担当の人によって個性が出ているのが面白かったです。半年間圧倒されまくりなアニメで楽しませてくれたので、次の「死滅回遊(しめつかいゆう)」なるものにも期待です。ただ視聴中本気で疲れたので、3期のアニメはまだしばらくなくてもいいかも……?

 

 

BURN THE WITCH #0.8

 BLEACH』で有名な久保帯人氏原作の短編漫画のアニメ化。3年前に公開された劇場アニメのエピソードの前、最初にジャンプに掲載された読み切りもついにアニメとなりました。個人的にも結構重要なエピソードだと思っていたので、こうして映像にしてくれるだけでも嬉しかったです。そんな本作はリバース・ロンドンというもう1つのロンドンを舞台にしたファンタジーな世界観で、「新橋のえる(にいはし・のえる)」と「ニニー・スパンコール」の2人の魔女が異形のドラゴンの管理を行うというもの。そして一般人の「バルゴ・パークス」が如何にしてドラゴン憑きになるのかが語られており、3人の主要人物のプロローグとも言うべき内容は短いながらもしっかり描かれていましたね。

 特にバルゴの人の良さがしっかりと見られたのが個人的に見逃せないポイント。親友の「セルビー」がドラゴンだと判明した後も彼のことを友達として心配するなど、「バカでスケベだけど非常に優しいヤツ」というバルゴのキャラクターがわかりやすく出ていました。(セルビーの方も本性を表した後もバルゴにだけは優しい口ぶりだったのがここすきポイント)まぁセルビーはあえなく駆除されてしまいましたが、のえるが何だかんだでバルゴを気にかけている理由もそれなりに伝わってきましたね。各キャラの人となりがよくわかるこのエピソードをアニメ化してくれて本当に良かったと思います。

 また#0.8の後に上述の劇場アニメ版にそのまま移行した時は驚きました。というか全編を通してCMなしでぶっ通しで放送されたのが意外で、まさに長い映画を観ているかのような錯覚に陥りましたね。おかげで説明はよくわからないけどスッと入ってくる本作の世界観の面白さを、改めて確認することが出来ました。のえるたちが所属しているウイング・バインドの正式名称が「尸魂界・西梢局(ソウルソサエティ・ウエストブランチ)」だったり、ラストに映ったタイトルの赤い部分のみを読むと「BLEACH」になったりする小ネタは何度見てもニヤリとさせられます。だから久保帯人先生、続き描いてくれませんかね……?

 

 

 さて上述のキン肉マンの新キャスト、次なるキャラを演じるのは誰かという点で期待がかかりますね。次はやはりテリーマンロビンマスクが来るのでしょうか?だとすると声優さんは誰か?といった考えが止まりません。いずれにしても既に鬼籍に入っている方も多いキン肉マンの声優さんの後を継ぐのは大変かと思いますが、どうせなら快く受け入れて応援してあげたいところ。そんな気持ちを大事にしつつ、次の情報を待つ所存です。

 

 

 ではまた、次の機会に。