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2024年冬アニメ簡易感想 その4

 

 

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 前季アニメの1作として視聴していた『呪術廻戦(2期)』。陰鬱ながらも見逃せない展開の数々には大いに楽しませてもらいました。そんな中でも終盤に虎杖の助太刀に来た東堂の活躍が印象的で、意味不明な場面まで含めて本作の貴重な清涼剤になってくれましたね。この頼もしいけど妙に気持ち悪い男(※褒めてます)には何度笑わせてもらったかわかりません。

 そんな東堂が敵の真人を混乱させて強力なサポートをしてくれた45話。そこで流れた高田ちゃん歌う挿入歌「最高潮☆JUMPING!」のリリックビデオが先日いきなり公開されました。劇中のシーンをそのまま公開してくれる太っ腹な公式に感謝しつつ、45話を視聴していた時の笑いと困惑が再び沸き起こることに。そのうえこの曲の歌詞の字幕も表示されており、それを確認した結果意外と前向きな内容が実に刺さりました。普通に良い曲じゃねーかこれ!!と衝撃を受けつつ、東堂の意味不明なイメージ映像を楽しんだ次第です。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ラグナクリムゾン

第13話「戦場の主役」

 年明け最初のエピソードはついに始まった銀装兵団VSオルト・ゾラ&タラテクトラ。ゾラが薬で操った人間を投入してくるエゲつない戦法をいきなり披露してくる中、味方を鼓舞するスターリアの雄々しさに惚れ惚れすることになりました。誰もが躊躇いそうな人殺しを歯を食いしばりながら実行し、避難民を守り抜く覚悟を見せつける姿は素直にカッコいいと思います。後述の過去回想でも荒くれ者をまとめる存在としての格を見せつけていましたし、劇中のゾラが言っていたように彼女のような戦士こそ“傑物”と呼ぶに相応しいでしょう。

 一方タラテクトラと戦っていたラグナは敗北したうえ妨害されるなど情けない場面が目立っていましたね。そのうえ眼中になかった「シン・カトラス」の勝負に負け叱咤されるなど、自分や周囲を省みない彼の悪癖がモロに出ていたように感じます。そのためシンから自分1人で何でも背負おうとする点を咎められる場面にはよくぞ言ってくれた!と膝を打ちました。シンの回想シーンでも兵団メンバーそれぞれの決意や矜持が見られましたし、本作はラグナ以外にも決死の戦いに挑む人間たちがいることが伝わってくる回だったと言えます。

 

 

薬屋のひとりごと

第14話「新しい淑妃」

 猫猫、まさかの先生になるの巻玉葉妃をはじめとした上級妃たちとどのように再会するのか気になっていましたが、推薦を受けて彼女たちの講師になる展開にはなるほど納得させられました。久々の登場ながら相変わらずの妃たちに安心感を覚えつつ、猫猫の講義の詳細が気になるダイジェストにほっこりさせられる前半になっていたと思います。(全くついていけてないどころかビビりっぱなしの里樹妃ちゃんがここすきポイント)

 また後半は倉庫の爆発事故の真相を追っていくパートになっており、原因がサブカル作品御用達・粉塵爆発というオチに肩の力が抜けることに。倉庫の中の小麦粉で薄々察しましたが、こうも予想ドンピシャリだとちょっと拍子抜けしてしまいますね。とはいえ「不思議ということは知らないことだ」という猫猫の言葉には頷かされましたし、本作の無知故に起こる悲劇の物語に見事に則っていると言えます。

 他にも例によって不穏な描写がチラホラ見られましたが、個人的には上述の講義に出席した「桜蘭妃(ロウランヒ)」が気になるところ。ツンケンした態度で講義をまともに受けないこと、そして物憂げな様子が妙に目を引きます。特に冒頭の灰色の演出からして、彼女が何かを抱えていることは明白です。新たな上級妃の隠された心情や如何に、と注目してしまいますね。

 

 

SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)

第14話「Mysterious journey」

 カナタが目指している楽園「イストワール」は宇宙にある!?という衝撃的な情報が明らかになった今回。マリア姉さんのロケットの話がここで出てくる展開にも唸らされつつ、イストワールに向かうためのそれぞれの準備が描かれることになりました。まずカナタがミステルから古典的な特訓を受ける様子は色々おかしかったですが、スパルタなミステルとの距離が縮まってきている感覚を覚えましたね。パスカルのことを話してくれたシーンといい、彼女が心を開いてくれているのが読み取れます。

 そして今回最も輝いていたのが元・負けヒロインことエリー。少々ふさぎ込んでいたように見せかけて、カナタの後をついて来る決心を固める過程には思わずガッツポーズを取ってしまいました。そのうえノワールの悩みを「居場所がない」ことだと読み取る洞察力まで見せたことには少々感動させられます。1クール目の頃はイマイチ一歩を踏み出せない印象だった少女が、今ではグイグイ前に来る選択を取れるようになって嬉しい限りですよえぇ。

 一方でシエルは例によって曇ることに。スパイとカナタたちの仲間の間で板挟みになっているのでこうなるのは目に見えていましたが、ミステルにも指摘されるほどだったのは個人的にも衝撃的です。いつの間にか歌やカナタの比重が大きくなっているシエルに、ミステルの「後悔は残すな」がどこまで響くのか気になるところです。

 

 

愚かな天使は悪魔と踊る

第2話「Lalapalooza」

 おかしいな、突然「リリー様は堕としたい~ポンコツたちの恋愛頭脳戦~」が始まったぞ……!?冒頭のSMプレイまがいのシチュエーションはまだいいとして、翌日以降の相手を自分に惚れさせようとする戦いのバカバカしさには笑いが止まらなくなりました。お互い考えていることが同レベルかつ、そんな相手のやり口でそれぞれキュンとくる単純さが何とも言えないシュールさを引き出しています。個人的にはリリーが思った以上にチョロかったのが意外で、前回の感想で「阿久津に勝ち目がない」と書いた身としては少々複雑なところ。スポンジボブみたいな顔芸を披露してきた時は吹き出してしまいましたね)

 あとはやはりちょくちょく挿入される謎のボクシングパートが印象的。十中八九上述の堕とし合いバトルの両者の揺らぎ具合を可視化しているのでしょうが、作画のクオリティや構図の迫力がやたら見事で面白かったです。オオカミボクサーとネコボクサーそれぞれが野沢雅子さん&田中真弓さんという無駄に豪華な配役も相まって、どこに力を入れてるんだよ!?と内心ツッコまずにはいられなかったです。とはいえリリーの一方的な蹂躙ではなく、同じくらいアホな2人が馬鹿みたいにイチャつく構図はある意味で安心感がありました。本作はそんなはたから見たらバカップルにしか思えない2人のラブコメディなのだと、早々にわかったのは良かったですね。

 

 

メタリックルージュ

第2話「逃走経路」

 インモータルナインを探すルジュとナオミの旅はいきなりの大波乱に巻き込まれることに。乗っていたバスが傭兵集団に襲撃されるわ、太古の殺人兵器が動き出して追われるわと、前回とは異なるドタバタ劇に笑いつつも興奮させられました。特に後者の兵器とのバトルは大迫力の一言で、まともに攻撃を通さない装甲を前に抵抗するルジュとナオミたちのカーチェイスは実に見応えたっぷりでしたね。壮大な演出も相まって、1話以上の面白さを秘めたバトルになっていたと思います。

 そして今回はルジュの「自由」について描かれていたのが見どころでした。ジャーナリストの「ジル・スタージョン」の「自由は選べる」という言葉を受け、自分から選んで行動するシーンが印象に残りましたね。ネアンが「アジモフコード」なるプログラムなどで人間からの支配を受けていることを描写しつつ、それに縛られずに子どもたちと遊ぶなど自発的になっていく様子に子どもの自我の芽生えのようなものを感じずにはいられなかったです。

 他にもネームドからモブまでやたらと濃いキャラの数々(個人的には驚異の操縦テクニックで逃走劇を演じたお婆さんがお気に入り)に見入りつつ、作品の根幹に関わる情報にも聞き入りました。中でも本作では「来訪者」と「簒奪者」という2種類の宇宙人が存在していたこと、大昔に彼らとの戦争を繰り広げていた話が興味深いです。人類とネアンの軋轢を描くのみかと思っていたので、この宇宙人たちがどう話に絡んでくるのか気になってきました。

 

 

 呪術廻戦といえばやはりこの先の展開が気になるところですが、次なる死滅回遊がアニメ化するのは少々時間がかかることでしょう。1期終了から2期放送開始までの期間を考えるに、少なくとも第3期は2年ほど先になるのではないかと思われます。

 その間原作漫画をチェックするのもアリですが、個人的には渋谷事変での精神的ダメージは癒えていないのでまだいいかなぁ……、とか思ったり。面白いけど見ていてしんどくなる作品なので、2年くらい経ってから続きを見るのも良さそうな気がしてきますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。