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2024年夏アニメ簡易感想 その4

 

 

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ultraman-cardgame.com

 

 ウルトラマンシリーズ制作陣やファンの間では「ウルトラマンの日」として有名な7月10日に、ウルトラマンを題材にしたTCG(トレーディングカードゲーム)の情報が発表されました。カードになる話自体は以前から出ていたものの、いざ発表された内容が思った以上にガチなカードゲームだったのでちょっとした衝撃を受けましたね。世界15か国で同時販売という商品展開にも仰天しますし、今世界中で大きな人気を獲得しているウルトラマンだからこその力の入れようを実感する情報の連続でした。

 さて「ウルトラマン カードゲーム」とそのままのブランド名で発表されたカードゲームですが、上のリンク先で読める公式サイトでかなり独特なルールだと判明し驚きました。キャラクターカード(ウルトラマンや怪獣)をレベルアップさせて相手のキャラクターとバトルさせるのはまだわかりやすいものの「同ターンにキャラクターが3体以上勝っているプレイヤーがゲームに勝利する」という勝敗の条件はかなりユニーク。恐らくはバトルを繰り返しながら如何に自分がバトルで勝つか、逆に如何にして相手の勝ちを防ぐのか……といった駆け引きを行うのがこのゲームの醍醐味となるのでしょう。既存のカードゲームとの差別化も兼ねており、興味がそそられるルールと言えます。

 またカードデザインにも惹かれるものがありますね。劇中の実写場面やスチルをそのまま使っているカードもあれば、世界中のイラストレーターが描いたイラストのカードも存在しており様々な層に対応しそうです。特にカード用に描き起こされたイラストの魅力は、バトスピ(バトルスピリッツ)とのコラボで証明済み。原作のウルトラマンが好きなら、これら限定のイラストなどをコレクション目的で集めるだけでも楽しそうだと思います。そんな早くも面白そうなイメージを出しているウルトラマンのカードゲーム、ちょっと注目してしまいますね。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

第15話「鳥の羽と不思議な鉱石」

 ホロの目的地である北の地・ヨイツに関する情報が語られた今回。「月を狩る熊」に滅ぼされたという噂もあってヨイツの現状や真偽が気になる中、ホロのためにと情報を集めようとするロレンスの行動力には相変わらず舌を巻きます。そうして紹介された年代記作家「ディアン・ルーベンス」の如何にも怪しい雰囲気に圧倒されながらも、語り継がれる賢狼の伝承を舞台染みた口調で話す彼女の姿が何とも興味深かったです。そしてヨイツ=レノスの町という事実が判明するなど、歴史を巡って真実を探るパートは作品世界の深奥を除くかのようでワクワクしますね。

 そうしてロレンスが奮闘している中でホロはアマーティ少年とお祭りに行ってきたわけですが、思いっきり彼に貢がせまくった結果にクスっときました。特に謎のサイコロを手に入れるために競りにまで参加する話は聞くだけでも堪能しまくったのがわかるので笑いが止まりません。明らかに自分に好意を抱いている相手に自分の身の上話を偽る……魔性の女と言えば聞こえはいいですが、どちらかというと初心な若者をカモにした悪女みたいなイメージが大きくて余計におかしかったです。ホロは本当に悪い女やでぇ……

 

 

かつて魔法少女と悪は敵対していた。

第1話「殺し愛(あ)わない」

 『妖狐×僕SS』で有名な故・藤原ここあ氏の未完の作品が奇跡のアニメ化。いきなりの妙に気合の入った魔法少女変身バンクに見入り、柔らかな作画から繰り出されるメガネ破壊で一気にテンションが上がってしまいました。藤原作品独特のコミカルな空気感も見事に再現されており、個人的にも初っ端から感動させられた次第です。(15分という放送時間も原作の尺を考えるとちょうどいいかもしれません)

 内容はタイトルの通り魔法少女と悪の参謀が戦う……名目でイチャコラするほんわかコメディ。悪の帝国のエリートを自称する「ミラ」が、魔法少女「深森白夜(みもり・びゃくや)」の無自覚デレに翻弄される絵面は声が付いたことでより破壊力が増した印象を受けました。ミラが平静を気取っている割には精神的に悶えまくりで、そこに上擦った声なども相まってかなり面白いことになっていますね。また後述の白夜の事情を知って彼女の身を案じるなど、悪とは?と疑問を抱くレベルで根が優しいのも魅力的です。

 そして白夜の方は貧乏な薄幸少女というキャラクターで、話を聞けば聞くほどお労しさを抱くようになりますね。地上げ屋とグルだった御使い猫にそそのかされてた話に加え、まともに食事も摂れない環境には同情を抱かずにはいられませんあまり食べていない割には発育が結構いいと思うと特にm(tyそれでいて自分の使命には果敢に取り組む意志の強さもあって、いじらしくて儚い白夜の可愛さに見ているこちらも悶えそうになります。

 

 

【推しの子】(2期)

第13話「伝言ゲーム」

 前回ラストで早くも訪れた舞台の企画崩壊の危機。東京ブレイドの原作者「鮫島アビ子(さめじま・アビこ)」の変人っぷりに笑いながらも、作品の改変に対する激しい憤りがこれでもかと鮮烈に映りました。原作を大事にしてほしい姿勢の熱さなどは伝わってくるのですが、陰キャ的な我の強さが幼い傲慢さに感じられるほど描かれているように感じましたね。作品への誇りが高い反面、全部自分でやろうとするほど強引になっている様子は悪い意味で作家らしいと言えます。(気持ちはわかるものの、脚本家に対して「センスない」とまで言い放つところにはムッときてしまいます

 そんなアビ子と舞台スタッフの衝突を招いた原因である、原作者の意向を伝える伝言ゲームの説明が入ったのも今回の注目ポイント。結果的に解釈の違いが生まれてしまったものの、その過程で担当していた人たちの仕事ぶりもしっかり描写されていたので各方面の苦労が伝わってきます。(ブログなどで書きものをしていると、軋轢や失礼を生まないために文章を直す人に対して余計に共感を覚えるんですよねマジで……)脚本担当の「GOA(ゴア)」に関しても前回の内容もあって同情の面が強いので、誰が一方的に悪いとも言えない状況に歯痒さと切なさを抱かずにはいられなかったです。

 

 

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん

第2話「幼馴染とは?」

 周防有希の意外過ぎる本性にいや誰だよお前!?となった件。以前から彼女と政近の独特なノリに怪しさを覚えていた中、実の兄妹というネタばらしは結構驚きましたね。それ以上に有希の拗らせたオタクみたいなキャラが衝撃的で、おしとやかな外面とのギャップに困惑が止まりません。家ではオタク会話と下ネタで政近を振り回し、外では煽りとマウントでアーリャを弄り倒す面の皮の厚さも強烈です。主人公とヒロインのやり取りメインの作品だとタカをくくっていたので、思わぬ伏兵だった有希の面白さに早速魅了されてしまいました。

 その一方でアーリャと政近のイチャイチャラブコメは当然健在。有希への対抗心をメラメラ燃やし、政近に自分を意識させようとしてくるアーリャの可愛さにやられました。それでいて可愛いと言われたら言われたで悶えたり調子に乗ったり、結果恥をかくまでのくだりもわかりやすく愉快です。(あと試着室の作画とアングルが妙に気合が入っていて紳士成分を感じたり感じなかったり生徒会選挙に向けての不穏なフラグが着々と立っているのも気になりますが、2人のバカップルぶりにひとまず注目したいところですね。

 

 

ちびゴジラの逆襲

第28話「ちびメカゴジラの新機能

 メゴやんことちびメカゴジラの謎(?)がフィーチャーされた回。記憶喪失などの問題もある中で、背ビレのボタンを押すと家電機能を発揮する絵面に早速吹き出してしまいました。結果ロボット怪獣としての彼のアイデンティティが揺らぎ始めたり少々気の毒な反面、電気ポットや電子レンジといった要素が次々と判明するのが腹筋に悪かったです。以前披露した飛行能力や後述の冷凍とこれらが同居している事実も愉快ですし、ちびメカゴジラの開発者の真意が気になってくるところです。まぁどうせしょうもないことなんでしょうが……

 そして今回地味にびっくりしたのが冷凍機能という名の絶対零度砲ですね。胸から発射するビジュアルも含め『ゴジラ×メカゴジラ』のメカゴジラ(三式機龍)に搭載されたアブソリュート・ゼロそのままで度肝を抜かれました。メカゴジラの中でも機龍が特に好きな身としては、メゴやんにこの機能を搭載している小ネタを見せてくれたのは嬉しい限り。メカゴジラファンとして開発者に拍手を送りたいところです。

 

 

 ウルトラマンに限らず、様々な版権作品がTCGとなっている昨今のカードゲーム界隈も非常に脅威深いです。『ONE PIECE(ワンピース)』や『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』『名探偵コナン』といった有名な作品が軒並みカードとなっている状況は、昔のアニメ作品のカードダス化を彷彿とさせるものあります。そういった意味ではちょっと懐かしく感じますね。

 ただ現代ではポケカ(ポケモンカードゲーム)バブルによって一般層もカードゲームに触れるようになっており、その勢いは過去とは比べ物にならないほどのように思えます。遊戯王やデュエマといった最大手だけでなく、様々なカードゲームが流行るのはカードゲーマーとしても嬉しい話なので、この調子でカードゲーム戦国時代を見届けていきたいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。