4月26日に六本木で開催予定のイベント『ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展』。国内外を問わず活躍するアーティストたちが各々考える「ゴジラ」を描き、表現するユニークな展覧会になるとのことです。キャッチコピーも「ゴジラとは、何か。」とあることからも、ゴジラの概念そのものをそれぞれに問いかけていることがわかります。
実際70年以上の歴史の中で数多くのゴジラが生み出されてきましたが、その多くが細かい姿や行動原理、そして作品の在り様もバラバラです。特に2014年の『GODZILLA(ギャレゴジ)』以降の新世代ゴジラは、制作陣それぞれが考える最強のゴジラの妄想のぶつけ合いといった印象を受けますね。作り手によって異なる解釈を与えられてきたゴジラを語るには、この展覧会はまさに絶好の機会かもしれません。上のリンク先で見られる豪華アーティストたちが紡ぐゴジラがどんなものなのか、俄然興味が湧いてきました。
また上に張り付けたアート展のコンセプトムービーの内容も非常に興味深いです。「ゴジラらしき巨大生物が出現した」という一報の割には閑散とした夜景や誰もいない屋内ばかりが映される光景。それでいて一瞬でめちゃくちゃになる部屋からゴジラの存在感を感じさせる、面白い演出には大いに惹かれます。(近くでゴジラが歩いた衝撃で物が散乱しはじめたのでしょうかね)また国連G対策センターなる組織が「現在確認されている巨大生物をゴジラとは認めない」と報告している様子からも、ゴジラへの強いこだわりが感じられました。こういう特殊な映像もファンにとっては中々に楽しい限りです。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
全修。
第8話「告白。」
度々姿を見せていた謎の鳥監督の正体は、予想通り「鶴山亀太郎(つるやま・かめたろう)」監督。自身が手掛けた作品を、好き勝手改変するナツ子に怒っているのも判明し色々と事情が呑み込めてきました。死後も自分の作品世界を管理しているのは確かですが、それだけに「結末はもう決まっている」という不穏な言葉が引っ掛かりますね。そしてあのタップが鶴山監督の所有物だということもわかりましたが、タップ自身が意志を以て反逆しているのかどうかも気になるところです。
それはともかく、今回はまさかのルークのデートがメイン。ナツ子に告白してから事あるごとに好きだと言い直し、温泉デートに誘うルークのややぶっ飛んだアピールにニヤニヤしてしまいます。ナツ子もナツ子で最初こそルークを二次元のキャラ程度にしか思っていなかったものの、最後には完全に意識し出すので実に微笑ましかったですね。特に現実の世界でずっとトゥンクの意味を理解出来なかったナツ子が、ルーク相手にトゥンクを抱きはじめる展開は痛快の一言。最早アニメの世界とかを越えて、ルーク個人への恋心を募らせ始めている甘酸っぱさがたまりません。
(まぁそれ故に次回の展開が怖いですけどね!上述の鶴山監督の発言から推測するに、この先のルーク曇らせエンドのためにナツ子が死ぬことになりそうで……)
天久鷹央の推理カルテ
第8話「天使の舞い降りる夜 前編」
小児科にて患者の連続体調不良が発生する中、今回はそれ以上に消極的な天久先生が目に付きました。珍しいくらい事件に乗り気ではなかったので子ども嫌いかと思いきや、「三木健太(みき・けんた)」少年への複雑な感情が関係しているとわかり納得。かつて仲良くなった幼い友人がもうすぐ死ぬことに耐えられない……患者を看取る経験がない天久先生ならではの苦悩と言えるでしょう。また自分の不用意な発言で健太を傷付けてしまうかもしれない、と悩む姿も印象的。以前から空気を読めないところが目に付いていた天久先生でしたが、彼女自身それを自覚して嫌悪している事実もわかり、見ていて胸が締め付けられますね。
一方小児科で発生している事件では、同時期に「天使」の目撃例が挙がっているのが興味深いポイント。健太が好きな絵本の天使そっくりのシルエットが毎夜出てくるのはともかく、何故同じタイミングで隣の部屋の患者が倒れるのか実に不可解ですね。被害に遭った中学生3人はいずれも健太をいじめていた事実から、明らかに作為的なものがあると感じずにはいられません。(あとは3人それぞれがスマホやゲームを愛用しているシーンも、何かしら関係していそうな予感がします)また健太の絵本がバラバラにされていた事件ですが、これは例の3人と見せかけて別の人物の仕業に思えます。現れる天使も恐らくその絵本から切り取ったとすれば……
グリザイア:ファントムトリガー
第9話「洗礼」
海外を舞台に戦争だよ、全員集合!した今回。国の軍隊の支援のためにこれまでのSORDメンバー総動員という、大規模な作戦の様子にハラハラさせられます。それでいて各々が配備された場所で頑張っているものの、それぞれ勝手に少々ため息が出てしまいました。タイガ然りトーカ然り、自分たちの信念の元行動しているのはわかりますが、代わりにハルトが謝り続けているので彼に同情を覚えます。規律を重んじる軍隊と彼女たちは相性が悪いだろうとは思っていましたが、いざその光景を見せられるとつくづくこれまでは自由にやらせてもらっていたことを実感しますね。
一方戦争を陰で扇動しているTFA(ザ・フェイタル・アンサー)の中枢幹部たちが、漆原を含めてまとめて登場したのも見逃せません。特に漆原はヒース・オスロの跡を継いだ戦争屋「グレイ・プール」の配下となり、これまた一癖も二癖もありそうな連中をまとめている辺りが和やかながら恐ろしかったです。自分のしていることを「子どもの八つ当たり」を称しながらも、その腹の内でどれだけの怒りを抱えているのか……他にもTFAのアクの強い幹部やその部下なども登場し、まさに最終決戦に突入していることを実感させられます。(個人的にはムラサキの知り合いである「矢場谷炎邑(やばたに・ほむら)」が気になるところ)
そしてハルトの“感情”が垣間見えたのも大きな見どころ。漆原が裏切ったことを薄々気付いていたのはともかく、アオイの復讐を意識していない口ぶりが早速怪しかったですね。案の定「鮫島黒江(さめじま・くろえ)」との一騎打ちで、いつになく怒りをあらわにしていたので納得も大きかったです。見ていて危うく思えてくる反面、ようやくハルトの人間らしい一面が見れた気がしました。
ちびゴジラの逆襲
第61話「ちびアンギラスの本音」
久々登場のちびアンギラス回は、やはり言葉が通じないネタから始まりました。勝手に意思を代弁して変なメニューを注文してくるちびゴジラへの不満を、SNSでぶちまけるネット弁慶ぶりは相変わらず。そこに嫌味が通じないちびゴジラの返信も相まって、現実のSNSを見ているかのような光景にどこか胸が苦しくなってきましたね。というかちびメカゴジラの「みんなが見れるSNS上で揉めんなよ!」がその通りすぎて……
しかしいざちびゴジラと直接会ってからの仲直りにはほっこりさせられました。文句の1つや2つ言いたくなる時はあれど、何だかんだで一緒にいて楽しい友達であることは間違いないのでしょう。愚痴が多いのと同時に友人への情も深い、そんなちびアンギラスに親近感が湧いてくる回でしたね。(それはそれとしてちびアンギラスのネット上のキレの良さはいずれも印象的。特にちびラドンへの「承認欲求こじらせバード」認定には笑いが止まらなかったですハイ)
ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ
第5話「鎧纏し者」
前回のエックスとゼロの活躍を見たことをきっかけに、ウルティメイトアーマーが気になってきたゼット。そんな彼を見越してエディオムがアーマー特集を持ってきてニヤリときました。まずはエックスのアーマー紹介ですが、最終回でのグリーザ戦や劇場版のザイゴーグ戦といったクライマックスから始まったので面食らいましたね。しかし大地と心を通わせた怪獣たち、さらにはウルトラマンたちの力を合わせたアーマーの特性を説明するにはなるほど最適だったと思います。特にこれまでのサイバー怪獣のアーマーてんこ盛りのハイブリッドアーマーは、怪獣たちもまたウルトラの絆に組み込まれているのが伝わってきます。
そして後半では最新作であるウルトラマンアークがついに紹介されることに。ユウマの想像力を駆使して戦うアークの特徴をバッチリ伝えつつ、その力で生み出されたアーマーについてもわかりやすく説明出来ていたと感じました。何より『アーク』本編で度々描かれてきた、想像力が生み出す「無限の可能性」をエディオムがしっかりと理解してくれている様子に嬉しくなってきます。さらにステージ限定のサトゥルーアーマーが、まさかの新撮映像で紹介されたのが驚愕のポイントですね。去年のウルサマステージで実際のサトゥルーアーマーを目にした身としては、映像媒体で出してくれただけでも歓喜で飛び上がってしまいそうになります。
上述のゴジラ・THE・アート展の続きですが、様々なスペシャル企画も同時開催される情報も見逃せません。来場者特典の「ゴジラカードゲーム」の限定プロもカード配布や、上のサムネにある絵本のサイン会など、ゴジラに因んだモノなら何でもアリなレベルで雑多な感じが最高にそそられますね。個人的にはやはり、初代ゴジラの雛形となった通称雛形ゴジラのソフビが気になるところです。
ではまた、次の機会に。
