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ウルトラマンオメガ 第10話「密着!2人の素顔」感想

信じる心と友達

助けてくれたウルトラマンは推したくなるよねわかるよ……(後方理解者面)

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  • 嵐のように駆け巡ったリポーター

 今回のオメガはアユムの知り合いであるゲストキャラ、「マキ姉」こと「アラカワ・マキ」の密着取材のお願いからスタート。怪獣災害についての情報のためにソラトたちを密着取材を目的としていましたが、やや強引な行動力に思わず苦笑いしてしまいました。カメラ撮影中にわざわざ自分でナレーションを入れたりするなど、いきなり愉快な一面を見せてくるのがおかしかったですね。本作は何かとクセの強い登場人物が多いですが、彼女もその例に漏れない1人と言えるでしょう。

 そして後述のソラトとコウセイのケンカの遠因でもあるので、最初こそはた迷惑な印象を抱いたところ。しかしその取材の目的が「怪獣災害への危機管理」というちゃんとしたものだったので、中盤は評価を改めることとなりました。被害に遭ったことがない人にとって怪獣は対岸の火事、という話は妙にリアルであり、そういった人たちへの啓発を為そうとしているのは実に立派だと思います。同時にソラトたちの秘密を公言しない約束をするなど、根は真面目な人物だと読み取れるので何だかんだ好感が持てました

 …………などとマキ姉に感心していたらラストにオメガ推しになっていて吹き出してしまいましたね。庇ってくれたことから一目惚れするのはわかるものの、オメガを取材対象にする宣言は明らかに趣味に走っているのが見え見えでした。結果的にそれが怪獣災害の対策になるのならいいのですが、絶妙なほどの釈然としなさが襲い掛かってきます。考えと行動力は素晴らしいけど最後まではた迷惑、嵐のような人だった……それが個人的なマキ姉への評価といったところです。

 

 

  • 拗れても解ける2人の絆

 そして今回はマキ姉をきっかけにソラトとコウセイがケンカを始めたのが大きな見どころとなっていました。まず彼女を受け入れるべきかで揉め、怪獣を逃がしたことでさらに口論に発展していく様子にハラハラさせられた次第です。またマキ姉の頑張りと善性を信じるソラト、彼の正体がバレるのを心配しているコウセイ、いずれの心境もわかりやすく伝わってくるので余計に胸が痛くなってきます。(個人的にはソラトが人間の良い部分を見ようとしている点に感動しましたが

 ただ肝心のケンカの様子が子どもっぽくて、見ている分には非常に微笑ましかったですね。牛乳の一気飲み対決を始めたり、マキ姉経由で「今夜はカレーだって」「そりゃ楽しみだって」とやり取りする辺りに思わず顔が綻んできます。当人たちは真剣にケンカしているつもりなのでしょうが、根が優しいせいか結局仲良さげに見えてくるのが双方のキャラ造形として秀逸でした。まさにこの険悪になり切れない様子こそ、ソラトとコウセイの魅力の1つかもしれません

 そしてマキ姉に正体を明かす際のやり取りや、デマーガ戦では何だかんだで意気投合していく流れに安心感を覚えました。いざという時は本気で協力出来る友達として、この2人の仲の良さが改めて感じれます。主人公たちの本格的な初ケンカが描かれましたが、それが結果的に両者の絆の深さを読み取れる興味深い内容となりましたね。

(余談ですがレキネスとトライガロンもケンカしているのが意外で面白かったですね。最近トライガロンばかりが活躍していて、レキネスが自分も出してほしい!とばかりに暴れていたように見えてこれまた可愛かったです)

 

 

  • 大地を溶かし、大空を焼く怪獣X

 今回温泉街に出現したのは「熔鉄怪獣 デマーガ」。今年で10周年を迎える『ウルトラマンX』第1話で初登場し、以降ニュージェネ作品で度々活躍してきた怪獣です。2足歩行のスタンダードなビジュアルと口から高熱線を放つなど、多くの人が思い浮かべる怪獣のパブリックイメージに沿っている点でも有名。それでいて黄色いツノなどの独自の特徴も持っており、ニュージェネ怪獣の中でも特にメジャーな1体と言えるでしょう。

 さて本作のデマーガは歴代の個体と比べても強力であり、オメガたちとの初戦は周囲の地面を溶岩の如くドロドロに溶かす技を披露していました。(余談ですがその際のオメガがトライガロンに「先行けよ」みたいなジェスチャーをして怒られるシーンが微笑ましくてここすきポイント)その時は逃げただけでしたが、再戦時には高温の体で攻撃してくるオメガにダメージを与え、溶鉄弾を発射して終始優位に立っていたのが強烈な印象を与えていたと感じています。

 さらに溶鉄弾をレキネスに跳ね返され大ダメージを負うかと思いきや、その熱を吸収してパワーアップしていたのも衝撃的。レキネスアーマーの念力を前に敗れ去ったとはいえ、破壊力などが増大しているのがそれとなく見て取れました。近年のデマーガはあまり戦わないで出番が終わることが多かったので、ここまで強い個体が見られたのはファンとしても嬉しかったですね

 

 

 そして次回はついに怪獣対策部隊が発足される模様。本作では度々後手に回っていた人間サイドでしたが、いよいよ怪獣との戦いに発展していきそうでワクワクしますね。怪獣が確認されてこなかった世界において、防衛隊は如何にして出来上がっていくのか。そこに注目していきたいと思います。

 同時に現状にイラつくコウセイが無茶な行動に出るとのこと。ソラトに置いていかれるだけでなく、世間が中々オメガのことを認めようとしないことに憤りを覚えているようです。ソラトのことを想っているのが彼らしい反面、どこか心配になってきますね。登場怪獣に関してもサブタイにあるグライムやリオド、さらに謎の新怪獣まで出てくるようなので波乱の回になりそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。