誰が為に竜は翔ぶ
ガンプラに話しかけるって変なことだったのか……(感覚麻痺)
SDBD:R ガンダムビルドダイバーズRe:RISE ヴァルキランダー 1/144スケール 色分け済みプラモデル
- 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 発売日: 2019/11/16
- メディア: 付属品
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今回の『ビルドダイバーズRe:RISE』はパル主役のエピソードの後編。前回完全に意気消沈していましたが、「村のみんなを守りたい」という一心でトラウマを克服し、空を飛ぶという王道の復活展開を見事やってのけました。
意外だったのがパルが抱えていたトラウマの内容を敢えて明かさずに終わらせたことですかね。現状彼の過去を語る尺が足りなかった、というのもありそうですが、ここまで暗く重い雰囲気をずっとやっておりこれ以上暗い話をするよりもスカッとする復活劇をやったほうが見ていてスッキリするでしょうし実際かなり爽やかに終わったので今回の暗い要素をバッサリ切り捨てたのはある意味英断だったのではないでしょうか。
もう一つ特筆すべきはヒロトの描写です。前回からパルを気にかけており何かと親身になっていましたが、今回はそこからさらに踏み込んでおり自分なりに励まそうとしているのがよく伝わります。 (個人的に慣れてなさそうに「よっ」と声をかけるのが可愛かったです)自分では役に立てないと落ち込んでいるパルに「前線以外に出ればいい」とどこか的外れに思えるズレたアドバイスをする辺りはまだまだですが、ガンプラに話しかけるなどの行動から来るガンプラへの思いに強く共感してくれるなど、ガンプラに対する情熱で彼と心を一つにする姿は見ていて心が打たれました。イヴの受け売りとはいえ、ヒロト自身もロマンチストな部分がちゃんとあることがわかるいい場面だったと言えます。(あとこのシリーズガンプラに話しかける奴ばっかりで話しかけること自体変だという認識であるのをすっかりわすれてました。馴れって怖い……)
- 天翔ける竜騎士
以前ヒロトから言及されていたヴァルキランダーの翼。パルは飛べないと答えていましたが、守りたいという彼の願いに答えたのか巨大な翼を広げ素晴らしい空中戦を展開しました。その上さらにドラゴンフュージョン!!することで「ガンドラゴンモード」から「ドラゴンフュージョンモード」へと変形を遂げる瞬間を見た時には「やっと来たか!!」と大興奮しました。この機体のモチーフは『ガンドランダー』シリーズという中々マニアックなチョイスであり、SDガンダムにとってはもはや当たり前である変形・合体の超ギミックを見事にオリジナルの要素として昇華している点も含めてパルの技術力の高さとガンプラへの愛が感じられる出来栄えとなっています。
一方気になったのがパルがこの機体を「モルジアーナ」と呼んでいたこと。ガンダムシリーズにはかつて亡き妻の名前を自分の機体の愛称にしていた男がいましたが、彼の場合はどんな意味が込められているのか気になりますね。そしてそれ以上に名前からしてもしやヴァルキランダーは女の子なのか?という疑念が湧いてきてしまいました。そこんところどうなんですかパル君!
- 灰色の重戦車
また今回コアガンダムの新たなバリエーションとして「ヴィーナスユニット」とドッキングした「ヴィートルーガンダム」が初登場しました。(名前の由来は「金星(ヴィーナス)+2(ツー)」かな?)全身を武骨な装甲で覆い、バックパックに搭載された多彩な重火器で遠距離から相手を圧倒するというまさに重戦車とも言うべき機体で、描写からしてホバー走行しているのもあって「ガンダムAGE-3 フォートレス」を彷彿とさせますね。
とここまでカッコいいロマン要素満載だったものの、今回の戦闘ではヴァルキランダーに活躍の場を奪われたせいかイマイチぱっとしないまま終わってしまったのは残念でした。アースリィ、マーズフォーとも異なる役割がキチンと存在しているので今後の活躍に期待したいですね。
レジスタンスの作戦も一応上手くいきミッションも順調な中、Cパートに登場した謎の異形の機体とそれを操る謎の仮面の男という明らかな強敵がついに登場しました。これまでの敵であるデスアーミーとどのような関係なのか、ヒロトたちとどう敵対するのか気になるところです。
そんな中次回はついにカザミにスポットが当たるようで、今のところチーム内であまり役に立っていないこの男がどのような成長と活躍をするのか今から楽しみですね。
ではまた、次の機会に。