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仮面ライダーゼロワン 第20話「ソレが1000%のベストハウス」感想

彼の者が求めるもの

親方戦隊のギャグ描写と不破さんパートのホラー描写の振れ幅がデカすぎる

REAL×EYEZ

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  • 発売日: 2020/01/04
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 利益か笑顔か

 前回新屋敷による悪質な妨害を受けて一気に窮地に立たされた或人たち(この件を訴えればいいのでは?とも思わなくもない)ですが、今回は資産家のお爺さんの依頼が来て一気に逆転の可能性が出てきました。

 今回良かったと思った点は「社長の役割とは何か」についてようやく考えるようになった或人が勝負に逆転するために利益を追求して依頼主の予算ギリギリの物件を勧めようとしてくるのに対して、スマイルが利益よりも依頼主のために行動していたことですね。スマイルがお爺さんが提示した「息子家族と一緒に過ごせる家」という条件を常に念頭に入れていたのは「相手の求める物件を探すためのヒューマギアだったから」であり、売り上げを気にしがちな人間ではこうはなりません。ヒューマギアたちはこれまでそれぞれが自分に与えられた仕事を真摯に取り組んできたため、彼らにとって利益が二の次というのはかなり納得出来る理由です。同じようにスマイルも顧客が求めるものに真摯に向き合ってきたのは良い落としどころだと思います。

 一方で妨害などをしていた新屋敷の問題行動がさらに悪化していたのには難色を示してしまいました。前回の時点で何かと横柄な態度を取ってきた新屋敷ですが、今回は依頼主に対してふんぞり返ったり物件の修理に来た「最強匠親方」に直接的な暴力を振るったりと余計悪い心証を与えるキャラクターになっていてかなりフラストレーションがたまります。前回の感想で書いたように働く人間の地位が脅かされていく現状に焦りを感じていたからこその行動だとは思うのですが、ここまで度の過ぎた行為を連発されるとあまりいい気分はしません。それでいて或人との対決に負けた後にあっさり負けを認めて「いい家だな」と言ってしてしまうのにも少し違和感を覚えてしまいます。彼の貧しい過去から来る家への欲求など改心する理由づけ自体ははっきり描写されていましたが、それだけに新屋敷の性格を軟化させるなり問題行動をセーブさせるなりするべきだったのでは・・・・・・と非常に惜しいと感じてしまいますね。

 

 

  • 幻影の先には

 或人たちが勝負をする中で前回と同じようにレイダーを持つ謎の人物を追いかける不破。廃工場に現れたその人物を追いかけたのはいいものの、その先で銃声のみが響いた後にフェードアウトしていく描写があまりにもホラーチックでビビってしまいました。次回予告の映像にも姿を見せなかったことといい、今後の不破の身がより心配になってしまいます。

 それはそうと途中ホエールレイダーに変身した新屋敷との戦いの最中サウザーの邪魔が入り、そのことを飛電側に報告して彼を連行しようとするものの、「勝負が終わるまで待ってほしい」と懇願する或人に応じる姿を見ていると、ある意味彼が現状或人の一番の理解者であるように感じます。ヒューマギアと滅亡迅雷.netを憎んでいるものの、自分を助けてくれたヒューマギアたちのことは認めているなど自分の感情を抜きにして相手と接することが出来る面があるので、本作の一癖も二癖もある人間キャラの中では安心して或人との絡みが見られる存在になっているのはデカイですね。

 

 

 というわけで依頼主のお爺さんの求める家を提供できたものの、「売り上げ総額ではこちらの勝ち」と空気の読めない発言宣言をしてきた垓。”利益のみを追求するZAIA VS 利益だけでなく笑顔も重視する飛電”という対の構図がここにきて示されましたが、現状2連敗という飛電側にとって非常に厳しい状況に陥っている中、或人が自分の考えをどこまで貫けるのかが気になります。

 そして次回は弁護士ヒューマギアと人間の検事による裁判対決。しかし予告で或人が言っていたように人の人生を決める裁判にそのような勝負事を持ち出すのは正直不謹慎なように思えます。ともあれ次回登場する弁護士ヒューマギアを演じるのが宇宙戦隊の伝説のスペースバスターなうえ、特命戦隊のお菓子を食べないと動けなくなるイエローまで登場するらしいので結構楽しみですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。