新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

仮面ライダーゼロワン 第28話「オレのラップが世界を変える!」感想

危険な暴走と真実

ピロロロロロ・・・・・・アイガッタビリィー・・・・・・(幻聴)

仮面ライダーゼロワンぴあ (ぴあ MOOK)

仮面ライダーゼロワンぴあ (ぴあ MOOK)

  • 発売日: 2019/12/17
  • メディア: ムック
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • チェケラの暴走と悪意

 長く続いたお仕事勝負もようやく最後の対決が開始。終戦は演説対決(最後の最後に民衆の投票に委ねるとか今までの勝負は何だったのか)ということで飛電側は演説用ヒューマギアがいない中何故かラッパーヒューマギアである「MCチェケラ」に任せることになりましたが、このチェケラが中々の曲者で終始驚きました。

 フリースタイルの演説で若者(と1話に登場していた老夫婦)からの支持を得る活躍をするものの、副社長たちが用意した演説原稿を破り捨てて自分のスタイルを捨てないことを表明。ここまではまだ良かったのですが今回の対決相手である「由藤(ゆとう)」議員が今時珍しいタイプの山吹色のお菓子を受け取る瞬間を抑えても、公開討論会でそれをフェイクとする細工まで施す議員に激しい暴言の雨を降らせ、遂には垓が渡したゼツメライザーで自らマギアに変身するという暴走までした時には中々の恐怖を感じました。何よりも今回の暴走はアークによるハッキングの描写が見られなかったことからチェケラは人間に対して自ら悪意を持ってしまったという事実がわかったことに震えましたね。

 しかし一方でヒューマギアの成長を考えるとそう不思議なことでもないとも思えます。というのもアークの介入があるかないかとヒューマギアが人間に対して友好的になれるかはそれぞれ別の問題であり、アークの介入によって暴走せずとも、悪意を持った人間に触れていくことで敵対的になることも考えられるからです。理性や社会のルールをラーニングしたヒューマギアがルールを破り、道徳に反する行為をする人間を見れば彼らに対し反感を持つようになるのも決して不思議ではありません。むしろラーニングされたことを忠実に守ろうとするヒューマギアだからこそ平気な顔でその手を汚す人間が許せないと感じるのは極めて自然なことでしょう。或人はヒューマギアを「ラーニングの影響をもろに受ける」純粋な存在として捉えていますが、その純粋さ故に悪性の人間を自ら排除しようと考えるする者が現れたのはかなり皮肉なようにも感じましたね。

 

 

  • 下手な真実なら知らないくらいがいいのに

 一方滅を追う不破パートでは垓の口から衝撃の事実が。何と不破と唯阿の頭には人工知能を搭載したチップが埋め込まれていることが明かされました。ショットライザーを使って変身するために必要らしいのですが、その真実を知らされず不破を実験体にしていた垓の姑息さに驚きます。(唯阿が彼に従っているのもこのチップと関係があるのでしょうか?)

 さらに終盤、不破の前に現れた迅から不破こそが様々な人物にレイドライザーを渡し、滅を解放した謎のローブの人物であることが暴露された時には驚きと同時にこれまでの不審な描写の数々の意味がわかり納得もしました。ヒューマギアを何よりも憎む不破がヒューマギアにハッキングされ、利用されていたという事実は彼にとって非常に耐えがたいものでしょう。垓の命令でジャッカルレイダーに変身した唯阿といい、かつてA.I.M.S.で行動を共にしていた2人にとって厳しい展開が続くのは見てて辛く感じてしまいますね。

 

 

 相変わらずの垓の傍若無人さに大分辟易してきましたが、一方でサウザー相手に互角の勝負を繰り広げる滅などカッコいいシーンなども印象に残る回でした。最早ZAIAが完全に敵側に回っている今、滅亡迅雷.netが物語においてどのような立ち位置になるのか非常に気になります。

 そして次回はお仕事勝負もついに決着。果たして勝負の行方は如何に。さらにバルカンの新フォームのお披露目もありますがメタルクラスタホッパーの時のような不穏さが漂っているので手放しに喜べないところが複雑な気分ですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。