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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第16話「天空の大地へ」感想

空に座す獣

親方!空からケモショタが!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 個々の成長と一つ目の進化

 2つ目の遺跡の近くにある村でストラたちと再会したヒロトたち。そこではそれぞれ自分の村を一つ目に襲われた人々が避難して集まったためか子どもと女性、年寄りしかいないという深刻な状況に陥っていて、若い男性のほとんどがレジスタンスに所属したが故の問題をありありと見せつけられました。しかしこれまでレジスタンスに入って前線で戦うことを望んでいたストラが村に残った人々を守ることの大切さを知って成長しているのが見られたのは非常に嬉しかったですね。カザミたちダイバーズのメンバー以外も少しずつ成長していることに喜べる辺り僕自身エルドラの住民が好きになってきたのがわかります。肝心のダイバーズも11話で都市が砲撃される原因を作ってしまったことを正直に語り、さらにアルスに彼らを守るという啖呵を切ったカザミをはじめとして、ゲームではなく生きているエルドラの住民のための本当の戦いをする決意を改めて見せてくれたのが良かったですね。

 一方敵の一つ目側の事情がここにきて少しだけ明らかになって驚きました。例えば前回敵の機体から出てきた小さい一つ目こと「ガードアイ」。当初はこの機体そのものが村を襲っていたらしく今のようにガンプラに乗るようになったのはつい最近とのことで、敵勢力も当初はガンプラの技術を持っていなかったことがわかります。それに加えて中盤に入ってから新機体でヒロトたちを襲撃してきたアルスの描写からして、アルスがGBNの資料を元にガンプラをコピーした可能性が出てきたのが面白かったですね。(また後述のコアガンダムのコピーと含めて、アルスはヒロトのことを特に注目しているらしいのがまた興味深いです)劇中で呟いた「エルドラの大地の保全」というワードからアルスの目的が読み取れましたし、敵側も何かしらの事情を抱えていることが垣間見ることが出来てかなり見入ってしまいました。

 

 

  • 異形なる核(コア)

 今回突如として姿を現した謎の機体「アルスコアガンダム」。月にいるアルスがヒロトのコアガンダムとプラネッツシステムをコピーして作り上げた機体のようで他の一つ目とは違いアルス自身が操縦しています。要所要所にヒロトのコアガンダムと共通するパーツが見受けられますが、顔全体が巨大な目に見える無機質なフェイスや長い手足、ライフルを握る時に出てきた触手のようなコードが腕に絡みつく描写など異形とも言うべき要素が目立つため全体で見るとまるで別物に感じられるのが興味深いです。さらにバラバラのパーツのまま飛来してきた「アルスアースアーマー」(ヒロトのアーマーと違い合体して飛行メカになることはないようですね)とドッキングすることで「アルスアースリィガンダム」になり、歪なデザインにヒロイックさが加わってより異質な機体であることを際立たせてくれます。ガンダムレギルスを彷彿とさせるガンダムを異形にしたデザインは、ロボットアニメにおける「主人公機の偽物機体」らしくて非常に好みです。

 戦法も長大なライフルからの遠距離射撃や1話冒頭でヒロトが使っていたアッザムリーダーのコピーなど、ヒロトが駆使したものをさらに強化したようなスタイルになっている点がかつてない強敵であることを感じさせてくれます。ゼルトザームに加えてアルス自身が扱うコアガンダムコピー機体という敵が現れたことで、ますますこの戦いが一筋縄ではいかないということがわかりますね。

 

 

  • 神殿の聖獣

 ヒロトたちが戦っている一方で気球に乗って2人だけでミラーグに向かうパルとフレディのシーンも高所に何かトラウマを抱えているパルが10話で村人から貰った木彫りのヴァルキランダーを持って気球を乗りこなしたり、亡きジェドが遺した灯篭に掴まったおかげでミラーグに辿り着くなど、見どころ満載でした。

 そうして辿り着いたミラーグの神殿で待ち構えていた「聖獣クアドルン」。ケツァルコアトルのような前肢に翼の生えた竜の姿をしており、思っていた以上にファンタジー世界の生物らしい一方で体の各部が分離して強化パーツになりそうなデザインをしているように感じるのが面白いです。普通に言葉を話したのも驚きですが、雷雲でヒロトたちを助けてくれたかと思いきや「今すぐ帰れ」と突き放すなど何か事情ありげな発言をする様子に若干衝撃を受けました。何故ヒロトたちを帰そうとしたのか一瞬疑問を覚えましたが、ムランとは既に顔馴染みらしい点や「ガンプラの民には借りがある」といった発言からして、かつてシドー・マサキはこの遺跡で召喚されたのではないか?という考えが頭に浮かびました。(ムランは恐らくその時の召喚者だったのかもしれません)いずれにせよ、過去に彼らと何かあったことは間違いなさそうですね。

 

 

 今回は敵側の新機体をはじめとしてかなり盛りだくさんな印象を受けました。さらに現実世界のパートでもヒナタとシドー・マサキの姉が弓道部の後輩と先輩という関係が明かされましたが、これまで本筋では蚊帳の外だったヒナタがここにきてヒロトたちの物語に関わる可能性が出てきたことに喜びを隠せませんでした。戦いそのものは無理だとしても彼女のヒロトへの想いが報われる展開をつい期待してしまいますね・・・・・・

 

 

 ではまた、次の機会に。