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仮面ライダーゼロワン 第33話「夢がソンナに大事なのか?」感想

他が為の信念を君に

やっぱり夢は呪い、でもあるのかもしれない・・・・・・

仮面ライダーゼロワン DXライトニングホーネットプログライズキー

仮面ライダーゼロワン DXライトニングホーネットプログライズキー

  • 発売日: 2019/10/05
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 復活の戦乙女

 今回のゼロワンは長いこと待っていた唯阿の主役回。これまで垓の道具と化していた彼女が不破の衝撃的な真実を知り、その真実を垓によって暴かれ失意に堕ちる不破のために怒る場面は個人的にかなり良かったです。自分に関することでは従順だったのに対して、他人、それもA.I.M.S時代共に行動してきた不破が傷つけられた際には脳のチップの存在に臆することなく反旗を翻すのは彼女の人の良さといいますか、非情に徹しようとしていても性根まではそうなりきれない性格が出ているように思えました。他にもここ最近或人たちが夢を語っていたこと対して苛立つものの、夢を持たずともテクノロジーへの信念を語った場面はこれまた唯阿らしいと感じました。夢を持たなければいけないかのような状況にツッコみつつ、それを持たずとも自分の信じるものがあれば戦えることを示してくれたのは良いことだと思います。夢を語るキャラクターばかりよりもそれに疑問を持つキャラクターが1人くらいいた方が物語は面白くなるかもしれません。

 戦闘シーンに関しては久しぶりのバルキリーの戦闘が見られただけでなく、(ショックを受けた割にはすぐさま立ち直った)バルカンとのコンビネーションが見られたのがとても嬉しかったです。スペックの差ではサウザーに大きく劣る状況に、仲間のアシストを得ることで覆すというのは非常に好みの展開なので終始テンションが上がりっぱなしでした。そうして盛り上がりながら見てラストの必殺技エフェクトで描かれた「これが私の辞表だ」で色々笑いが止まらなくなったりもしました。中々に満足感の高い戦闘でしたね。

 

 

  • 熱血コーチとの温度差

 そして今回のエピソードでもう1つ語るべきなのが今回のゲストキャラであるテニスコーチ型ヒューマギア「ラブチャン」について。テニスの要素に加えてとにかく暑苦しい指導をしてくるという点が明らかに某炎の妖精を意識していて見ているとどうしてもあの男の顔がチラついてしまいます。そんな彼が指導している高校生「梅ヶ丘圭太(うめがおか・けいた)」との関係が個人的にかなり刺さりました。本人は緩く楽しみながらテニスをやっていきたいだけなのに、コーチや周りがプロを目指すこと前提で接してくることのしんどさは非常に共感を覚えます。前述の唯阿の夢を持たなければならないのかという疑問と合わせて、夢を持つ者と持たない者との明らかな壁を描いたように感じられました。

 そうして自分の指導が空回りしていたことにショックを受けるラブチャンに対して、圭太がコーチ募集のチラシを渡して彼に夢を与えるという終わり方は最初は疑問に感じましたが、時間が経ってから考えると結構いい落としどころだと感じました。このまま圭太をラブチャンの情熱に無理矢理合わせるよりも彼の情熱に合った教え子と合わせてやればいいのはかなり理にかなっています。圭太も暑苦しい指導に嫌気がさしていただけで、ラブチャン自身は決して嫌ってはいないのがわかったのも良かったです。しかし今回唯阿周りのエピソードを中心にしていた構成のせいか、この解決法をラストの数分で済ませてしまったので唐突感が否めなくなりかなり残念でした。せっかく夢を持つことに疑問を持っている唯阿を描いていたので、彼女との絡みを通じて圭太がこの答えに至るなどのちょっとした味付けがほしかったところです。

 

 

 今回は堂々と離反して堂々とZAIAを抜けた唯阿を見てスッキリしましたが、その後彼女が滅亡迅雷.netに協力するという展開は流石に予想外で驚きました。しかし滅たちの目的である「亡の解放」が唯阿が気にかけている不破を救うことに繋がると考えると少し納得出来ます。果たしてこの協力関係の行方は如何に。

 さらに次回は久しぶりに滅亡迅雷が敵として立ち塞がる模様。或人と滅の再戦が見られると思うとワクワクしてきますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。