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仮面ライダーゼロワン 第34話「コレが滅の生きる道」感想

相容れぬ理

「子どもの教育方針について真っ向から対立する或人先生と滅パパ」というイメージが頭に浮かんできてしまう

仮面ライダーゼロワン DXアタッシュアロー

仮面ライダーゼロワン DXアタッシュアロー

  • 発売日: 2019/11/02
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 「親子」を知る者たち

 今回は最近出番がなかった滅がメインのエピソードでした。雷のデータを手に入れるために或人たちの前に現れ、農業管理ヒューマギア「ミドリ」を人質にとる様子はゼロワン序盤のことを考えるとどこか懐かしくなります。一方で25話で少しだけ明かされた「滅は元々は父親型ヒューマギアである」という話に「或人の父である其雄のデータが使われている」事実を新たに追加して触れてきた時には驚きました。実際滅はこれまで迅を息子として扱ってきた(人間のそれとは多少意味合いが異なりますが)ので、彼が親としての記憶を持っていることにあまり違和感は感じなかったですね。

 しかし野菜工場の親子に反応したからこそ父親型ヒューマギアとして作られた際の記憶を持っているかもしれないという淡い希望に賭けた或人の想い虚しく、ミドリを容赦なく破壊する滅、そしてそれに激昂する或人を見ているとこの2人の考える「親子」は全く違うように感じました。自分を助けてくれた最高の父親を知る或人にとって「親という者は子を守るもの」という考えがあるだけに滅のやり方が許せなくなる辺り、この両者が相容れない人間とヒューマギアの相容れない要素を表現しているのだと思います。

 

 

  • 合理的判断?

 一方もう1つ気になったのがZAIAを辞めた後に滅亡迅雷.netに協力する道を選んだ唯阿について。前回の感想で不破を救うために行動しているのかもしれないと考えていましたが、「垓に偽りの記憶を入れられたことでアイデンティティが揺るがされた不破の本当の記憶を亡が知っているかもしれない」という考えが明かされてホッとしました。と安心したのも束の間、不破を当て身で気絶させてデイブレイクタウンに連れて行き、そのまま拘束して脳のチップから亡を摘出するというかなりの力技に思わず唖然としてしまいました。しかも摘出中の負荷に苦しむ不破が起きるたびに当て身で無理矢理気絶させていくやり方に迅が思わず不破を心配する口ぶりを見せたのが余計にじわじわきます。唯阿は不破なら大丈夫だろうと考えて行動しているんでしょうが、彼女の合理的思考がかえってマッドな人間に見えてしまったシュールなシーンでしたね。

 

 

 

 というわけで唯阿によって亡が復活し、さらに雷のデータが迅に奪われたことにより滅亡迅雷.netの4人が集結する可能性が浮上してきました。それ自体はワクワクするのですが、問題は前々回で夢について語って不破と同調していた亡が人類の滅亡を唱えていた点ですね。明らかにアークと接続したことが原因だとわかるのですが、不破と心を通わせたかのように見えた彼がこうして人類滅亡の使徒になってしまうのは悲しく感じてしまいます。亡の復活に合わせてザイアスペックがハッキングされて装着している人間が狂暴化する事態にまで発展する中、彼らが或人とこのまま対立しつづけることになるのか非常に気になるところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。