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2021年春アニメ簡易感想 その6

 

 

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 先日MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の新作であるシャン・チー/テン・リングスの伝説の特報映像が公開されました。MCU初の本格カンフーアクション映画ということで以前から気になっていたのですが、映像を見た時は思った以上にカンフー映画をしていたことに驚きました。そしてそれ以上にMCUらしくない」空気を感じ取りました。

 マーベルコミックを原作としたMCU作品は『アイアンマン』しかり『キャプテン・アメリカ』しかり、ヒーローらしい格好をしたキャラクターたちが縦横無尽に戦うのが特徴ですが、本作は見る限りアクションはド派手ながら見た目は至って普通の人たちの戦いが繰り広げられています。それ自体は良いと思う一方で「“ヒーロー映画”としてのMCU」とはかけ離れた雰囲気に困惑してしまいます。主演の俳優さんが若干地味な印象を受けるのもあってどうにも異質に感じてしまいますね。

 

 とはいえ作品そのものはアクション多めで実に面白そうだと思いました。往年の香港映画を思わせる演出もさることながら、映像の美麗さにも目を見張るものがあります。(大量の水が噴き出すシーンとかすごい綺麗です)

 また原作がマイナーな作品であることも注目ポイントですね。上記のアイアンマンの他『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』などあまり目立たなかった原作を一気に人気作品として押し上げてきたMCUが本作をどのように料理するのか期待がかかります。(余談ですが僕自身チャン・チーの存在を一昨年まで知らなかったので、これを機にコミックの方にも手を出してみようかな、と思えてきましたね)とにかく9月の公開が楽しみです。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

憂国のモリアーティ

第14話「大英帝国の醜聞 第三幕」

 アイリーンが決意の末、ついに犯罪卿の元に下ることに。頭では最善の策だとわかっているものの納得出来ずにいるホームズと、彼の意を汲んで優しく去ってくれるアイリーンの関係の儚さに胸を打たれたのも束の間。その後のウィリアムたちとマイクロフト卿の交渉には手に汗握ましたね。互いに妥協点を探して真実を闇に葬る決着が不思議な後味を感じました。

 しかしマイクロフト卿の明かす真実には驚かされましたが、一方で何も知らずにいるホームズが哀れに思えました。蚊帳の外に追いやられっぱなしであまりにも不憫なので、この先どうにかしてウィリアムたちに反撃してほしいところですが。

 何より今回はアイリーンが「ジェームズ・ボンド」と名を改めたラストに鳥肌が立ちましたね。アイリーンの変装技術とウィリアムたちの諜報役を務める設定をこう繋げてくるか!と膝を打ちました。元ネタの『ボヘミアの醜聞』にもある“「おやすみなさい」と言い残し立ち去る青年”のシーンまで違和感なくやってくれて感無量でした。何だかんだで原作のアレンジが上手い作品だと思いましたね。

 

 

ドラゴン、家を買う。

第3話「はじめての家」

 四次元ポシェットに別時空に繋がるドアとかそれどっかで見たような・・・・・・それはともかく今回はレティの細心ぶりがいつにも増して強調されていました。扉に書かれた美女に暴露された恥ずかしいポエムをはじめとして、ようやく手に入れた家でモンスターたちに崇め慕われることに耐え切れず逃げ出すオチにはちょっと面食らいました。誰にも邪魔されず穏やかに暮らしたい願望など、ドラゴンの雄々しいイメージとははるかにかけ離れた性格ゆえの難儀な問題にため息が出てしまいます。それだけにラストのディアリアの励ましには救われましたが、今後どうやって家を探すのか気になるところです。

 また今回のレティの家建設に当たってかかる費用を「襲いかかってくる勇者から金品を奪い取って賄う」システムには唖然となりました。モンスターを倒したい勇者側の事情を上手いこと利用した面白い考えだと感心しましたが、用心棒が勇者を次々と撃退していく内に人間からもモンスターからも注目されどんどん襲撃者が増えてどんどん利益が上がっていく様子には笑いが止まりませんでした。人間とモンスターの歪んだ需要と供給の形が実に愉快でしたね。

 

 

戦闘員、派遣します!

第3話「正しい塔の攻略法」

 六号のゲスっぷりが遺憾なく発揮された回。魔王軍の塔を落とすために外の壁から登って侵入し奇襲する作戦に出るところはそこそこ真っ当に思えましたが(そもそも正面から塔に入ろうとする国の騎士たちがバカ正直すぎる)、人質の取り方には流石にドン引きしてしまいました。敵将軍の片側が義憤に燃えている点がさらに六号の悪役らしさを加速させていましたね。

 とはいえ六号の「勝つために手段を選ばない」姿勢には割と好感が持てました。というかその後で判明したキサラギブラック企業ぶりを見ると彼が楽したくなるのがわかってしまいますね。砂漠に彷徨わせて手取り18万って・・・・・・それだけにキチンとした給金をくれる世界にとどまろうとする様子は涙なしでは見られませんでした。前半エロイベントに期待する気持ち悪さを見せて後半の社畜描写で一気に同情を誘う六号の印象の変動っぷりが面白い回でしたね。

 

 

ひげを剃る、そして女子高生を拾う。

第3話「共同生活」

 前回の感想で沙優が無条件に優しくされることに慣れていないと指摘しましたが、今回それが思わぬ形で発露された時は衝撃を受けました。下着姿で自分の体の魅力について問いただすシーンは中々にショッキングです。何故吉田はここまで優しくしてくれるのか、体が目当てでなければどうやって彼に返せばいいのかと不安になっていく様子から「ごく当たり前の優しさ」を知らない彼女の歪さを感じずにはいられませんでした。

 対する吉田は吉田で沙優に何をしてやればいいのか、と思い悩みながら彼女の誘いをはっきり断ったのが良かったです。これまでただ家に置いたまま放置していた中、彼女の心に寄り添うことに気付けたのは僥倖と言うべきでしょうか。今回の件を以て2人はようやく一歩先に進めた、と思えましたね。

 また今回は柚葉の言葉も印象に残りました。「運命の出会い」に関して「今気づきたい」という考え方は素朴ながらハッとさせられます。彼女の今出来る事を惜しまず行う性格が見て取れましたね。隠そうともしない吉田へのアプローチはそのままに、沙優の側にいてくれる優しさも発揮してくれるなど前回と比べて味わい深いキャラになったと思います。

 

 

聖女の魔力は万能です

第3話「王都」

 ホークとのデートを満喫していると思ったらセイ本人はデートをしている自覚がないと判明して大笑いした前半。この手の作品において“主人公が鈍感”というのはありがちですが、あれだけホークがわかりやすくエスコートしてくれたのにそういった意識を持っていなかったのはちょっと驚きましたね。ホーク様哀れ・・・・・・それはそれとしてデートの描写自体は実に楽しそうでほっこりしました。

 後半は宮廷魔道士の「エアハルト」に魔石を作らされまくっていてこれまたシュールな光景が展開されました。エアハルトは当初クールなメガネキャラかと思いましたが、話が進むにつれ真面目な面が強調されていたので個人的な好感度がちょっとだけ上がりましたね。口数が少ないだけで意外とお茶目なところもあるのがまた素敵です。

 

 

SDガンダムワールド ヒーローズ

第3話「もうひとりの悟空」

 前回に引き続きフリーダムな悟空が見れたと思ったら「沙悟浄インパルスガンダム」を名乗る別人格が出てきてびっくり。どうやらインパルスのシルエット形態に対応しているようで(恐らく沙悟浄はソードインパルス)、この調子だと猪八戒はブラストインパルスになりそうですね。それにしても複数の人格が存在するならば、1話の暴走状態は一体何なのか、という疑問が残ります。悟空当人の無邪気とは裏腹に、回を重ねるごとに身の上に不穏な影を落としているように思えました。

 また冒頭の孫親子サイドは「ベンジャミンV2ガンダム」と「エドワードセカンドV」の豪快さが印象的でした。この気持ちのいい性格は孫堅と仲がいいという話も納得と思う一方で、孫権が終始ビビってしまうのも仕方がないかもと思えましたね。しかもこの後孫権のトラウマスポットに向かうわけだから彼の受難は続く・・・・・・

 そして今回は諸葛亮がこれまた印象に残りました。各サイドにて騒ぎを起こした「謎のマスク」(やはりガンダム作品における厄介者ポジションとしての仮面枠は本作でも健在なのね・・・・・・)にアタリを付けるなど冷静な策士ぶりを発揮する一方で、町のガン消しや悟空が持ってきた騎士ガンダムの組み立てキットにはしゃぐなど可愛らしい一面を見せてきて面白かったです。あと彼が予想しているマスクの供給主はやはり司馬懿ですかね?

 

 

 MCUといえば『ブラック・ウィドウ』の公開も待ちきれません。今年の5月に公開するかと思いきや7月に再々延期することになった時は深く落ち込みましたが、延期にも散々慣れてきたのでそれを待てばようやく見れると信じて待つことにしました。嫌な慣れですがこの際何が何でも待とうと思います。今度こそ公開してくれよ、今度こそ・・・・・・!!

 

 

 ではまた、次の機会に。