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2021年春アニメ&ドラマ簡易感想 その18

 

 

 

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 人気漫画ミステリと言う勿れがついにドラマ化決定。しかも月9というのですから驚きです。僕自身この漫画を以前から読んでいて非常に面白い作品だと思っていたので、今回のドラマ化もある意味必然だと感じました。

 本作は舞台劇のよう小さな空間の中で完結する会話の物語なのですが、セリフの量が多めながらスイスイ読めるのが魅力の1つであります。また主人公の「久能整(くのう・ととのう)」が過去の事例などを持ち出して物事の本質を突く発言をするのが面白いです。(ただ整が基本的にばっさり切り捨てるような言動ばかりするので、人によっては劇中の人物みたいに反感を覚えてしまうかも)ある意味彼の言葉に一喜一憂する作品なんだと思いますね。

 そんな魅力的な世界観がドラマでどう描かれるのか、という点に関しては期待半分不安半分と言ったところ。上の映像を見た限りでは主演の菅田将暉氏の演技も含め、原作再現に尽力していることが伝わってきますが、本編ではどうなるのかはまだわかりません。ただ僕個人が「例え原作とは別物になっていても作品として面白ければ問題ない」というスタンスなので、ある程度の設定変更などには好意的に受け止めていきたいと思っています。ともあれ来年の放映が楽しみです。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

憂国のモリアーティ

第20話「ロンドンの騎士 第二幕」

 前回の時点である程度の覚悟はしていましたが、今回は本当にエグイ話だったので見ていて気が滅入りましたね。大事な家族たちを慕っていた警官に殺されたホワイトリー議員が、憎しみと理性の狭間で葛藤した末彼に手にかけてしまう展開には開いた口が塞がりませんでした。議員は弟だけでなく使用人たちもみんな大切な家族として想っていたことがわかるからこそ、彼の絶望は計り知れません。

 そのうえウィリアムたちの提案を受け入れ、彼に殺される道を選んだというのがまた辛い。最後にその手を血に染めてしまった騎士は全てを犯罪卿に託したのだとわかるラストはそれしか道はなかったと納得は出来るものの、どうしてもやりきれない気持ちにさせられます。

 それ故議員を貶めるためとはいえここまでするか、とミルヴァートンの悪辣さに恐怖と怒りを同時に覚えます。「有史以来、悪事ほど魅力的なものはなかった」という言動からもこの男が他者を弄ぶことを楽しんでいるのが伝わってきます。(ウィリアムでさえ無関係な一般人を巻き込む真似はしなかったですし、この辺りが両者の明確な違いと言えますね)原作以上の「純粋悪」であるミルヴァートンに対し、あくまで「必要悪」であり続けるウィリアムたちはどう立ち向かうのか次回が楽しみになってきました。

 

 

ドラゴン、家を買う。

第9話「黒い竜の家」

 ディアリアの過去編も後半戦。以前から語られていた黒竜との関係がついに明かされました。暗黒竜を自称する「バーニー」はディアリアすら上回るマイペースぶりを序盤から発揮してきたので正直面食らいました。あのディアリアがツッコミに回らなければならないほどのやりたい放題には爆笑してしまいます。(そして声優がツダケン・・・・・・白龍を使っていた人が黒竜を演じることになるとは)しかし酔狂で行っているかと思われた勇者狩りが、実は無力な非人間族を守るためであることを明かした時は印象が変わりました。ちゃらんぽらんなように見えて、力がある者としての責任を果たそうとする中々の男前ぶりに好感が持てます。

 またディアリアがバーニーとのやり取りで自身の無知と向き合うことになったのが印象的でした。本を読んだだけではわからないことがたくさんあるからこそ、実際に見て確かめるようになる成長ぶりに思わず感動しちゃいます。“見て、聞いて、知る”ということの大切さが伝わってきます。建築の資格もいつの間にか取っていた辺り、人間から非人間族を守るために今の立ち位置になったのだろうと思いましたね。

 

 

戦闘員、派遣します!

第9話「肉食系女子キメラ」

 本作のヒロインの中でも個人的に好みであるロゼがついに話のメインに。なんですが砂漠のど真ん中での極限サバイバル故に食欲方面で暴走する展開には戦慄しました。食料が足りなくなってくると同時にロゼの目が少しずつ据わっていく様子は見ていて非常に怖かったです。「人は恋をすると相手と1つになりたいと思うようになる」という言葉をそのまま食べるという意味で受け取ってしまう彼女の狂気には恐怖を覚えます。ロゼの言動を性的な意味だと勘違いする六号のアンジャッシュ芸も楽しかったのですが、どうせなら両者の生存をかけたガチバトルも見せてほしかったですね。

 あとはやはり悪行ポイントに関していくつかの制約が提示されたのが興味深かったです。意識のない相手に対してはあまり使えないなど、相手がどう思うかに左右されるポイント故の問題があるのは当然と思いました。他にも以前は出来たポイントの前借りが出来なくなっているなど、六号の行動に大きく関わってくる面白い設定だと改めて感じましたね。

 

 

ひげを剃る、そして女子高生を拾う。

第9話「過去」

 沙優のお兄ちゃんが思っていたよりも話がわかる人でびっくり。それどころか沙優の家出の原因を作ってしまったことに関して罪悪感を覚えているっぽい言動にちょっと好感が持てました。矢口の「他人の人生を思い通りに出来ると思っていそう」という評価は何だったんだというくらいには沙優の意思を尊重してくれて(まぁ矢口評はあながち間違いでもない可能性もありますが)不器用ながらいい兄貴だなぁ、とちょっと感動します。

 そして肝心の沙優の過去には少々面食らいました。家族との不和からくる問題だけかと思いきや、学校の親友が深く関わっていたのは意外です。しかも自分が原因で親友がいじめられ、目の前で自殺してしまうというのはあまりにもむごいです。沙優が他人との繋がりに虚無感や不信感を持っている点も「自分のせいで誰かを傷つけてしまうかもしれない」恐怖が彼女の中に付きまとっているからかもしれませんね。(母親の「あんたが(その友人を)殺したんじゃないの?」発言に激昂したのも自分が殺したようなものだと薄々考えてしまっているとかかも)沙優にとって逃げられない問題が明かされたことで、ここから彼女がどのような選択を取るのか期待したいです。

 

 

聖女の魔力は万能です

第9話「聖女」

 以前からずっと引っかかっていた2人の聖女の問題もようやく解決。カイル王子の過剰なアイラの庇護とセイへの不遜な態度もどうにか丸く収まって安心しました。その中でも驚いたのがカイル王子の一連の行動が全てアイラへのヘイトを自分に向けるものだった点ですね。薄々セイこそが本物の聖女であることに気付いていたからこそ、アイラが偽者として迫害される可能性を減らすため、敢えて悪者を演じてみせた王子の策には感心しました。以前から抱いていた王子への不信感が一気に解消されましたね。

 個人的に最も心配だったアイラへの処遇も穏便に済んで一安心出来ました。念願のセイとアイラの会話が見られたのも嬉しいポイント。またアイラがリズのことを友達として見てくれていたこともわかり、改めて友達になれた少女たちに思わず顔がほころんでしまいます。

 またセイとアイラ、それぞれの違いが明確に描かれたことに関しても興味深い回でした。それぞれ周囲の人物に助けられ、順調に成長していったものの、境遇が全く異なっている点が気になります。守ってくれている相手の問題もあるのでしょうが、それ以上に自分の意志を積極的に主張してきたセイと他人に自分の意志を伝えられなかったアイラの行動の差が今の立ち位置をもたらしたと思いましたね。

 

 

SDガンダムワールド ヒーローズ

第9話「敵か?味方か?怪盗X」

 『ガンダムX』を代表するセリフ「月は出ているか?」をこう使ってくるか・・・・・・!存在だけは既に明かされていたアルセーヌですが、キザな性格や口調、そして上記のセリフを決めの文句として使うなど非常に濃いキャラクターで驚きました。Gコンを武器兼万能アイテムとして使っている点も含め、ガンダムXというモチーフを上手いこと使った見事なキャラだと感心します。

 趙雲がそんなアルセーヌに惚れこんで弟子入りしまうのもわからなくはないのですが、当初の目的を完全に忘れてアメリカンスタイルに扮していた点にはめっちゃ笑ってしまいました。この染まりやすさこそが彼の魅力ですね。

 劉備一行に関してはサージェントに捕まったと思ったら賞金稼ぎたちに追われる目に遭いこれまた災難。追っ手をまいたと思ってひと段落ついたところで新たな追手が出てくる、アクション映画のような怒涛の攻勢でした。疾走感溢れるバイクアクションなど、アクションがいつにも増して多めで見ていて楽しかったです。それにしても謎の美女軍団の破廉恥な格好に劉備が目を覆っていましたが・・・・・・この世界の住人の服装の基準がよくわからねぇ!!

 

 

ガンダムビルドリアル

第3話「チームに空いた穴」

 前回颯太がモンストルに移籍したと思ったら、今度はタクミが勧誘されるというまさかの展開に・・・・・・再結成してから初の勝利を収めたブライトでしたが、チームが徐々に空中分解してきていく非常に不穏な内容でした。一見仲が良さそうに見える主人公たちが抱えている不和が少しずつ浮き彫りになっているのが見て取れましたね。子どもの頃だからこそ許されていたガンプラバトルへのスタンスが、彼らが大きくなったことで見過ごせない問題になってきているように思えます。

 それ故に劇中で語られた「少年アルマゲドン(颯太)はトップアスリート」という例えが実に秀逸だと思いました。ガンプラバトルは遊びであると同時に真剣勝負あるいはスポーツでもあるわけで、「勝ち上がるために何を切り捨てるのか」という問題に対して颯太はヒロたちを切り捨てたという話なわけですね。それ自体は決して悪いことではないですし、ヒロたちが“趣味のお遊びチーム”から抜け出せていないことからくる結果だと思います。

 それはそれとして、今回はいつにも増して女子の可愛さがフィーチャーされていて面白かったです。サツキたち女子グループのワチャワチャ感が出ており、ガンプラ以外の日常のしっかり描写してくれるのがいいですね。それでいてサツキの「失恋した女子が綺麗になるのはフッた相手を後悔させたいから」という言葉にも唸らされます。

 そして今回の対戦相手のチーム「ガールスキー」がまた見事でした。ピンク基調のフリーダムというだけでも驚きなのに、プチッガイを武器にして殴る発想には脱帽します。それもこれも「映えるから」「可愛いから」という理由なのが素敵ですね。可愛さと楽しさを追求するガンプラに惚れ惚れしましたね。

 

 

 前述のミステリと言う勿れに関して主演が菅田将暉であることに触れましたが、今ネット上の原作ファンの間では渡部豪太にしてほしかった」「坂口健太郎の方がいい」「いやいや岡田将生でしょ」みたいな意見が飛び交っているようです。特に渡部豪太氏は見た目が整くんそっくりなので(もしや原作者は豪太氏を意識して描いてる?)そういう意見が出るのもわかりますね。ちなみにウチの母は「福士蒼汰で見てみたい」らしい(第4勢力)

 まぁ個人的には菅田将暉氏も十分にありだとも思います。彼の演技力の高さなら整くんを演じるのも問題ないと思いますし(『35歳の女子高生』で彼の実力の開花を見た)、何より菅田将暉のズバズバ言ってくる姿を見てみたいとつい考えてしまいます。仮面ライダーW』から菅田将暉をずっと見守ってきた身としては、今回の整くんにも期待したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。