新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

2021年春アニメ&特撮簡易感想 その23

 

 

 

www.youtube.com

 

 海賊戦隊ゴーカイジャー』10周年ということでゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦が現在期間限定で公開中です。*110年前に大きな感動を与えてくれたこの映画がまた見れることとは非常に嬉しいです。

 ゴセイジャーのOPをバックに戦う歴代戦隊の時点で大興奮なのに、その後のゴーカイジャーゴセイジャーの衝突からの和解・共闘、そして“地球の歴史で、一番の奇跡”など全てが最高の見事な映画でした。本筋以外にも冴えないサラリーマンに希望を与えてくれるアンパンのおじさん、ゴセイジャーの5人の戦いを見てきた望が彼らを信じて人々を叱咤激励するシーン、他にも後輩の後ろを守るリオメレとかエンジンオーRVロボの合体技とかダイナマンの名乗りの爆発で敵が吹っ飛ぶところとかここすきポイントをあげればキリがありません。

 スーパー戦隊シリーズを見ている子供はもちろん、過去に見てきた大人たちも感動出来る作品なので、これを機に多くの人に見てほしいですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター

第71話「レッツゴー!プロジェクト・ミュウ!!」

 ミュウの本格的な研究を行う「プロジェクト・ミュウ」の試験がいよいよスタート!プロジェクトの責任者である「ホダカ」博士や探索チームの「アサヒ」や「ツルギ」といった新キャラが次々と登場して新展開を予感させてくれます。ホダカ博士はともかく辺りの強い人が多いので少々ギョッとしてしまいますが、ツルギはウーラオスと共にレジアイスを退けるなど実力は確かなもの。サトシとゴウがここから如何にして彼らと打ち解けていくのか見ものでもあります。

 本筋ではゴウの試験としてアローラキュウコンを捕獲する内容でしたが、雪山の過酷さになめてかかってしまった故のピンチにハラハラさせられました。(この辺りは寒い地帯をあまり知らない少年らしいと言えます)それでも諦めずに再挑戦するゴウがカッコよかったですね。何より試験の成否以上に「アローラキュウコンを元の場所に戻してやりたい」という一心で行動していた点に好感が持てます。ポケモンの気持ちになって寄り添い合えるゴウは本当に優しい子です。

 

 

灼熱カバディ

 第12話(最終話)「全て出しつくした先に」

 前回の感想でアンティが活躍出来ていないことに対して言及しましたが、今回はそれに対するアンサーを描いたような前半が印象的でした。チームの力になりたい水澄がプライドも何もかもをかなぐり捨て、全力で佐倉を止めるシーンには心が震えました。カバディに真剣に打ち込み続けてきた結果がようやく出てきたように感じられて涙が出てきます。彼もようやくスポーツマンになれたのだと確信しましたね。

 そして後半は宵越のレイダーとしての意地が見られました。これまで培ってきたもの全てを最後の攻撃で活かしきる展開には燃えました。水澄の熱気に当てられ少しずつ上がってきた闘志のボルテージが最高潮に達したようにも思えましたね。前半後半ともに部員たちの成長が見られ、これまで部長に頼りきりだったチームがようやく形になってきたと思える最終回でした。

 

 

総評

 マイナースポーツである「カバディ」を題材にしたスポーツ漫画原作のアニメ、という前情報に興味を持ち視聴し始めましたが、想像以上に面白くそして熱い作品でした。カバディのルールを説明しながら正統派のスポーツ漫画としての展開を丁寧にやり続ける内容に毎回毎回テンションが上がりながら見てきました。(止め絵が多いところもありましたが、それが気にならなくなるくらいには見入りましたね)カバディのルール上格闘技のような絵になるのでどちらが勝っているのかわかりやすかったですし、個人の戦いとチームの戦いの両方を演出出来るのも面白いです。カバディという題材を上手く使っていると思いますね。

 また本作は「才能がある者」と「凡人」それぞれの葛藤をバランスよく描いていた点も素晴らしいかったです。持つ者が抱える勝たなければならないという呪いに加え、持たざる者に付きまとう自身の存在意義についての苦悩の両方を余すことなく見せ、それぞれの解決で一気にカタルシスを解放する構成には舌を巻きました。各キャラの過去回想とそこからくる強さも説得力があり、たとえ負けても格落ちしている印象は一切ないのも見事。原作漫画を購入したいと思えるほどにハマった作品でした。

 

 

ましろのおと

第12話(最終話)「ましろのおと

 最終回に最初のOP&タイトル回収をやるアニメは名作。といった感じの最終回でした。雪が後半自分の演奏が出来たのはいいものの、3位に終わったのは少々意外でした。(審査員の「演奏を変えたのが大きなマイナス点となった」評価に関しては納得なんですけどね)その後の総一の演奏が圧倒的かつ一貫しているのもあって敗北感の大きい結果です。劇中で清流にも言われましたが、雪の芯の通っていない「気まぐれ」な演奏は厳正な審査では評価されにくいことがよくわかります。梅子や流絃からも厳しい言葉を貰い、雪が大きく落ち込む世知辛いラストになってしまいました。

 しかし今回の件を通して雪の音を見つけるとっかかりが出来たのは良かったですね。祖父の言葉の真意を汲み取り、演奏を聞いてくれる人の反応があってこそ完成する「音」の大切さに気付けたのは素晴らしい展開でした。雪自身大会後も大きな失意の中で闘志を燃やす素振りも見せてくれましたし、この先が楽しみになってきます。だから頼む!2期をやってくれ~!

 

 

総評

 「津軽三味線」を題材にした作品として以前から期待していましたが、こちらも非常に面白い作品でした。主人公の葛藤や各登場人物との触れ合い、そこから生まれる心情の変化や成長を三味線の演奏を通して表現していくストーリーは予想通りかつ期待以上の出来でした。特に祖父の「音」と自身の「音」のギャップに悩む雪が様々人との出会いを経て、それを糧に音楽を形成していく流れはわかりやすく王道を行っていて面白かったです。

 三味線の演奏に関しては見事の一言。演奏のブレや速さなどが各キャラの心情とリンクしていて興味深かったですし、何より素人目でも音の実力を感じ取れるようになっていたことに感銘を受けました。音楽をテーマにした作品だけあって音の扱いは文句なしです。

 一方で雪の家庭環境などの相関図が不明瞭だった点が引っかかりました。青森出身のキャラそれぞれの家族関係がやたら複雑なのに対して、その説明がほとんどされなかったので把握するのにとても苦労しました。またそれぞれ険悪な仲に関しても唐突に差し込まれることが多かったので困惑が大きかったです。(この辺りは原作を読めばわかるのでしょうか?)ともあれ『灼熱カバディ』と同じく、原作漫画を買って読んでみたくなる魅力に包まれた作品で、最後まで楽しめましたね。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第37話「一瞬にすべてを」

 武闘家となったマァムの本気がついに披露された今回。いつにも増して凄まじく動く作画で描かれたマァムとダイの戦闘シーンには思わず見入ってしまいました。ブロキーナ老師直伝の「閃華裂光拳」は回復呪文であるマホイミを利用した過剰治癒で相手の体を破壊するというとんでもない原理の技ですが、劇中でも説明された通りその力の恐ろしさを理解したマァムだからこそ扱える技なのだろうなと思います。マァムの「優しさ」が一転して許せない敵を倒す力になる、とも解釈出来そうですね。それだけでなくわずかしか残っていない力でトドメを刺すダイの決死の覚悟も非常にカッコよかったです。(それも大体チウのおかげというのがすごいですよねザムザ戦)

 敵であったザムザに関しては敗れたものの自身の研究や覇者の剣をザボエラに渡すことに成功するなど最低限の仕事を果たしたことに驚かされます。(「俺の戦いは無駄ではなかった」と言い残しましたが、後々のハドラーのことを考えると本当に無駄ではなかったという)何より父ザボエラの力になりたかったいじらしさからどこか憎めないキャラに仕上がっているのが良いですね。ダイも「父」を想う者として共感を覚えるなど、敵であろうとも誇り高い相手には主人公たちも敬意を表す点がこの作品の素敵な魅力の1つと言えます。

 

 

ウルトラマンクロニクルZ ヒーローズオデッセイ

第24話「向かい合う時が来た」

 今回は一度闇に堕ちた者たちの再起のエピソード。前半、というかほぼメインであるゼロのエピソードは予想通り『ウルトラ銀河伝説』からの映像でした。今となっては考えられないことですが、あのゼロがベリアルと同じ道に踏み外しかけていたという事実にウルトラ一族の光と闇が感じ取れます。それが今や頼れる兄貴分的存在と化している辺りレオ師匠が如何に頑張ったのかがわかりますね。力に溺れたかつての自分を律し、本当のヒーローになれたゼロが父セブンと抱き寄せられる様子はこの映画屈指の名シーンだと改めて思いました。(あとこういう経緯があるからこそトレギアに「君はつまらない」と言われたんだろうなぁ、とか考えてみたり)

 そして後半はティガの映画の内容がフィーチャーされました。こちらはティガがかつては闇の巨人だったという事実にひたすら驚く作品だった印象です。元々が闇だったものが光へと変化した主人公、という設定は今となってはありふれていますが、当時は本当に衝撃的だったと思います。今回はティガダークへと変身したところで一旦終わってしまいましたが、この後のシーンが中々にショッキングだった記憶があるので次回見るのが少々怖いですね。

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第53話「いくぞ!ラッシュグリュリュ!」

 色々あった『SEVENS』もついに2年目突入!というわけで新OPが公開されましたが、新キャララッシュにワクワクすると同時にどこかで見たことあるモンスターたちが映る映像にギョッとしました。特にバッター入りしている希望皇ホープは反則だって・・・・・・

 本編の方は新キャラ「グルグル」がラッシュデュエルの世界に足を踏み入れるまでを描いたエピソード。内気で暗い少年がまだ見ぬ世界を前にしり込みするものの、全力で後押ししてくれる遊我たちが非常に心地いい展開でした。増長していたルークも彼に対しては妙に優しかったりと、前作主人公たちが新主人公の門出を祝ってくれるような雰囲気を感じ取れましたね。

 デュエル描写の方は奇しくも1年目を彷彿とさせる展開だったのも面白いところ。(それでいて全く同じではないのがミソですね)遊我たちがグルグルのために今一度ラッシュデュエルのルールを説明してくれるシーンといい、新しくラッシュデュエルを始めたい人たちに送る内容だったと言えます。あとそこそこ追い詰めてからの敗北とか敗北時にわざわざ叫んでくれるオーティスはプロレスラーの鑑ですね・・・・・・

 

 

 ゴーカイジャーと言えばまさかの新作の情報が先日公開されたのも印象深いですね。

 

 

 10年経っても衰えない本作の人気、そして当時のスタッフが再集結してくれる製作側の情熱を感じます。中でも現在色んな作品で引っ張りだこの山田裕貴さんが駆けつけてくれたことや、M・A・Oさんが「市道真央」名義でクレジット表記されている点がたまりません。脚本も荒川稔久氏ということもあって当時の宇宙海賊にまた会える喜びが増してきます。それにしても『シン・ゴジラ』みたいなタイトルデザインだな、なんてことを思いつつ、今後の情報に期待したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:6月27日23時59分までの期間限定配信である。