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ウルトラマントリガー 第9話「あの日の翼」感想

父の想い

娘の決意

ネオフロンティアスペースの行方不明者多すぎ問題

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 異なる次元より来た者

 いきなり衝撃の事実がどんどん出てきて見入ってしまった今回のトリガー。何と言ってもミツクニ会長が別次元の地球から来た話インパクトがありましたね。会長がこの世界の住人ではないことは以前から予想していたのでそこまで驚きはしなかったのですが、ユナやケンゴたちの驚愕ぶりから物語の重要性が感じ取れるのが良かったですね。それでいてハルキ&ゼットという前例があるおかげですんなり話を受け入れていく様子もあり、物語の構成が良く出来るなぁ、と舌を巻きました。(思えばアキトや隊長がハルキを疑わなかったのも会長のことを知っていたのかもしれませんね)

 またミツクニ会長が『ティガ』の世界、即ち「ネオフロンティアスペース」から来た話は聞き応えがありました。これまである程度匂わせているものの明確にされてこなかったティガとの繋がりがはっきりと示されたこともあり、テンションが一気に上がった気分です。中でも会長の口からあの世界でのGUTSの存在、そして光の巨人「ウルトラマンティガ」の名前が語られるシーンは大興奮しましたね。

 

 また今回の件でミツクニ会長への疑いの念が若干晴れたのもちょっとした収穫です。これまではケンゴを利用して何か企んでいるのではないか?と1話からこの人のことを疑って見ていたのですが、自身の世界やティガのこと、何より後述のユナの家族について語る姿から誠実な人柄が伝わってきました。

 何よりガーゴルゴン相手にガッツウイングで立ち向かうシーンの勇ましさには惚れ惚れしましたね。これだけで信用してしまいそうになる僕ってチョロい、なんて思いつつも会長の不穏なイメージがなくなってきたことに喜んでしまいます。(同時に「やたらと失踪者・行方不明者が多いネオフロンティアスペースにまたもや行方不明者が出た」という事実に苦笑いしてしまったり。*1

 一方でティガとトリガー、そして闇の巨人たちの関係性については未だ不明な点は気になりました。会長の謎は明らかになったとはいえ、根本的な謎はまだまだ不明瞭であるのはかなり不気味です。両者の類似性については会長も疑問に思っているからこそ世界中を回っているのでしょうし、この先少しずつ明かされていくことを期待したいですね。

 

 

  • 己の運命を受け入れて

 そして今回のメインでもあるユナの問題についても大きく触れていくのも見どころの1つ。前回自身の中にあるユザレに気付いてしまったことで苦悩することになったユナですが、会長の口から母である「ユリカ」のこと、そして母と自分が「ユザレの末裔」であることについて聞かされてさらに動揺する様子はかなり可哀想でした。劇中でマルゥルが言ったように、誕生日に知らされる真実としてはかなりハードです。

 しかしながら後半、ユザレに強く訴えかけるシーンには震えました。自分の中に潜む存在に動揺するだけで終わらず、運命を受け入れて向き合おうとする彼女の姿には父親とはまた違った形で惚れました。5話でダーゴンにビンタをかました時も思いましたが、気丈な態度で立ち向かうヒロインというのはやはりいいものです。

 またそんなユナの誕生日を盛大に祝おうとするGUTS-SELECTの面々にも癒されましたね。ケンゴやアキトだけでなく他の隊員たちも彼女のためにと動く様子は、彼らとの絆もちゃんとあることが伝わってきてホッコリします。アキトのズレた誕生日プレゼントというギャグで終わったこと(護身用に用意したのでしょうが、プレゼントにスタンガンをチョイスするって・・・・・・)も含め、最後にはどこか暖かい気持ちになれましたね。

 

 

  • 甦る三つ首の巨眼天空を舞う戦士の翼

 今回登場した怪獣は「石化闇魔獣 ガーゴルゴン」。かつて『X』に初登場した、ニュージェネ初出の怪獣の中でも強豪の一角です。今回は3000万年前からカルミラに使役されている怪獣として姿を現しましたが、石化能力の厄介さは健在。しかもユザレに跳ね返された石化光線を避ける知能の高さまで見せてきて驚きました。これまで光線を反射されて逆に自分を石化してしまい敗れることが多かった分、今回の衝撃は大きかったですね。個人的にこの辺りで「これまでのガーゴルゴンの中でもかなりの強敵」というイメージがつきました。

 

 そしてガーゴルゴン相手に苦戦するトリガーに、ミツクニ会長が操縦する「ガッツウイング」が加勢に向かうシーンにテンションが爆上がりしました。ガッツファルコンと同じく遠隔操縦になっているなどの変化がありますが、ミニチュアを使用した古き良き発進シークエンスは当時を彷彿とさせるもので感動します。(中でも出撃の際に周囲の木々が倒れるシーンはサンダーバード2号っぽくてここすきポイント)

 出撃後の戦闘もこれまた懐かしく、ミニチュアのガッツウイングが縦横無尽に飛び回る様子は非常にカッコいいです。ラストも会長の雄々しい狙撃シーン、そしてトリガーの「ゼペリオンソードフィニッシュ」のキメと相まって最高の一言でした。ウルトラマンだけでは勝てない強敵に、人間の力を合わせることで撃退する・・・・・・ベタながら重要なシチュエーションを見事に魅せてくれたと言えます。

 

 

 というわけでシズマ家の秘密の一端、そしてティガとの関係性が明かされるかなり重要なエピソードでした。他にもユナたち親子のそれぞれの心情を描き、さらにガッツウイングの活躍まで平行して行うなど内容が盛りだくさんでとても楽しかったです。トリガーも本格的に盛り上がってきたことが伝わってきて見ているこちらもドキドキワクワクしてきますね。まだまだ残されている謎についても明かされる時が待ち遠しいです。

 

 そんな中次回はダーゴンがユナに恋をするエピソードということでびっくり仰天。5話のビンタがきっかけでユナに好意を抱き始めているのでしょうが、タイミングがタイミングなので彼がMに目覚めたのではないかとますます変な妄想してしまいます。しかも予告映像で地団太を踏む姿などが見れるなど、ダーゴンがどんどん愉快なことになっていることに笑いが止まりません。果たしてどうなってしまうのやら・・・・・・

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:ただし会長のいた地球が我々の知る『ティガ』や『ダイナ』の世界とは別である可能性もある。