未来は俺の手の中に
何かと上司の命令に振り回されるマギに思わず涙
- 未来に従う者
今回のデュエマキング!はほぼほぼエスパー・マギがメインというべき内容でした。ヒミコの進言もあってジョー打倒の任務をジェンドルに言い渡され、いつになく張り切る様子が描かれておりいきなりほっこりします。まぁその直後ジェンドルに「負けますね」と宣告されるのですぐさま可哀想になりましたが。
それでも諦めず強くなろうとするマギには少しだけ驚きました。ヒミコに突っ込まれるまで筋トレなり子どもの遊ぶ砂場で暴れるなど迷走気味でしたが、12話で落ち込んでいた時と比べてかなり前向きになったように見えます。その後真面目にデュエマの特訓に打ち込む様子もあって彼のことを強く応援したくなりましたね。
それだけにジェンドルに「必勝の進行表」を渡されてからのマギの行動は残念でした。ジェンドルの予知によって作られた“ジョーとのデュエル内容の全てが書かれている表”に従いに進めてしまう様子は特訓時の意気込みが全く活かされていないのが伝わってきて哀しかったです。自分の好きな呪文を唱えようとする場面もありましたが、すぐさま進行表の通りに直してしまうのでなおさら哀れに見えました。(《英知と追撃の宝剣》からの《ロスト・ソウル》のコンボには笑ってしまいましたが)
空回りしながらも頑張る愛嬌を見せてくれるものの、結局マギも他のガットルズと同じように「ジェンドルの操り人形」に過ぎないということでしょうか。そういうこともあり、今回は上司の指示と未来を疑いもせず従う、悪の構成員の哀愁を感じずにはいられませんでした。
- 未来に抗う者
一方主人公のジョーは闇文明の力を手に入れてウッハウハの状態からスタートしていました。18話のマロキングの時のような事態になることを恐れたものの、モモキング曰く「伝説のクリーチャー3体のパワーバランスが取れているので影響を受けるようなことはない」とのことで一安心。とはいえモモキングの説明からしてバランスが崩れる危険性がありそうなんですよね・・・・・・闇のカードの内何を入れようかみんなで考えるシーンは楽しそうで、どこか親近感を覚えるところもあったので見ていて微笑ましかったです。
その後のデュエマでは何と言ってもマギの未来予知戦術を前に奮起する姿を見せてくれたこともあり、大興奮しました。最初は動揺して追い詰められていくものの、“負けそうになりながらも諦めずに戦ってきた過去”を糧にして抗っていく様子には惚れ惚れします。(個人的にそこで前作のアバクとの決戦時の回想を見せてくれたのが嬉しかったですね)「俺の未来を勝手に決めるな!!」という啖呵もカッコよく、見事未来を覆してみせる姿は感涙モノ。その後モモキングダムの禁断解放時に「ドキンドキン!ダムダム!」と言ってくれるファンサービスもあってテンションが上がりっぱなしでした。
上述の通り終始ジェンドルの予知に頼っていたマギに対し、「何が起こるかわからないのがデュエマ」であるとして最後まで諦めなかったジョー。(「未来をひっくり返す」というワードは『VS』最終回の勝太VSルシファーを彷彿とさせますね)目の前の示された未来に対して真逆のスタンスを見せてくれた今回はかなり印象的でした。これからもジェンドルの未来をジョーが何度もひっくり返してくれることでしょうし、この先の対立も注目していきたいです。
- 光輝の霊衣に紫紺の装甲を織り交ぜる重戦機
戦霊混成(せんれいこんせい) ウルボランス 光/水/火文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド/アースイーター
パワー11500
▪️EXライフ
▪️ブロッカー
▪️W・ブレイカー
▪️このクリーチャーが出た時、自分の手札を2枚まで捨てる。その後、こうして捨てた手札の枚数より1枚多くカードを引く。
▪️各ターン、自分の最初のクリーチャーが召喚によって出た時、そのクリーチャーのコスト以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
エスパー・マギが必勝の進行表と共に受け取った新切り札。「極神編」にて登場した《龍聖霊ウルフェウス》と《戦攻竜騎ドルボラン》が合成されたディスペクターです。ウルフェウスとドルボランの顔が窮屈そうに並んでいる姿がいつにも増して歪さを感じさせます。(余談ですが元ネタの2枚は漫画『FE(ファイティング・エッジ)』にてW(白凰)と慟哭のベルベルがデュエルした際にそれぞれが使用した切り札でもあり、そのエピソードをリアルタイムで読んでいたメタレドとしてはかなり感慨深い組み合わせだったりします)
カードとしてはコスト8という中々の重量級クリーチャー。パワーも11500とそこそこですが、持っている固有の能力がどれもユニークでかなり興味深いです。
まずは2枚までカードを捨て、その後捨てた枚数に+1枚したカードをドローするcipについて。ディスカードと手札補充を兼ねた水と火の多色らしい能力です。単純に手札交換としても優秀で、そうでなくても捨てた枚数よりも多く引けるので必ず手札が1枚増えるのが嬉しいですね。強制ではあるものの捨てる枚数を0枚と選択することも可能で、その場合は1枚ドローするだけなので確実にアドバンテージを稼げます。
続いてもう1つは召喚して出した時に発動する呪文踏み倒し。こちらは各ターン最初に召喚された自分のクリーチャーのコスト以下の呪文を唱えられるという制約のみで、それを満たせばどんな文明の呪文を使えるのが強力です。単純にこのカードを召喚した場合でも、コスト8以下の呪文を唱えられます。また相手ターンでも発動する特性を活かし、相手の攻撃時に《光牙王機ゼロカゲ》のような高コストのニンジャ・ストライククリーチャーを出して呪文を踏み倒すのも面白そうです。(ただし“召喚による登場”にのみ反応するので、《ヘブンズ・ゲート》のような手段でクリーチャーを出しても発動出来ない点には注意しましょう)
まとめると自身のコストの高さと相まって呪文戦術には持ってこいのカードと言えます。劇中のように普通に呪文を踏み倒しても強いのですが、どうせならコンボで活用しておきたいところですね。手札交換時にクリーチャーを墓地に送り、その後落としたクリーチャーを《襲来、鬼札王国!》でリアニメイトするなど様々な使い方がありそうです。問題はコスト8という重さを如何にして解決するかですが、無理せず踏み倒すことも考えた方が良さそうです。上手いこと使って、呪文を思う存分ぶん回してみたいですね。
さて次回は久々に伝説のカードを探すとのこと。今度はロマノフを見つけ出さなければならないようですが、それよりも予告に出てきたももちゃんそっくりのギャングの娘に全て持っていかれてしまいました。ももちゃんとは明確な別人であるものの、どっちにしろももちゃん案件であるので個人的にはこちらの方が重大です。果たして彼女はどんな子なのでしょうか。ジェンドルがドキンダムに替わる新たな切り札を獲得するらしい点も含め、次回はメタレド的に見逃せない回になりそうです。
ではまた、次の機会に。