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ウルトラマントリガー 第10話「揺れるココロ」感想

弱き人間の強きココロ

ダーゴンがここまで面白キャラになるとは誰が予想しただろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 悩める剛力闘士

 悩めるダーゴンの姿から始まった今回のトリガーですが、予告通り彼の暴走ぶりがこれでもかと詰まった内容に仕上がっていました。前々から闇の巨人の中では比較的まとも、しかしどこかシュールな要素が多かったダーゴンですが、今回良い感じにネタキャラとしての地位を確立したかと思われます。

 まず5話でユナにビンタされてから如何にして恋心に発展するのかと思っていた中、イグニスに色々吹き込まれてしまう展開に笑ってしまいました。「この世の生きとし生けるものは恋を重ねて強くなる!強くなる・・・・・・(セルフエコー)」とか意味不明なことを言い出してダーゴンをそそのかす様は以前のギャグ要素が戻ってきたように感じます。というか今回イグニスは何がしたかったのだろうか・・・・・・?

 そうしてイグニスの助言を受けたダーゴンの行動も面白おかしかったです。壁ドンにバックハグ、ヾ(・ω・*)なでなでといった胸キュン行動が本人の力加減のせいで殺人技と化しているのが非常にシュールです。恋というものを全く理解していない彼の空回りっぷりがこれでもかと表れていましたね。

 

 しかしながら後半のダーゴンは素直にカッコよかったです。弱くても怪獣に立ち向かうユナたちを見て「誰かを守りたい強いキモチ」を知り、ユナに恋するアキトを好敵手として認める展開は中々にスカッとしました。彼が抱いていたモヤモヤが恋ではなく弱くても立ち向かう人間の心の強さにあることがしれましたし、イグニスの「恋を重ねて強くなる」の言葉をアキトから見出すのはなるほどと膝を打ちました。ユナとアキトを庇って倒れてきたザラガスを受け止める姿にも惚れ惚れします。

 最初はネタ要素満載でしたが、終わってみれば「強い相手との戦いを望む」武人キャラらしい姿も見せてくれたダーゴン。敵ながら気持ちのいい性格なので、この先もネタとガチ両方を見せていってほしいですね。そして願わくば好敵手トリガーとはキチンとした決着をつけてほしいです。

 

 

  • 雷撃奔らせる光の棘

 今回登場した怪獣は「変身怪獣 ザラガス」。懐かしの初代『ウルトラマン』初出の怪獣であり、『X』以来のテレビシリーズでの登場となります。最初は地底で眠りについていたものの、ダーゴンの地団太が原因で目覚めてしまうという愉快な登場を果たしました。しかもGUTS-SELECTの隊員たちにはエタニティコアが原因で目覚めたのだと勘違いされているのがまた笑いを誘います。

 一方トリガーとの戦闘が始まってからは「攻撃を受けるたびに姿を少しずつ変化させてパワーアップしていく」特性を存分に活かした戦いぶりを見せてくれました。中でも体から光の突起を出して電撃を放つ技には驚きましたね。地味な見た目に反したド派手な技だったこともありインパクト抜群です。目くらましなどの小技も揃えており、かなり手強い印象を受けましたね。

 

 そんな強敵に対してアキトの作戦で勝利する展開がまた素晴らしかったです。最近いいところが無かったガッツファルコンがサポートする形で活躍してくれたこともありテンションが上がりました。何より前回見せた「人間とウルトラマンのコンビネーションで怪獣を倒す」シチュエーションを今回もやってくれたのはとても嬉しかったですね。

 あとはいつにも増して特撮の演出が凝っていた点が印象に残りました。ミニチュアの建物と人間が違和感なく合わさっている合成は『タイガ』などでも見られましたが、改めて近年の技術力の高さには驚かされます。個人的にはマンションの部屋の窓越しにトリガーとザラガスを交互に映す演出がかなり好きです。(部屋の中のテレビが点いたままだったりルンバが動いている点が生活感たっぷりで良き)

 

 

  • 石板の真実

 ダーゴンのインパクトが強かった回でしたが、それ以外にも見逃せない要素がありました。まず前回のラストで読める部分が増えた石板をアキトたちが解読する中、劇中で何度か名前が出てきた「エタニティコア」についての情報が印象的。太陽ような見た目に強大な力の源=高エネルギー体という予測、そして怪獣たちが発生している原因の可能性など、憶測の域を出ないものの確実と言える予測がバンバン出てきて驚きました。

 名前のみ判明していたものの詳細がわからないままだったものの情報が一気に明かされるというのはテンションが上がります。(ただカルミラたちの発言通りならこのエタニティコアがユナの中にあるっぽいのが不穏ですね・・・・・・

 そしてそれ以上の衝撃だったのがもう1人の闇の巨人である「トリガー」の存在が判明したこと。1話からずっとそうだと予想していたものの、はっきり告げられるとやはりびっくりしてしまいますね。果たしてトリガーとは何なのか、いよいよ彼の正体について迫ることになりそうでワクワクします。

 

 

 そして次回はその期待に応えるかのようにトリガーの過去に触れていく模様。何とケンゴが3000万年前の超古代にタイムスリップする超展開により闇の巨人だった頃のトリガーと邂逅するようです。禍々しい姿のトリガーが如何にしてウルトラマンになったのか、非常に気になるので次回は見逃せませんね。

 

 

 ではまた、次の機会に。